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表題作虎と竜 外伝

結城隼人・関東藤森組構成員・30代半ば
御幸泰三・関東藤森組若衆頭・20歳そこそこ

同時収録作品流れる涙のその理由

藤森虎徹・関東藤森組組長
新條竜也・関東藤森組名代

同時収録作品夏の想い出

藤森虎徹・関東藤森組組長
新條竜也・関東藤森組組長名代

あらすじ

表向きはウィスタリア・コーポレーションの社長、真の姿は関東藤森組組長である藤森虎徹に命を捧げ、片腕としてずっと仕えてきた男――結城隼人。スキンヘッドの巨躯、レイバンのサングラスがトレードマークの強面。そんな結城が、このところ何故か心乱されている相手がいる。それは二年前に組長補佐となった新條竜也に仕える若衆頭・御幸泰三だ。小柄ですばっしこくて機転が利く、笑顔が屈託ない若造。結城同様、自分の兄貴分である新條に命を賭けている、そんな泰三に思いもよらぬ劣情を覚え、結城は戸惑うばかりだったが…。ある日、新條が暴漢に襲われ側付きの泰三が怪我を負うという事件が。側近の恋心に気づいていた藤森の指示で、結城は入院中の泰三に付き添うことになり…。「劣情は鮮やかに、恋は秘めやかに」他、藤森と新條、12歳と17歳…十余年前の鮮烈な出会いを描く「夏の想い出」など、血腥い世界に生きる男たちの不器用で切ない恋模様。<虎と竜>シリーズ番外3編を収録。

作品情報

作品名
虎と竜 外伝
著者
四ノ宮慶 
イラスト
黒埜ねじ 
媒体
小説
出版社
シーラボ
レーベル
ラルーナ文庫オリジナル
シリーズ
虎と竜~灼熱の純情と冷徹な欲情~
電子発売日
3

(1)

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萌々

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(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
3
評価数
1
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

強面が恋に振り回されるのを見るのは楽しい

バイオレンスに萌え滾った『虎と竜』の外伝。
多分、同人誌に書かれたもののまとめ出版なのではないかと思われます。
なので、本編をお読みになっていない方は、多分楽しめないと思います。
また、本編に比べれば暴力描写はライトですが、エンコ詰め等の暴力シーンがあります。本編をお読みになれた方なら大丈夫だとは思いますが、R15、下手をすればR18位のエグさでございました。

3編のお話が入っています。
藤森の懐刀、結城×新條の弟分、泰三の『劣情は鮮やかに、恋は秘めやかに』
藤森×新條の初めての出会いの回想シーンが多い『夏の想い出』
藤森×新條なんですが、新條の泰三に対する想いが泣かせる『流れる涙のその理由』

私としては『劣情は~』が面白うございました。
本編では見事な『小物のチンピラ』であった泰三。
ちょっとぬけてる『小物』であるのは相変わらずなのですが、身を挺して新條を庇う辺りなんか、実に律儀なんですよ。
これは上の者は可愛くて仕方ないだろうと思いますね。
結城が泰三を憎からず思っていることを知った藤森は、両手を怪我した泰三の世話を結城に言いつけるんです。食事を食べさせたりお風呂を手伝ったりしているうちに、どんどんモヤモヤしてくる結城。
スキンヘッドにレイバンのサングラスをかけた表情のない大男である結城が恋に振り回されるのは読んでいて楽しかったですよ。結構コメディタッチにも感じられて、クスッとしたりしました。
でも、一気にトーンがバイオレンスになるのは、このシリーズのお約束。
新條を襲って泰三に怪我を負わせた相手に対する制裁の場面は、やっぱりバイオレンスもろだしでした。
そして『恋が成立しても命を捧げる相手はただ一人』というヤクザもののセオリーを踏んでくれたのも満足。

イラスト(表紙絵のみ)を描かれているのは黒埜ねじ 画伯です。
私、黒埜画伯のイラストも好きなのですが、泰三のチンピラ感が若干薄れている様な……小山田画伯の『私、いかにもチンピラです』というイラストも見たかったのが心残りです。

4

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