マキヲさんのレビュー一覧

S級執事の花嫁レッスン 小説

岩本薫  志水ゆき 

アラブ風味は薄め

アラブものですが、主人公(日本人)のお相手は英国人なのでアラブ風味は薄めな作品でした。執事の敬語攻がお好きな方にはたまらない安心の王道展開だと思います。

小姓になりたいと美少年が殺到するほどアフマドの性指向が周辺には知られている…という設定の一方で、親類縁者にはゲイであることが知られておらず結婚を迫らている、という完全に矛盾する記述がさらっと書かれていたのがちょっと気になったかなぁ。

2

淫獄 ~虜の双恋華~ 小説

西野花  雪路凹子 

百合展開はちょっと萌えた

序盤はホラーかと思ってドキドキしたのですが、まともに物語があったのは全体の1/3あたりまでで、あとはひたすら陵辱シーンという…西野花さんの通常運転といえば通常運転な作品でした。

数ページに亘って延々と、これでもか!ええい、これでもか!と続く淫猥な描写に萌え(耐え)られるかどうかで評価は分かれると思います。私は…あー…半分ほどで胸焼け気味になりました。それにしても双贄はどうして女性じゃなく男性…

3

前世は龍のツガイだったようです。 小説

天野かづき  陸裕千景子 

びっくりするほどアッサリ

天野かづきさんの小説は、以前に読んだ作品が少し突飛な設定ながら心理描写が面白かったので、この作品もファンタジー設定が上手く活かされていると期待して読んだのですが、まぁ何もかもがアッサリ片付くお話で驚きました。なんというか…好きな設定を小手先だけで書いたような印象を受けました。

主人公の昴は前世の記憶を持っていて、前世では美貌の龍・レグナ(男)と愛を誓い合う仲。ゲイでもないのに毎晩レグナとの記…

0

モンスターフレンド 小説

丸木文華  乃一ミクロ 

あちら側へ

タイトルのとおりテーマがハッキリしていて、キャラクターの言動に破綻もなく、作品としての完成度は高かったと思います。この評価は純粋に物語の好き嫌いに対するもので、私はどうしたって攻の悠馬を好きになれませんでした。

途中まではどっちに展開するのか分からない点も楽しみながら読みました。湊は悠馬に喰われたまま「あちら側」へ行ってしまうのか、悠馬を出し抜いて別離の道を歩むのか。うーん、個人的には男の子…

5

氷の軍神 ~マリッジブルー~ 小説

沙野風結子  きりみゆうや 

結局アレ

BL小説としてのお話は全くしゅみじゃなかったですが、ナチズムに関する考察はなかなか興味深かったです。私はあらすじと表紙イラストからナチスやナチズムを連想しなかったので、クラウスの正体が分かった時に純粋にびっくりしました。やはりハッキリと表現しちゃいけないものなのかしら。

内容ですが、物語の前半ではクラウスと孝臣の間に愛はなく、むしろクラウスは本音で孝臣を「下等種族」だと蔑んですらいたのに、後…

1

ダークフェイス ~閉じ込められた素顔(上)~ 小説

秀香穂里  奈良千春 

口絵のチョイス…

口絵で盛大にネタバレしている点が面白いので★1つオマケして評価は「中立」です。

上下巻の上巻です。この本の99%まで貴志は身体を張って懸命に「リョウ…お前は一体、誰なんだ!?」と苦悩しているわけですが、ご丁寧にセリフ付きの口絵ですから「…いや、だから、そいつは篠原本人だってば」とずっと突っ込みながら読んでしまって貴志の苦悩にまったく共感できませんでした。

あとモノクロイラストがすべて「…

3

罪な裏切り 小説

愁堂れな  陸裕千景子 

シリーズのファンの皆さんに敬意を表して

2016年5月現在で17作品も出ている長寿シリーズ。CDは1作品だけ聴いたことがあるものの、原作は初めて読みました。何故このシリーズ12作目を選んだのか…我ながら謎です笑

読み終えた感想は、なんてスローペースなシリーズなんだろう!ということです。新参者が何を言う、とぶっ飛ばされそうですが、過去11作品で二人は一体どんな時を過ごしてきたのでしょう。いつまでもラブラブで初々しいこと自体は素晴らし…

0

シガレット×ハニー 小説

砂原糖子  水名瀬雅良 

期待しすぎたかな

砂原糖子さんの作品で、ノンケの年下攻×美人でビッチ属性の年上受ということで…期待しすぎたかなーという感じです。

名久井は実は一途に攻に片想いしているというキャラクターで年上らしい余裕もあって良かったのですが、特に前半(表題作)ではどうにも浦木が未熟というかデリカシーに欠けた男性に見えて、名久井はもっとイイ男に恋すればいいのに…と思いました。

後半「シガレット×ビター」では少し成長したよ…

1

花嫁は罪深く 小説

千島かさね  香林セージ 

身代わりの花嫁モノ

身代わりの花嫁モノの中華風ファンタジーです。何らかの事情で女性の身代わりになる(そして嫁ぐ)という作品はいくつか読んだことがありますが、その中でも断トツの理由の弱さだったので「中立」評価です。

うーん…嫁ぎ先の王様にお姫様の面が割れていないのであれば、沢山いたであろう女官の誰かを身代わりにしたほうがまだマシだったんじゃないかなーなんて…。

そんな序盤と、なんだかご都合主義でまとまってし…

0

妄愛ショコラホリック 小説

川琴ゆい華  北上れん 

消化不良…

リアルの世界では言わずもがな、BL作品でもストーカーや過度な粘着攻/受は好みじゃないのですが、過去に面白いと思った作品はいくつかあったし、私の「中立」の理由はそこではありません。全体的に中途半端。これに尽きます。

攻の高晴は「変態」で「ストーカー」で「妄想野郎」で「人の話を勝手に脳内変換するキモい奴」などと書かれていますが、実際そこまで突き抜けていないのです。頼朋がもっと冷静になればどうとで…

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