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表題作闇夜の情動

高盛宗夜/大学生
高盛紬/大学生

あらすじ

紬は供血という秘密で、他者を魅了するオーラを持つ宗夜に繋がれている。冷淡な宗夜だが、紬にだけは甘く――。
(出版社より)

作品情報

作品名
闇夜の情動
著者
宇宮有芽 
イラスト
香坂あきほ 
媒体
小説
出版社
大誠社
レーベル
LiLik文庫
発売日
ISBN
9784904835302
2.8

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萌々

(0)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
13
評価数
5
平均
2.8 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

田舎の閉鎖的な一族の話

1冊すべて表題作です。紬(受け)の視点でストーリーは進みます。

田舎の名家である高盛家。
そこに特別な人間の一員である「吸血鬼」がいます。
吸血鬼である宗夜(攻め)に血を提供する「供血者」に紬は選ばれました。しかし血を与えているうちにエッチな気分になってしまいという展開です。

宗夜が自分に執着するのは「供血者」だからではないかと悩むのですが、「供血者」は「吸血鬼」と血が近いほど相性が良いことから選ばれるという設定なので、「供血者でなくても近親者だと相性が良いのかも」とライバル登場に悩んでも面白かった気がしました。透が紬より血縁では近いのに選ばれなかったという方がなお特別感が増して良かったのではとなんだか惜しい気持になりました。

紬と宗夜は従兄弟ですし、兄弟でキスしたり襲ったりしている笙と貢の方が禁断っぽくて気になりました。イラストでも見てみたかったです!

とはいえ、先生があとがきで書かれていた「従兄弟もの萌え」の目的は達せられていたと思います。幼馴染から変わる関係に戸惑う紬の心情が楽しめました。紬に意見する幸先生の理由にも納得でした。

0

吸血鬼もの

吸血鬼ものです。
ある田舎に吸血鬼な一族があって、吸血鬼と血を提供する供血者が共に育てられる、という設定。
吸血鬼は攻めで供血者が受けです。
血を吸われるたびにエッチな気分になってしまう受けは悩んでいる。攻めは受けに執着してラブラブだし、エッチなことをしたがるんだけど、受けは「このままじゃいけない、いつか攻めも結婚しなきゃだし」みたいなことを考えている。
とくに大きな事件は起きなくて、ひたすら設定の説明と、吸血のシーン(必ずエロモードになる)と、ぐるぐる悩む受けのモノローグがお話の中心でした。(後半ちょっと事件は起きるけど)
そのため“物語”の推進力が極めて低かったですね。なんかもう結末が見えてる感じで。
受けはぐるぐる悩むけど、攻めの気持ちはどう考えても磐石だし、周りがどう言おうと結局は「受けさえしっかり決意すれば解決する」のが見えててさ。だから、だんだん受けのぐるぐるが、悲劇のヒロインくさくて面倒くさくなっていきました。できたら「受けの決意」以外に、大きな乗り越えるべきナニカが欲しかったなァと思いました。
子孫を残すために攻めは女性と結婚する必要があるのかなァなんてなんとなく思ってたら、途中で「性別はどっちでもいいから恋人を作るべき」みたいな話になってるし。え、それなら別に受けでいいんじゃね?と脱力しちゃった。
「供血者だから好きなのであって、それが恋愛感情だというのは錯覚」みたいな話にいたっては、心底どうでも良くなりました。恋愛感情なんてきっかけはどうあれ結果的に恋になればもう錯覚でもなんでもないだろうと。

作者さんの萌えだからこの設定を使い吸血シーンを書いてるのは伝わってくるんですが…。
まぁ吸血鬼ものって、設定萌え吸血萌えで終わってしまうパターンのお話が多く、この作品もその域を出ていないなと、残念ながらそう思ってしまいました。

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