ふばばさんのレビュー一覧

銀座カクテル恋慕譚 コミック

梅松町江 

キツネさんの啖呵がかっこいい

レトロ的な昭和28年の銀座が舞台の物語。

第二次世界大戦終戦が昭和20年。そこから8年後の銀座のカクテルバーを舞台とした、すごくレトロでかなり切ない恋物語…
私なんかは昭和中期の生まれなんで、この辺の時代背景は「すごくレトロ」と言うより「ちょっとレトロ」ですが、そんな私でも普通聞かない言い回しが多用されていて、時代の空気が良く出ているなぁと感心しました。
先輩ボーイでバーテンダーのキツネ…

1

Heat コミック

宮本佳野 

便利屋ブン、新しい恋

便利屋のブンの物語である、いわゆる「WALKERS」のシリーズ。
時間軸は「NOT/LOVE」の後です。

「コワレモノ」
以前から情報通として重宝していた楊(ヨウ、あだ名は「鼻ピ」)からのストーカー相談。
よく話を聞いてみると、ちょっと遊んだユタカという男を結局フッたらつけまわされている、という。
そんな事を言いながら、ヨウはブンを口説いたりでチャラい。一方ユタカはいよいよエスカレー…

2
非BL作品

岸虎次郎作品集 冗談だよ、バカだな コミック

岸虎次郎 

屠られるtnk

BLニュースの「包茎BL集」にて本作を知りました。
非BL登録の短編集ですが、収録作の中にBLの匂い系がありましたよ。

「オフィーリア」
恋のライバルに敗れた女性が湖に入水?
岸に立つ男の子に見られ、暑かったから入っただけ、と取り繕う。男の子は女性の濡れた服の下の体をチラ見。
自分が上位に立っていると確信した時の女の傲慢さだよね…ちっちゃなペニスは彼女の新しいおもちゃ…

「冗談…

2

監禁 小説

秀香穂里  雪路凹子 

調教、精神的SM

読後感、非常に微妙です。
面白くないとかそういう感想的な事ではなく、
既視感について。
というのも、同じ秀香穂里先生による2009年発表の「堕ちゆく者の記録」と設定や展開が類似している。
類似というよりほとんど同じ?なくらい。
攻めが目をつけていた美しい青年を、用意周到に家に連れ込み、監禁し、日記を書かせ、時に優しくしたり、時に突き放して翻弄し、妖しく淫らな接触を繰り返して、快感から肉体…

2

夜情にゆだねて 小説

秀香穂里  ヤマダサクラコ 

和服と露天風呂

金沢の老舗温泉旅館を舞台に、急に家業に入ることになった次男と、若き料理長・腕のいい板前さんとの物語。
タイトルや表紙絵の和服姿からも、しっとりした風情が感じられます。
しかしこの「夜情にゆだねて」って、ほんといいタイトルですね〜…

東京の出版社で編集者として働いていた遼路(りょうじ)は、金沢の高級温泉旅館の次男。家は長男が継ぐはずだったが何と駆け落ちして失踪してしまい、その上父親が心臓病…

1

アイ・ドント・クライ 下 コミック

イシノアヤ 

姫野、スター俳優へ。

この作品は、どこに着眼するかで読み方も感動の度合いも変わる…のかな、と思う。
さて、下巻。
アイドルから俳優へと転身を図り、努力が実って人気俳優としてブレイクしていく姫野。
周囲からも人気者として扱われるも、まだぎこちない姿。そんな時に笠原と再会し、一気に日常の色が変わる姫野。
そして、最大の憧れでありモチベーションであった岩木監督の作品にも出演が決まり…
そんな時に不仲の父親が倒れるが…

5

小夜啼鳥に千のくちづけ コミック

安曇もか 

流浪の小夜啼鳥

これでもか!の美麗詰め合わせ。
ヨーロッパ、オリエンタル、アラブが絡み合う物語です。

「小夜啼鳥に花飾り」
まずは中国の少年男娼・君蘭(チュンラン)がフランス貴族ファビアンに買われ、シノワズリコレクションの1つの調度品のように扱われている。が、君蘭は今まで転々と売られてきて、身の置き所がありません。人形のように見ていたファビアンが君蘭に愛情を感じ始め…
君蘭の衣装は中国と日本の融合のよ…

2

堕天使の柩 コミック

安曇もか 

美麗、華麗なヴァンパイアもの

う、美しい…〜
フランス、貴族、吸血鬼、レース、フリル、長髪、耽美的雰囲気…
なんというか……、クラシカルでノスタルジック。
美内すず○先生の「魔女メディア」を思い出しました。(←古い!)
でもやはり2010〜11年作品なんですよね。作品のスピード感なんかがかつての(私の子供時代の)少女漫画とは違います。
商業作品の前半と、同人誌発表の後半で、絵柄も空気感もほとんど変わらないところのクオ…

1

明日はきみと笑うシャラララ 小説

くもはばき  奈良千春 

長い喪失からの再生

タイトルから楽しいお話かと思っていましたが。

亡くなったひとを忘れる事が出来ず苦しんでいる片山の姿は、とても哀しく。とても苦しく。
前に進めと言われてもできない。
自分だけが立ちすくんでることもわかってて、前を見ようとする人を非難する気持ちも湧き上がって、自己嫌悪したり。
また、そんな片山の前に現れるハウスキーパーの広川のオドオド具合もかなりなもの。
後半広川の生い立ちが明かされるの…

2

その気持ちに名前をつける コミック

桃山なおこ 

その気持ちは恋だ。の6編

短編集です。

「その気持ちに名前をつける」
鈍感なリーマン・梶が、自分の気持ちと、いつも見ていたつもりの友人の気持ちに気付く。周りはとっくに知ってたみたいだけど…という話。
梶は鈍感なのに俺様っぽくて、宇佐美は前途多難だよなぁ。

「恋の呪文」
「その気持ち〜」のバーのママ(オネエ)・古見のお話。
若いコ(♂)に惚れられて、アタックされまくって、付き合う事になる。実は「攻め」です…

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