crystさんのレビュー一覧

海とヘビースモーカー コミック

榎田尤利  峰島なわこ 

波は寄せては返すのみ

私は小説は読まないので、榎田さんの作品は全く知りませんでした。評価が高いのも納得の内容のお話でした。コミカライズされたお話をほかにも読んでみたくなりました。

表題作は、どこかで読んだなと思っていたら、泣けるBLに入っていたお話。これは、複雑な気分にさせられました。死を前にして、失ったものをより思い知らされて、畠はいったいどうやって前を向けるというのか。それを救うための言葉が「海があるってこと…

3

きみにあげる。 コミック

槇えびし 

ただのアート系ではない、肉感のある作品

絵といい設定や雰囲気といい、吉野朔美さんをほうふつとさせるお話。吉野さんほどエキセントリックではなくて、もう少し優しい感じがしました。(ああ、年がばれる・・・)

背景はモノクロの写真のようによそよそしい中で、人物たちは生き物としての曲線を持っていて画面の中で浮き立って見えました。そういえば漫画って基本白と黒しか使っていなかったっけ?と当たり前なことをふと思い出させてくれるほど、「白」と「黒」…

1

スロースターター コミック

市川けい 

青春の輝きそのまま切り取ってくれた

評価が高いようなので気にはなっていました。
絵柄が好みでなかったので、自分の間口が広がるのを待ってからじっくり読もう、とおいておいたものをやっと読みました。

お互いの存在に気づいてからゆっくりゆっくり気持ちが近づいていく様子が丁寧に書かれていて、甘酸っぱさにニヤニヤが止まりませんでした。

通学の電車の、朝の少し冷えた空気と朝日の眩しさや、帰るときの少しだらけたような昼下がりの空気、ほ…

3

すきすき大キライ コミック

岩清水うきゃ 

どれも個性がちゃんと生きている佳作だと思います

短編集ですが、どの作品にもこの作家さんの個性がちゃんと出ていてよかったです。
クレイジー感はなくて、ほんのりと病み要素があってちょうど良いスパイスだと思いました。
全体的にこの作家さんにしては薄味で万人受けしやすそうな気がしました。
さらっと読めるのに、ちゃんと味わいもあるので、印象に残らないというわけではありませんでした。

佳作だと思うので、お勧めしたいです。

収録作品
「イ…

1

ボーダーライン コミック

藤谷陽子 

気持ちが重なれば言葉はいらないのね

いや~この作者さん、ほんわり甘々がウリだと思っていたら、こういうのも描くんですね!うれしいオドロキでした。

何がいいって、「ボーダーライン」の溝口!しっぶ~~~~!
溝口君、キミ本当は三十代ではないかね?
とても高校生とは思えないオヤジ臭さで、寡黙に委員長に影のように従う。ツボです!
・・・あっ、これは主従ものだったの!?(今気づいた)

お話は委員長・坂口の視点で進んでいきます。…

0

愛してる コミック

藤谷陽子 

BL界のおしどり夫婦No.1!?

季節が巡ってゆくのを一つ一つ大切にしながら過ごしてゆくカップルのお話です。

物語の中には、普通なら波乱になるような出来事がいくつも起きます。それをしっかりと二人で受け止めて、支え合いながらお互いを信じて過ごしてゆきます。
それができるのはお互いを思いやる気持ちと、しっかりと愛情を受け取り与えあうことができるこの二人だからこそなんでしょうね。

家族の理解も、仕事にも恵まれて、とても幸せ…

1

どこにもない国 コミック

草間さかえ 

点と点をつないで星座を作るような

間を読ませるという意味で、和だなぁと思いました。

特に表題作は、ほんのところどころしか描かれていないのに、二人の間にたくさんのものがあることを容易に想像させてくれるのです。
「パラダイムロスト」で、いきなり当たり前のように睦合うシーンでは、いつの間にこんなことになってたんだと驚くとともに激萌え&心拍数急上昇!
萌え殺す気かと。

そして0と1と2の連作でも、ぽちりぽちりと点が打たれて…

2

卒業生 -冬- コミック

中村明日美子 

萌えのピュアアロマエッセンス

いまいち同級生シリーズのよさがわからなかったので、中村作品をほぼ読んでみて、やっとわかりました。

この作家さんは、このシリーズで完全なドSを発揮して、読者に奉仕してくれているんですね。
萌えのエッセンスだけをきれいに分離して、最低限のものだけを入れて「欲しいのはこれでしょ?」と提示してくれている。
とてもシンプルなのに純度も濃度も濃いから、効果は抜群で酔いしれる。

まるで映画「パフ…

2

ふたりの熱量 コミック

橋本あおい 

大人になった少年の色気たっぷり

終始、目元のくぼみ(の線)を凝視してしまいました。
橋本さんの描く目元って、なんて色っぽいのだろう!

表題作は陽気なラティーノが見てて気持ちよかったです。ただ元気なだけじゃなくて、細やかに気遣うやさしさもあり、素直でストレートに見える言葉の中にもリュウに対する愛情が見えて、いい男でした~。

「右か左か」
王道展開を四十路のおじさんカップルがやったらどうなるか?というお話。年を取って…

2

純情ビッチ、ハツコイ系 コミック

おわる 

タイトルに偽りなし!

こういうタイトルって、「純情」だけ、「ビッチ」だけ、「初恋」だけ、というように、その要素すべてをきちんと消化するのって難しいと思っていました。

全ての要素が入っていても、設定だけで消化されていなかったり。

「純情ビッチ初恋系」は、要素を余すことなく消化して美味しい作品に仕上がっていると思います。
画家×美人モデルというのはほかでも見かけるモチーフですし、たいてい画家の方は変態さんとい…

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