電子限定おまけマンガ4P付
レビューを簡単にまとめるなら「いや〜〜〜すっっっっっごい良かったわーー!読んでみてー!!」です。
表紙の通りのイメージで、良かったねぇぇと言いたくなるような結末でした。
そして「17 初恋」というタイトルの通り、二人の初恋に決着がつきました。
先生のずーーっと心に秘めていたはずの津田への思い。
酒に酔った先生が酒の勢いを借りて、津田へとうとう思いを打ち明ける……!!
「知ってたろ?」と言う先生に対して、「………………うん ごめん」と言いつつ目を背ける津田……!!
10年必死で隠していたつもりだったけど、なんだったんだろ……と虚しくなる気持ちが切なすぎる。
脳裏にあのこっそりファーストキスのシーンが思い浮かびながらの、その後の二度目のキスの云々もね、先生がかわいそすぎて……。
この時の先生の様子ったら見てられない……。
津田は超〜イメージダウン…。
てっきり何も気づいていない能天気なノンケだとばかり思ってたから騙された感でいっぱいでした。
一巻で生徒から恋愛相談受けたという先生に「こう言ってあげたら 先生も(恋愛に)悩んでますって」とかさ、「マコと結婚したい」とか良く言えたよね……と。
むごすぎるだろ……。
こんにゃろーーー!!!
そして有岡の初恋も紆余曲折の末、成就するんだけどそこに至るまでの描写が切なくて苦しかったです。
突き放すためにとある交換条件を提示した先生に対して、「できません」「先生にこんな事までさせてる自分が嫌いだ!」とどこまでも自分に罪を被せて傷つく様子に心抉られました。
そしてその後の有岡が本当に潔かった。
「もう二度と先生の前をうろちょろしません」という言葉通り、もう先生を求めることは一切しない。
思わず先生の方からアクションを取ってしまうのだけど、その都度どこか寂しげで抑制された笑顔で接し、思わせぶりな言動は一切せず、すっと先生の前から引いてしまう。
この何とも言えない表情にドキッとしたし、この子は将来とてつもなくいい男になるんだろうなぁ……という予感にワクワク。
あの頃の欲望をコントロールできなかった幼稚な有岡とはすっかり別人でした。
そしてそんな大人の片鱗を覗かせる吉岡を見た先生の取り残され感、わかるわ。
この17歳と18歳という子供と大人の第一歩みたいな境目を見事に捉えていたと思います。
先生は、17歳の津田に恋した自分のままずーっと取り残されていたんだと思うんです。
そこにいつまでも立ち止まっている自分に気づき、自分から吉岡へ第一歩を踏みだせたということがすっごく大きいなとおもいました。
ちなみに先生がコッペパンを見つめて泣くシーン、このコッペパンどんな意味があったっけ?と最初わからなかったので、読み返したら一巻にありました。
すごいよかった!
無事に完結して、安心しました。
17歳…大人と子どもの狭間。
18歳になり、子どもでも生徒でもなくなった有岡と先生が少しづつ近付いていく。
それも、先生の方から踏み出した一歩で…
「何もできなかったのは、傷つくのも嫌われるのも怖かったから」と話す先生。
その先生が、もう見送るだけは嫌だと行動を起こす…。
切なくて息が詰まりそうだったけど、思いが通じあって本当に良かった。
木下先生にしては過激(?)なHシーンもよかった。
書き下ろしも可愛かった!
有岡の言うとおり、おじいちゃんになってもずっと2人で一緒に星をみてほしいな…
またいつか、幸せそうな2人に会いたいです。
『17 生徒』→『17 教師』に続くシリーズ3作目にして完結編。ナンバリングはされていませんが続き物なので前作未読の方はそちらから読まれることをお勧めします。
やー、もうすごく良かった…。
『17 教師』の終わりがなんとも切なくて、ハピエンになるのかすごく気になっていたのですが、
見てください、この表紙!
