chikakumaco
一個前の『Psychedelics006』で、でりこ先生が解説された様に、大学を卒業した拾もタケも就職をしている未来。後日談。
3人は一軒家で一緒に暮らしているが、拾の就職先がややブラックの様で、一応先生は、『職種の関係でそんなブラックなとこあるのかどうかはわかりませんが、実在の人物・団体とは一切関係ありません、でお願いします。』などと註釈を付けている。
友人が勤めていた会社か紛れもなくそんな…
さらにさらに、でりこ先生からの詳しい解説付きで、難解とも言えなくも無い彼らのトライアングル・ラブについての説明書きが‼︎
まぁ、そうでしょうね…。という感想しか無くて、新たな発見があるわけでも無いですが。
歪かもしれないけど、当人同士が良ければ全て良し。うまくはまれば、幸せなんです!
な、エッチな後日談。セルフパロディだったり、パラレルだったりする、でりこ先生のご気分でツラツラと描かれた番…
本編に収録するには蛇足過ぎると作者が意図して挿入しなかったという、タケとミネの2人だけのエチ。
ショートストーリーだけに、冒頭からヤリまくり。脱ぎかけのツナギがイヤラらしい。
そこに自分のアレやらナニやらを引っ掛けてしまうタケ。
拾を幼馴染として、好きだから拾を泣かせたく無い。
けれど、ミネが拾の一番というのは許せない。ミネなんか居なくなってしまえばいい。
けれど、ミネの身体は気持ちいい…
作者も意図していなかったという、タイトル略して「チョベリバ!」になっているという、90年代ぽいその名の通りサイケでポップなカラー表紙。
「チョコストロベリーバニラ」が不穏な空気を醸しているから、あえてのポップなパラレルワールド。
もしくは、セルフパロディなんだそうだ。
擬人化というより、コスプレな着衣のミネは、拾が拾って来た(ややこしいな!)猫でネコちゃん。
ミネが来る前からずっと拾いに飼…
扉絵の繊細な綺麗さ、絵の可愛らしさにはホント期待したんです。
第1話「告白」のカケルの寝姿なんて、ホント綺麗。このままアニメになって動けばいいと思いました。
扉絵に書かれたモノローグは、ヤマトのもので。秘めた恋心は『君には届かない。』
タイトルに込められた意味はヤマトのものだけれど、本編はカケル目線で進行します。
イケメンだが 大人しく、幼馴染のカケルとしか話すこともしないヤマトは、言葉に…
中国では宦官。イタリアのカストラート。それぞれ目的は違えど、去勢した男たち。
彼らの悲哀がドラマティックに描かれる。美しい声と引き換えに運命を狂わされてしまった少年たちのダークロマネスク。史実に基づいたくだくだしい註釈がちょっぴり面倒くさいけれど、実際にこういった恋や物語が確かにそこにはあっただろうと思わせてくれる。
◆ 表題作「カストラート」
美しいカストラート、学院随一の才能と美しさ…
今となっては慣れてしまったので、さして驚く事でも無いが、明け方の電車内で出逢って即ゴー‼︎
という無理矢理強引攻めが、最初読んだときは無理で。可愛い絵に惹かれておわる先生の作品をいくつか読んでいる内には慣れっこになって来て。再読するに、他のレビュアー様たちも仰っている様に、
これこそが「おわる節」なんだなぁ。と、味わうまでに。
男女ものAVを流しながら受けにそのセリフを言わせたりする悪趣味も…
旧家の跡取りである朔は、家に開かずの間がある事に気付く。そこで拾った古い指輪の箱。
それは過去に遂げられなかった恋に殉じた女の情念。という、何ともおどろおどろしい幕開け。
朔は箱の呪いで、発情状態になってしまう。
子供の頃から朔の世話係として側に居る夏目はその熱を治める為と、朔に触れるが。朔は子供の頃から夏目に密かな想いを抱いていて。夏目もまた主人である朔への想いを抑え込んでいる。
という…
高校生だから仕方ないと思える、彼等の選択。
これは寓話「北風と太陽」なのだ。
東京から田舎の高校へと転校して来た海江田は、クラスで孤立している様に見える犬井と友達になってやってくれと教師に頼まれる。ぶ厚い眼鏡をかけ、その表情が見えない犬井は、もう初夏だというのにきっちりとジャージを着込んでいるヘンな奴だったが、話しかけてみると存外明るいヤツだった。
どうして? 何故? 彼は孤立しているの…
劣情先行型と見せて。どうにも心を揺さぶられて仕方ない、「こんなの初めて‼︎」的な。
ゆえに『初恋』と銘打っているけども、そこは東野裕先生らしいエッロエロなのだ。
激しく貪り合うそれは、『初恋』というピュアな響きにはそぐわないけれど、その熱情はまさしく『初恋』他ならない。
序盤は、イケメンで自信満々の蒔田にだけ冷たく接する日野先生の、実は意識しちゃってます的な面倒くさいツンデレっぷりにやや引き…