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榎田尤利 奈良千春
むぼち
榎田先生の本は、どれも面白くて外れがないけれど、何故か何度も読み返したくなったり、登場人物に愛着を感じたりすることがありませんでした。 この本を読み、その理由になんとなく思い当たりました。 からりとし過ぎているのです。 カバーイラストの奈良先生の絵の変遷についての話題が「答えて姐さん」に出たとき、これはより洗練されたと評されるべきだ、との意見に私は納得しました。 そして同時…
水原とほる 山本タカト
ネタバレ
評判に違わぬ、よく練られた読み応えのある本ですが、残念ながら、甘み不足により、私にとってはこれが最大限の評価です。 初乃と花村の部分は、障害があるからこその、甘くせつない描写を楽しめたのですが、そこ以外の大部分が痛々しすぎて、私には合いませんでした。 読む前から、こういう傾向の話であることは、こちらの情報で分かっていました。 「やめておけ」という天使の忠告があったにもかかわらず、今、…
犬飼のの 彩
ところどころに、良い場面や描写があるのですが、いろいろな要素が入りすぎているせいなのか、全体としては満足できませんでした。 あらすじやレビューを読む限りでは大変面白そうで、とても期待していましたし、読み終えてしばらく経った今でも、なぜこれが楽しめないのか、口惜しく思います。 常盤はすごくかっこいいし、作品世界も魅力的なのに、残念です。 完結していないのも、すっきりしない一因かもし…
阿賀直己 ぱち
女の子の存在感がありすぎるせいなのか、BLではない小説を読んでいるような気持ちでした。(それが良いとか悪いとかではなく、最近はBLしか読まないので新鮮な読み心地でした。) その女の子たちを、私は最後まで好きになれず、主人公が強引な女の子に言われるがまま会ったりしているところももどかしく、その点が残念でした。 主役二人は感じがよく、話もよかったので、二人がめでたく結ばれるBLらしい結末で…
木原音瀬 笠井あゆみ
つまらなくはないのですが、甘み成分があまりにも少なくて、好みではありませんでした。 「痛い」話でも、主役二人が想いあっているとか、せめて片思いなら切なくて良いのですが、この話は途中まで、主要な登場人物の中で誰かに恋している人が一人もでてこなくて、大切なエロ場面もあまりいやらしく思えません。 私がBL(エロ)を楽しむには恋愛の甘さが必須だと思い知りました。 それが描かれている最後のわず…