有岡くんと三島先生の幸せそうな笑顔とピンクを基調にした優しい背景の表紙が、美しすぎて、幸せそうで、本屋さんで手に取った時思わず悶えた。
不器用な男たちがすれ違い、時にぶつかり合いながら、それでも少しずつ愛を育てていく。
木下さんらしい、優しく、温かなそんな作品でした。
「教師」と「生徒」という枷。
ずっと好きだった津田に対する複雑な想い。
それらを引きずりながらも、それでもひたむきに愛情を伝えてくる有岡くんに、少しずつ惹かれていく三島先生。
ところが、そんな三島先生を現実へと引き戻す出来事が。
それは、有岡くんの友達の蓮くんから言われた言葉。
まだ子どもである有岡くんの未来を、教師であり大人である自分が奪って良いのか―。
有岡くんは、ただただ三島先生が好きで。
でも、三島先生は大人のしがらみに囚われ自分の気持ちに素直になれない。
すれ違う二人の恋の行方は。
そんな二人を繋げたのは、やっぱり星空で。
相手を想うがゆえにすれ違ってきた彼らがやっとつかんだ幸せに、胸がギューッとつかまれる気がしました。
結ばれた彼らが、最後に寄り添い、そして見せる幸せそうな笑顔が、すっごい素敵で萌えが滾りました。
終盤に、大人になりそして社会人になった有岡くんの小話が収録されています。
木下さんの描かれる、イケメンのスーツ姿のイラストが個人的にドツボなこともあって、めっちゃ眼福でした。
何年たっても、ずっと幸せな二人、のエピソードが、この作品にぴったりの終わり方だったように思います。
で、この作品てタイトルが秀逸だと思うのは私だけではないはずだ。
17歳。
生徒。
教師。
そして初恋。
この単語だけで萌える。
ドシリアスで始まった今作品。
幸せな結末に、こちらまで幸せをもらいました。
文句なく、神評価です。
正直最初は「うーん」という感じでした。
あのレイプのような場面、どうしても目に焼き付いて離れなかった。
好きな気持ちをあんな形でしか伝えられなかった有岡くんの成長と共に変わっていく気持ち、大人の男になって行く過程を感じるにはやはり最初から3冊読むことですね。
そこで初めて、有岡くんがいかに変わったかを知ることができ、その成長と共に先生の心が有岡くんに傾いて行く変化を感じることができるはずです。
先生と生徒、よくある設定です。
卒業するまで、生徒には手を出せない云々…
でもこれはちょっと違う。
ずっと引きずっていた同級生への想いを断ち切れずにいた先生の頑なな心を振り向かせた有岡くんは、あの自分勝手な強引さでカラダを繋げた生徒とは思えません。
自分のしたことを悔やんでも悔やみきれない
やってしまったら、取り返しがつかないこともあると
自分自身で気付くことで、有岡くんは成長できたんですね。
だからこそ、諦めていた先生を振り向かせることができた場面は感動です。
先生の好きだった同級生や、有岡くんのお友達
名脇役がいたからこその2人。
とにかく読んでほしい。
そして、最後の感動を味わって欲しいです。
「ずっと、ずっと、好きだった」
言われてみたい台詞ですね。
happy endは、やっぱり心温かくなりにやけてしまいます。
先生から真さんに呼び方が変わるところ
ちょっときゅんと来ました。
生徒→教師 と読んだときは、そんなにピンとこなかった、、というか昏いなぁ…という印象だったのですが、初恋を買って一気に読み直したら、、涙が止まらなかったです(とくに生徒→教師)。
完結編を用意することでやっと安心して読める、、というか、有岡くんや三島先生の抱える思いや痛みが辛すぎて、なかなか没頭できなかったような気がします。叶わない想いを切々と訴えかける彼らは美しいけれど、おそらく痛みとして共感できる分だけ辛くなるかも…。このシリーズは”生徒”から一気読みすることをお勧めします。
頑なだった三島先生の殻がひとつひとつ剥がれていくターン、内面の変化がすごく面白かったです。何気に高校生より危ういかもしんないですね。
”星は一人で見に行く”という心境から、”二人で見る星はもっと美しい”と気づき、”おじいちゃんになっても二人で星がみたい”と思うようになる展開には感動しかありませんでした。三島先生の揺らぎや葛藤がメインの巻なので、”17歳”にフォーカスしてるのはむしろ”生徒→教師”のほうです。ゆえに、3巻まとめた場合の”神”評価です。
17歳という年齢の言いようのない特別な雰囲気を、自分がその季節にもどったような気分で堪能できる素敵な作品でした。