茶鬼さんのレビュー一覧

今夜、ミスターで 小冊子付き初回限定版 コミック

嶋二 

ジャジィでメローなほろ苦さ

ここに登場する恋の主人公達は、素直に自分を語らない。
皆不器用で、その想いを胸にしまいこんで、我慢して、我慢して・・・
まあ、器用に恋が出来るって言う人の方が少ないだろう。
だから切なさがこみあげてくるのだが、表題の主人公達は若さの分、そして一方の素直さが救いになって、明るく見せている。

表題は、幼なじみの再会モノ
実家に一緒に帰ろうは口実。
ゲイだからと後ろ向きに自分の気持ちを封…

5

付箋の気持ち コミック

歩田川和果 

会話がこんなに大事な話も等身大でイイ。

前作「エディドヤ」で、その細長いラインと熱くない会話の多さがとても印象的だった作家さんでしたが、今回の新作も実に会話が多く、それがとても自然体で雰囲気を醸し出していました。
きちんと勉強している大学生が主人公だっただけに、キーアイテムが文房具。
特に筆記具が印象的に使われており、その意味がラストで解明される時、ほっと胸をなでおろすこともできるのです。

大学生の小倉は、ゼミは別で本当は余り…

5

ミルクを舐めて、仔猫ちゃん コミック

かゆまみむ 

表紙カバーをめくった本体表紙も楽しめます。

「AVみたいに~」との同時2冊発売でしたが、自分的にはこちらの方が好き♪
ちょっと、ここに出てくる高校生達、皆親の愛情が得られなくて援交当たり前、みたいなスタンスはちょっと疑問だけど、でもちゃんと気持ちを読ませるようになっているもののほうがエロばっかり重点置いたものよりはいいかもしれませんね。
しかし・・・やはりこの作家さんん、挑戦はしてるんですが、正面からの御開帳ポーズは身体のバランスがおか…

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AVみたいにかきまぜて コミック

かゆまみむ 

AVプレイは男のあこがれ?

AVシリーズ二組の作品は、もう汁だくで、下半身部分の絵がなにがなんだかよくわからなくなってます。
これっていいんだか、悪いんだか。
なんで、身体のデッサンも狂いまくりで、バランスが変。
そんなとこばっかし目についちゃったです(悲しい)
むしろ、AVシリーズじゃない他の短編のほうが、全然見やすくて、身体も変じゃなかった。
きっとそれって、大股開きの御開帳が多いから、わざとAVみたいに股間ば…

2

なぜ彼らは恋をしたか 小説

秀香穂里  梨とりこ 

氷の男が溶けるさま

さすがお仕事がっつりの秀さん、今回は建築業界のデザイナー同士を主役に据えて、ライバル関係を描かれてました。
しかしですねー、何だか読んでいて「他人同士」のワンコ攻めと、「挑発の15秒」のライバル関係、この二作品が頭に浮かんで、チラツキました。
なんか、あれが合体したみたいな話にも見えてくるのは、お仕事ガッツリのせいだからでしょうか。

若くして出世頭で優秀な大手建設会社のデザイナー緒方が、…

2

ミラクルだとか恋だとか コミック

平喜多ゆや 

詩的なモノローグが印象的でした

芳文社から先に出たコミックス「ねこになりたい」でキュンキュンさせてもらいましたが、やっぱり可愛くてキュンキュンします♪
以前の時にはそんなに思わなかったのですが、今回のこの一冊を見て、結構内なる気持ちのモノローグが多いな、と思い。
それが、とっても詩的・唄の歌詞みたいな心地良さなんですよ。
そんな雰囲気なので、それが切なさとかキュンにつながるのでしょうね。

表題でミラクルって表現をする…

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IMITATION GOLD コミック

松崎司 

総受けヤクザとハゲオヤジ受けというのがオイシイ♪

ビスポークシリーズの3冊目ですが、ヤクザの大久保はもう皆に愛されちゃって、愛されちゃって、総受け状態!
これがおいしのなんのってww

今回は、億単位の金を稼ぎだす大久保を疎ましく思う敵対組からヒットマンがやってきて、大久保をやっちゃいますし、その大久保の右腕のインテリやくざの那智も大久保にメロメロ♪
舎弟の林は、大久保命だけに恋心を抱きながら手は出せずに大久保の寝顔で抜いてしまうし、もう…

2

懸想の病 コミック

天城れの 

”懸想”という言葉と響きがいいです

いつもの愉快なトーンではなくて、今回はわりとガッツリな感じ。
男同士の恋愛感情を「病気」と認定してそれを治せる薬ができて、という設定がまたよかったです。

最初は幼なじみの高校生同士。
いつも自分の後ろばかりを追いかけていた幼なじみが、周囲と馴染みだして覚える嫉妬に恋心を自覚して・・・
そして、次は思わず酔った勢いでヤってしまった大学生同士が、お互いを意識しだして・・・
3話目が、恋愛…

1

あなたの恋人になりたい 小説

谷崎泉  祭河ななを 

まさにフォーリン・ラブ

ああー、何かよかった!
ちょっとここ最近の新刊はハードとか重いのが多かったので、こんなキュンキュンするものを久々に読んで、すごく胸が熱くなりました。
切ない恋の気持ちがダイレクトに伝わって、主人公と同化して思わず涙までこみあげてきて、ラストはものすごく幸せな気分になれました。

主人公の青山はゲイで6年前留学先のアメリカで恋人と別れてから、とんと恋とは縁のない生活をして、新しい恋愛も諦めて…

2

劣情 ~抱きたい男 抱かれたい男~ コミック

むとべりょう 

面倒見のよい男

本作題名は『劣情』などとエロスを煽っていますが、確かにエロは多目なんですが、その中身は意外に読ませるものになっていました。
そして、本編は『それならそうだと言ってくれ』を中心にそのスピンオフ『だから今夜はなぐさめて』で出来あがっています。

会社の突然の買収によって、いきなり社長秘書になってしまった公平の仕える社長は、小学校の頃公平をお金で関心を引こうとした元同級生の啓人でした。
社長秘書…

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