M+Mさんのレビュー一覧

荒野の野良犬 小説

中嶋ジロウ  犬神電工 

「犬とロマンス」のスピンオフ作品

「犬とロマンス」「狂犬は吼えない」のスピンオフ作品です。
前作か、後にリンクロマンスとして発売された「犬とロマンス」が未読ですと全く話についていけません。

柳沼の視点で進んでいきます。
前作で茅島を殺すことに失敗し、入院させられた柳沼。苦しむうち、夢で過去を振り返ります…。

過去と現在を行ったり来たりしながら、モトイとの関係や、能城に柳沼が縛られていったバイオレンス満載な過去が語ら…

0

狂犬は吼えない 小説

中嶋ジロウ  犬神電工 

複数の視点で進んでいく

前作「犬とロマンス」の続編です。前作か、後にリンクロマンスとして発売された同タイトル作品が未読ですと話についていけません。

表紙イラストも前作とつながっているもので、不敵に笑むスーツ姿の茅島が非常に格好良かったです!

前作で恋人同士になった二人に試練の話です。
実は柳沼は能城に命令されていて、椎葉を人質にとられ、茅島がモトイに殺されそうになるという内容でした。

前作は椎葉(受け…

0

猿喰山疑獄事件 コミック

ARUKU  

犯人探しミステリーじゃなく純愛モノでした

1冊すべて表題作の長編です。
主人公二人が中心ですが、周囲の人たちの視点も入っています。

王様と庭師の長い物語、というのが読後の感想でした。
タイトルからは、何かミステリー的な事件が起きての犯人探しかと勝手に予想したのですが、全然違いました。

騙す、騙されるということ。愛する、愛されるということ。
色々なことが頭を巡った作品でした。

この作家さまの作品は切ないエンドのものも…

2

捨てていってくれ 小説

高遠琉加  金ひかる 

ワンコ×ツンデレの素敵な作品

ノベルズ収録の中編2作品に、ショートを合わせた文庫版です。

「犬と小説家と妄想癖」のスピンオフ作品ですが、未読でも大丈夫です。前作のノリが合わなかった方でも、年下ワンコ×年上ツンデレや切ない系が好きな方はこちらがお勧めです。

「捨てていってくれ」で二人はセフレから恋人同士になり、続編「花束抱いて迎えにこいよ」で二人の絆は強固なものになります。

メインストーリーは隆之(攻め)の視点…

3

叶先生のすべて コミック

田中ボール 

変態×ネガティブ

1冊すべて表紙のカップル話です。明るいコミカルテイストです。
3話(うち2話は前後編)+ショート、合間のページに4コマやイラストがあって、とても充実した内容です。

とにかく叶(受け)のキャラが面白かったです。
泣いたり、虚栄を張ったり、鬱デレで現実逃避をしたりと忙しい性格で、日高はそんな叶に振り回されながらも楽しんでいるのが良かったです。ハートをかじる叶チビキャラも可愛かったです!

0

恋する暴君ファンブック コミック

高永ひなこ 

とにかく豪華です!

描き下ろしショートがあるのはファンブックではお約束なんでしょうが、3作品は豪華だと思いました。

そして、雑誌に掲載されていたドラマCDアフレコレポートと、応募者全員サービス小冊子を、ファンブック1ページに2ページずつ掲載というぎゅうぎゅうに詰めました感に満足度がさらにアップしました。

ゲストルームもすごかったです。
ゲストが豪華であるうえに、高久先生と草間先生以外は、お祝いコメント+…

0

純情と暴虐のあいだ コミック

天音友希  檜原まり子 

大正末期から戦後が舞台

大正末期から戦後が舞台。3カップルの3作品が入っています。

「純情と暴虐のあいだ」
使用人×お坊ちゃま。両想いだったけれど、幸男(攻め)は出征し、拓真は戦後に没落します。逆に金持ちになって現れた幸男は、昔と違って冷酷になっています。前後編。

「危険な瞳に抱かれて」
荷揚げ男×副社長。曾根(受け)が仕事の礼に支倉(攻め)という危険な雰囲気の男に抱かれます。支倉は曾根と社長の関係に嫉妬…

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限りなくゲームに近い本気 CD

原作よりも甘い

原作シリーズがどんどんロクデナシが加速している状態なので、1作目をCDで聞くと「うわぁ、甘い」って思いました。

原作の過激さがうまくフォローされている気がします。原作では弟彗二に高須賀とのエッチを見られてからかわれる場面がカットされていますし、痛々しいフィストや強姦まがいの繰り返しもないですし。

高須賀(攻め)は恐ろしい執着ぶりですが、口説いたり恨み言を言っている場面は声に甘さを感じて…

1

ビューティー&ゴースト 小説

海野幸  いさか十五郎 

趣味が「怪談」の受け

1冊すべて表題作。清司(受け)視点です。

作中で語られる清司の怪談にぞっとしていたのですが、実はもっともらしく語っていても幽霊等を信じていないというのが面白かったですね。
夜読んだので、屋上の少女の話にぞっとしたのですが、見間違えだろうという清司の感想が、ビビリの自分にはありがたかったです(笑)

清司が怪談に自分をなぞらえて語る場面は、社会人として胸にぐっとくるところがあって、ほろり…

1

いつかじゃない明日のために 小説

高岡ミズミ  円陣闇丸 

必要だった別れ

ハイランド出版の新装版です。
直哉(受け)がメインの中編2作品に、基継(攻め)視点の甘い後日談ショート、直哉にフラれた瀬戸のショートが収録されています。

まず、イラストが素敵でした。
基継に不安気にぎゅっとしがみついた直哉と、それを笑んで見てる基継の表紙は言うに及ばず、中のカラーイラストの抱き合う二人の視線もなんとも魅力的でした。唇に笑みをたたえる基継に対して直哉は泣いてばかりだったの…

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