茶鬼さんのレビュー一覧

片恋シュガー 小説

草川かおり  壱也 

七色仮面の作者さん

この作者の草川かおりさん、一昨年のデビュー作品から読ませていただいていますが、最初が遊郭でしっとり切なさ満載の重めの作風で描かれて、それからちょっと痛い切ないもを含めながら段々ライトな作品が見られてきたのですが、今度のビープリ作品は、そのレーベルにぴったりな(?)とってもライトで可愛くて、思わず、えっ!?この作家さん?って思うくらいカラーが違っていてびっくりしました。
実にいろんな引き出しをもっ…

2

ラ・テンペスタ 小説

水原とほる  葛西リカコ 

狂犬には天からの啓示なのか?(w)

実家のヤクザの影響の少ない離れた地の京都で大学生活を送る主人公のもとへ、抗争の影響があるかもしれないと、護衛にやってきた元刑事のヤクザ。
「お前は俺のものだ」と強引に体を奪われ・・・
なんて、あらすじなんかを見てしまうとあ~あ、、いつのもよくあるパターンね。。。
なんて思ってしまうかもしれない。
確かにそういう部分はあるんですが、今作に実はちょっと魅力を感じたのです。
それは攻めとなる男…

6

羨望と恋 小説

火崎勇  葛西リカコ 

ひょっとして、これってコメディ?

火崎さんがホワイトハート!?
先月はHollyだったし、新たなレーベルへの進出が目に付きます。
しかし、やっぱり火崎作品は火崎作品。
相変わらず淡々と、謎を秘めながら展開してラストにそれが明かされる。
片側視点で進行し、番外にてもう一方視点にて補完がされるという、いつもの作りも全く変わっていませんでした。
しかし・・・

そして今回のお話は、古い家に縛られて自我を出すことを抑えられ、…

6
非BL作品

PRIDE 下巻 コミック

田亀源五郎 

奴隷のプライドの完成

最終巻です。
やはりSMはご主人様への揺るぎないMの信頼、そして、Mを裏切らず確固たる態度を示すご主人様のS、この信頼関係がなければ成立しない。
そしてそれが完成したとき、何者にも負けない絆で結ばれるという、
この本はその過程を、かなりハードであるがとてもわかりやすく表現されていたのだと思います。

確かに大橋がされていることは、教授がしていることは、傍目に見れば常軌を逸しているし、その…

3
非BL作品

PRIDE 中巻 コミック

田亀源五郎 

奴隷の誕生

この巻は、M男の素質を教授に見抜かれ、プライドをへし折られ、調教され始めた大学生:大橋が、いよいよ【奴隷としてのプライド】への入口に入るお話です。
前の巻で、教授のしつけに耐えた大橋に初めて教授のキスが与えられました。
それは信頼と愛情の第一歩です。
そんな大橋に今度与えられる試練は、同級の男に奴隷であることを知られ、教授によってその男に1週間貸し出されるというモノでした。
やっぱり本物の…

5
非BL作品

PRIDE 上巻 コミック

田亀源五郎 

犬のプライド

もちろん、ガチです!そしてハードゲイのSMの世界です!
タチのプライドをへし折られた男が、教授の言葉巧みなプライドを刺激する形で始まるM男への調教物語。
実に圧巻です。
ちょっと興味がある、くらいの方は踏み込まない方がいいです。
もちろん、登場人物は毛もじゃのガチムチ、飲尿はあるいは排便も、それが一切モザイクも何も無しで表現されていますから、中途半端だと気持ち悪くなりますヨ。

ハッテ…

4

恋惑う外交官の動揺 小説

バーバラ片桐  海老原由里 

貸し借りなしの慰めて

外務省のキャリアなんですけど、アクション満載でまるで警察みたい。
テンポはかなり良く、軽妙に進んでいく。
主人公二人の姿は、何だか往年のコンビの探偵ものを連想させるような雰囲気も感じる。
結構、シリアスもありだけど重くなりすぎないように愉快なやりとりもあったりして、その作りはうまいな~と思うけど、印象に残るかというと・・・
実際この本を読んだのは4月だが、うっすらとあらすじは覚えていたが、…

0

ニュームーンに逢いましょう コミック

依田沙江美 

陽と陰の絶妙な関係

みんなが依田作品はいいというので、超人気作品を読んでみたけど全くその良さが分からず、それでも根気よく新旧取り混ぜて色々と挑戦してきた結果、なんとなくこの作家さんのいいところが見えてきたような気がします。
それは、多分重さと軽さのバランスなんだろうな~と。
全体の雰囲気が”ひょうひょう”としてるのです。
悩んだり苦しんだりするけれど、いつも最後は前向きなんです。
重篤なことも笑い飛ばすキャラ…

1

ほろり恋する、とくらごし商店街(表題作 スイートケーキ オブ サマー) コミック

青色イリコ 

ちょっぴり切ない系

以前タイムスリップものを読んでいた作家さんだったのを思い出しました。
ギャグ漫画の方が印象強くてすっかり忘れていたのですが、ギャグを描かれる作家さんて表裏一体であるシリアスとか切なさとかの表現がうまいんですよね!
このお話もほっこりしたりキュンしたり、人の優しさなんかが根底にあって、反面とうじょう人物の切なさが訴えかけてくるものがあるんです。
コミックス題名の作品はなく、構成として、「とくら…

0

帰れない二人 コミック

嶋二 

やっと熟成しました(汗、、)

最近、嶋二作品にダイレクトにキター!!というのが中々なくて、ちょっとエンジンのかかりが遅くなってるんですよ。
割とじっくりじっくり読んであげて、些細なセリフさえも大事にしてその関係性をみつめてあげる。
酒のように発酵させて頃合を見て取り出すと、それはそれは芳醇な香りを醸し出す銘酒となる。
なんて、格好つけて書きましたが、ぶっちゃけ寝かせたら萌えた♪っちゅーわけですね(大汗)
それだけ、結構…

3
PAGE TOP