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表題作そばにおいで

教師 矢野
高校生 近岡

あらすじ

「先生、俺のこと抱きたいの?」今時の高校生・近岡は“昔、大好きだった先生”矢野と偶然、再会する。2人はよく会うようになるが、援交のことを後ろめたく思う近岡と近岡への愛を自覚した矢野はお互い気まずい思いを抱え出す。そんなある日、矢野からの突然のキスに戸惑う近岡は…?

作品情報

作品名
そばにおいで
著者
麻生玲子 
イラスト
緋野めい子 
媒体
小説
出版社
ムービック
レーベル
GENKI NOVELS
発売日
ISBN
9784896015492
2.5

(2)

(0)

萌々

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(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
4
評価数
2
平均
2.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

わんころ受け最強

作者様のDK受けって、絶対にこの世に存在しないであろうキャラクターだからこそ、思いっきりBLとして楽しめるんだよなーと思っていて。(実在してしまっていたらフィクションを摂取する意味がない)個人的に妄想を掻き立ててくれるキャラ付けはめちゃくちゃ重要なんですが、麻生式DK受けの破壊力たるや…

子供っぽい素直さとか、媚びなさを備えつつ、無防備で迂闊で、たとえしくじってもへこたれない強さは気持ちいいくらい清々しい。なのにわんころみたいな甘え方をしてコアラみたいに攻めにしがみつかれちゃったらもー、それだけで悩殺されてしまう笑

そんな魅力的な子が、中学の時に懐いていた英語の男性教師と再会して、現実的な恋と性を経験していくお話なのですが。

チカ(受け)には女の子にそこそこモテるくらいの男の子っぽさがあります。ドーテーではなかったり、友人と男性向けの援交でお小遣いを稼いだり、ちょっと悪いことをしていたりとか。中学の時に慕っていた矢野先生と久しぶりに再会して、嬉しくてまた会いたいと無邪気に思っているけれど、まだあんまり深く考えていない。

元教師の矢野はある程度大人なので、欲情を伴った自分の気持ちに薄々気づいていてヤバいと思っています。ノンケなのにチカに抱く自分の思いは特別だと。でもチカを裏切らないように必死に抑えている様子がコミカルで笑えます。

現在サラリーマンの矢野には教師時代に憧れていた先輩女性教師がいて、彼女が同性愛者だったことからチカとの関係に励ましを得るのですが、そうこうするうちにそれまで援交で悪さをしてきたチカがトラブルに巻き込まれてしまいます。

いやー、監禁されてレイプされているのにあんなに男前な受けはなかなかいないわ笑。早く終われーと思っていたところへ矢野が到着するのですが、自分のことよりも矢野がボコボコにしている相手の方を気遣うという寛容さ。

からの、あー怖かった、抱いて?(うるうる)の流れはありえへんやろー!

シリアスで痛いシーンもなぜだかまろやかな味付けにしてしまう作家様らしい、肝の据わった男気満載かつ乙女な受けなのでした。

時代感に満ち満ちているし、ストーリー的には強烈な牽引力があるわけではないけれど(突っ込みたくなるところもある)、ひとえにキャラぢからのみで読み切る系。

麻生先生の受け最高だなー笑

0

偶然の再会が運命を変える恋へ…。

援助交際という問題が絡められているので、結構受様が難しいタイプです。
受様の心情の受け取り方で、この作品の好みは分かれてしまうかも⁉︎

元中学教師•矢野×元生徒•近岡の再会もの!

あまり人に懐くタイプではない近岡は、中学時代、矢野の事は先生として大好きで懐いていました。
矢野が中学卒業後転職している事も知らず、偶然電車の中で再会する2人。
お互いに再会するまで忘れていた位の存在なのに…。
2人は中学時代に時間が巻き戻ったかのように、自然と仲良くなっていきます。
メールをしたり…待ち合わせをして合ったり…。
偶然の出会いが、まるで運命的だったかのように2人を急接近させていきます。

矢野は近岡に対する特別な気持ちに気がついてしまいます。
近岡が、ただ元教師の矢野のことを純粋にしたっているだけなのは分かっているから、一生懸命理性を保とうと必死!
無邪気さを傷つけてはいけない…。
裏切ってはいけないと…。
もう我慢の限界に達してしまった矢野は、とうとう近岡にキスを…。
この辺は矢野の、近岡を想う気持ちが切なくて、必死で堪える姿は大人のいい男として好感でした。

近岡は援助交際をしている秘密をもっています。
無理維持された事も、実際最後まで行為に及ぶという危険な目にあった事もないから、援助交際を余り深く、重く考えたことがなかった近岡!
援助交際で男性の欲望的なものを目のあたりにしている近岡にとって、矢野という存在は、性欲的なものを抜きで、自分が自然体で居られる心地良い存在。
それだけに、突然の矢野の行動は近岡にとってショックな出来事で拒絶してしまいます。

矢野の事は好きだけれど、それが恋愛感情なのか分からない近岡!
都合が良過ぎると思われても仕方ないけれど、欲望的なものを抜きで、一緒にいて欲しい存在であることは確かで…。
でも矢野に上手く気持ちを伝えられず、2人はすれ違っていきます。

援助交際をしている事に対して罪悪感を感じたことのなかった近岡は、矢野への気持ちが膨らむにつれ、自分が援助交際をしていた事実を後悔し、矢野に知られたくない罪悪感に蝕まれていきます。

近岡が悩み苦しむ姿は切ないんですけど、矢野に対する自分の気持ちに迷う姿が歯痒いというかなんというか…この後の展開を知れば知るほど、背中押したくてたまりませんでした。

そんな中、援助交際の相手に拉致されてしまう近岡!
そして強姦されてしまい…⁉︎
助けを求めた近岡を矢野が助け出してくれて⁉︎

だいたい最後間に合うのがBL的な処ですが…この作品は残念ながら間に合いません!
ただ、援助交際といういけない行為を本当に重く受とめないといけないということや、
近岡の矢野への気持ちをハッキリ気がつかせる展開として取られた展開なのは分かるんですけど⁉︎
私的には納得いったような…いかなかったような…微妙な感じでした。

何がともあれ、最後はラブラブ展開なので一安心でした。

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