電子限定描き下ろし付き
おばあちゃん想いのチワワ(!?)と温和なトリマーが織り成す、不思議かわいいラブストーリー♥
動物の精神が人間の姿で見えてしまう(だけど話すことはできない)トリマーの青年と、人間と話せる小型犬の物語です。
飼い主のおばあさんが急な入院となりご家族のたってのお願いで青年がこの小型犬を預かることになります。
ペット禁止物件なんだと説明すると、小型犬が大柄の人間の青年に姿を変え、実は人狼が祖先なので人間にも犬にもなれるんだと説明、2人の暮らしが始まります。
お互いの様子を見て歩み寄りながらの二人暮らしがスタート。
世話好きな青年と、人との暮らしに徐々に慣れていく青年のやりとり、お互いへの遠慮や思いやり、ひとつひとつが優しくてほっこりします。
それぞれの特性から2人それぞれ持っている悩み、気に病んでいることが同じだと気づき、励まし合って声をかけあって乗り越えていく様子が、切なく優しく心に響きます。
おばあちゃんとのやりとりは特に優しく愛情に満ちていて涙なくては読めません。
表題以外にも読み切り作品が巻末についています。
どちらも優しく素敵なお話です。
BLというジャンルなのでしょうが、素敵なヒューマンドラマの作品だと思います。
個人的にはエッチシーンなし、少なくて、心情表現を丁寧に描いているこういう作品が大好きで、繰り返し読んでいる作品です。
トリマーの守さんの特技が「犬のパーソナリティが擬人化して見える」という導入部から、犬大好きの自分は心をガッチリ掴まれました。パグがオッサンになってる・・・!こういうパグいるよ!
そんな守さんの推しのお客さんが、チワワのチャッピー。唯一言葉も通じる犬なんだけど、このちっこいチワワが、まさかの人狼だったとは!
人間の姿にもなれるチャッピー(カッコいい)を預かることになり、いつしかお互い好きになっていく二人。すれ違いも少しあるけど、最後は無事カップルに。ワンコ達に冷やかされるのが微笑ましかったです。
犬の描き方が骨格的にちゃんとしていて良かったです!色んな表情もとってもよく表現されていると思いました。
犬好きにはパラダイスのような作品です!
動物が擬人化してみえてしまうトリマーの守と
人狼の末裔・チワワのチャッピー(茶太郎)のお話。
非現実的ですが、めちゃくちゃ可愛いお話でした。
今まで一緒に暮らしてきたおばあちゃんのことを
ものすごく大事に思っているチャッピーの優しさに感動。
見た目は少しいかついけれど
心はとーっても暖かい子です。
守もすごく優しくて動物思いなのが伝わってきました。
なんといってもわんこ達の目がたまりません。
目で語り掛けてくる感じの描きかたが
すごく上手だなと思いました。
動物の言葉がわかる系のファンタジックなラブストーリー。
何といっても、まず楽しいのが、登場するペットちゃんたちの、見た目の姿と、主人公の守に見える擬人化した姿とのギャップがかわいいこと。
この本では、人でも犬でも、心が動けば、そこにある愛は変わらないって所まででおしまい。
身体の関係にまで踏み込んでいない。
お話的には、ここから先に進むのが結構難しそうなので、これはこれで、よかった。
同時収録も、偶然知り合った二人の間で、恋が始まったことを確認したところまでのお話。
こんな風に、エロなしのふんわりした恋のお話の本で癒されたい気分の時におススメ。
最新刊が出たので。これは読んでおかないと。と、思い最新刊と一緒に購入しました。
以前からこの可愛いらしい表紙は気になっていました。表紙からも溢れ出てしまう、ほのぼの感と優しさ。表紙を全く裏切らない温かさにじんわり。
冒頭の。白と黒のパグが、嬉しそうなおっさん2人、というのが笑わせる。膝の上におっさん2人。何ともシュールだ。
擬人化BLは他にも読んだ事があるので。既視感はある。現実に想像すると、とっても怖い。けれども守はあえて。そんな動物達と共に過ごす仕事を選んだ。ただ守の場合は、その姿が人に見えるだけで。彼等の言葉は分からない。そんなある日、言葉を交わせるチワワと出逢う。
チワワっていうのは、やたら小さいクセして、ちょっと気が強そうにも見える。それがちょっと目つきの悪い男の子に擬人化されてるのが、最高に可愛いと思う。あのうるうるの瞳を見たら、例えおじいちゃんでもこれは美少年の化身では無いかと思ってしまうよね。
私が散歩中、いつも出逢うチワワを「可愛いですね。」と声をかけたら「いやぁね、これはおじいちゃんよ。若い女が好きなのよ、媚びちゃって。」と、まるで、ご主人の事を話すかの様に。笑わせてくれるお年寄りが居たけれども。あのご婦人には正しくチワワの「人となり」が視えていたのかもしれない、なんて思うと不思議な気持ちになる。
不思議な事は案外身近に起こる事なのかも知れない。なんて。
チャッピーは目つきも悪けりゃ、言葉もちょっと乱暴だったりするんだけど、根は素直で思いやりのある良い子なので。言葉を交わしたり、一緒に過ごす事で。守を好きになってしまう。けれど、チワワとして過ごした時間があまりにも長かったので。その気持ちに確信を持てないでいる。守も。いくらチャッピーが人になれる人狼だと言っても。見慣れた可愛いワンちゃんには変わりないのだ、その気持ちは恋では無い、と言い切ってチャッピーを傷付けてしまう。
もちろん、そう長くは無い間にそれが恋だと互いに思い知るんだけど。
チャッピーの事が視えていて。彼を大切に思って育ててくれたおばあちゃんが優しくてジワリ。彼女は妖精さんか何かじゃなかろうか。犬として過ごした時間を不憫に思って。人知れず教育を授けていたのだ。チャッピーも素直に自らコッソリと勉学に励んでいた、なんて。なんて。健気なの!
温かく見守ってくれる人がいて。
お店には。温かい仲間がいて。とっても可愛いお話でした。
エチは無いんだけど。守の涙をぺろぺろ舐めるのは、「犬のときの癖でっ!」と慌てて赤くなるチャッピーは、それがもぅ前戯になり得る事をちょっと解っているのかも。
同時収録は、キミが僕の普通だった日常を鮮やかに塗り替えて行く。といったショートストーリーで「COLOR」絵が少し旧い気がしたので、旧作なのかも。
丸っと表題作で読みたかったかも。