「どうやらあいつは女の服を着ていると俺に抵抗できない」

宇田川町で待っててよ。

udagawachou de matteteyo

宇田川町で待っててよ。
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神322
  • 萌×2102
  • 萌74
  • 中立35
  • しゅみじゃない42

--

レビュー数
77
得点
2275
評価数
575
平均
4.1 / 5
神率
56%
著者
秀良子 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE comics
発売日
価格
¥638(税抜)  
ISBN
9784396783242

あらすじ

人通りの多い街中で、同級生・八代の女装姿を目撃してしまった百瀬は、
その日から毎日、「あのこ」のことを考えてしまう。
一方、そんな百瀬の様子に戸惑いつつも、
熱のこもった目線をそらせない八代は渡された女子高の制服に袖を通し、
彼の前に立つがーーー。
臆病な女装男子と、一途すぎる男子高校生の不器用で青いラブストーリー!

(出版社より)

表題作宇田川町で待っててよ。

百瀬慧吾,メタル好きの高校2年生
八代智哉,女装にはまる高校2年生

その他の収録作品

  • ボーナストラック

レビュー投稿数77

シンプルな言葉が1番強いのです

読み終えた後にもう1度読み返したくなるような魅力があります。
紙媒体で本書をお持ちの方は、ぜひカバーを取って広げて見てほしい。
シンプルだけれどインパクトがあり、読後に見返すとなんだかグッと来るセンスの良さ。

こちらの作品は2012年刊行との事で、レビューを書いている現在(2020年)から遡ると、もう8年も前に発売された作品なのですね。
発売当時にもこの鮮烈なカバーイラストとデザインに惹かれ、ふらふらと手に取って読んだ記憶があります。
今回、秀良子先生作品を読み返してみようと数年ぶりに読み返したのですが、当時とは読後の余韻や登場人物達に対しての印象も異なっていたのです。
しかしながら、年月が経っていても「面白い」と感じるのは変わらなかった。
ここが本当にすごいと思う。

百瀬も八代も多くを語るわけでもなく、モノローグが多いわけでもない。
描き込みだって決して多くはないのです。
ただ、独特の間合いやコマ割り、空間の空け方、登場人物達のちょっとした視線や仕草に妙に惹かれてしまうんですよ。
読み手によって自由に解釈出来て、想像させる余白があるのがすごく良い。
ラスト付近の、八代と百瀬の友人それぞれが寂し気に見えるワンシーンだけでも想像が膨らみます。

女装がテーマではありますが、そこがメインというよりも「理屈じゃないあらがえない感情」を思春期ならではの荒っぽさと危うさを交えながら描いた作品だと思います。
百瀬という人は、物事をシンプルで感覚的に考えている人。
それでいてとても鼻が効くというか。
いつもスクールカーストの上位に居るような八代が女装をしている姿に興味を抱くものの、結局は女装をしていてもしていなくても「八代がかわいい」と言う。
百瀬が八代に対して「かわいい」と思っているシーンを読み返すと、八代が自身のセクシャリティにぐらついていたり、素の部分を見せたり、好きな事をしている時だけ感じている感情なのですよね。
男でもなく女でもなく、ありのままの八代という人に惹かれたんだろうなあなんて。

そして、付き合っていた彼女から遊び半分で女装をさせられ、外に連れ出され、見ず知らずの男からかわいいと言われて以来、なぜか女装をする事が趣味となってしまった八代。
この「なぜなのか」が深いのです。
彼は決して女の子になりたい訳ではないのだと思います。
ちょっとした女装をきっかけに、今までヘテロセクシャルだと思っていた自身の性的指向が揺らぎ始めていく。
やがてそこに百瀬が現れた事によって、見えそうで見えなかった、本当は知っていたけれど知りたくなかった深層心理が暴かれてしまう。
マイノリティを認めることの恐れや戸惑い。
それらすべてが百瀬が口にする「かわいい」と「好き」で塗り替えられていく様は見事。

八代のファッションがいかにもな女装ではないのがまた良かった。
ラストの余韻とタイトルがなんともたまらなく味わい深い1冊でした。

0

なんか可愛らしい変態攻め最高

変態っぽい攻めに萌える!受けも男の子が無理ある女装するってところが良いです。

0

肝心な部分がふわっとしてる

女の子と付き合えるしセックスもできるのに、女の子の格好をしたい八代。女装が好きなだけで男が好きな訳じゃないのに、百瀬に可愛いと言われると嬉しい八代。でもいざエッチなことをされそうになると怖くなって拒絶してしまう八代。
このあたりの揺れ動く気持ちは引き込まれたが、着地が妙にふわっとしてる印象。

こういう倒錯した愛を描こうとすると変態性ばかりが際立ってしまいそうだけど、そうはならずに、思春期の男の子同士の純愛の一つという形で描いているのはよかった。

ただ本当にBL読みとして見たかったエンディングは、本編ラストシーンの後と、八代が男として百瀬に抱かれているボーナストラックの間にある気がする。この書き下ろしでそれを描くならば、そこに至るまでの気持ちの変化を、本編でちゃんと読みたかった。


1

女装BLの金字塔

秀良子先生の作品が好き過ぎて、冷静な判断力を欠きがちですが、やっぱり神作品。

百瀬(攻め)が、八代(表紙)の女装趣味を見かけてから、バカにするとか晒すとかではなく、ハラハラしたり心配したりしているのがいい。そこからはお約束のBL展開なのですが、秀良子先生が描く間とか、展開とか、やっぱり唯一無二です。
似合ってるって言葉に照れる八代が可愛い。八代に対する百瀬の「可愛い」が真に本心を言っている感じが真っ直ぐでとてもよいです。「好きなもんを…好きなんだったら捨てるとかすることねぇ」「俺は好きだから」っていいなぁ百瀬。

描き下ろし、女装していない八代と百瀬のエッチシーン、恋する八代の可愛さが振り切れてます。

2

揺れて揺られて、惹かれ合う心がふたつ

〖DMM電子書籍〗
修正:なし
カバー折り返し:なし
カバー下:なし
帯:なし
裏表紙:なし
備考:

〖紙媒体〗
未読

0

そっち側に憧れを感じる背徳感がたまらない

 表紙を飾っている受けの八代は女装にハマっているんですが、自分の性的対象などもまだ曖昧で10代らしい不安定さの残るキャラクターです。そして、攻めの百瀬が街で女装姿の八代をたまたま見かけ、彼の中で八代が気になる存在になっていきます。それ以来もう一度八代の女装を見たいと、百瀬は姉の服を勝手にあげたりして半ば脅しのような形で八代に女装を頼みます。百瀬に若干の恐怖を覚えながらも、可愛いと言われることを内心嬉しく思ってもいる八代。でも、いざキスされたり欲情されたりすると戸惑ってしまう。彼女がいた頃から男に組み敷かれる側に憧れのようなものを抱いていたけれど、自分が本当にそっち側になってしまう状況はまだすんなりとは飲み込めない、そんな複雑な八代の気持ちが手に取るように伝わってきました。

 女装にハマったからといって、イコール性同一性障害とか同性愛者とか安易に結び付けられるわけではないし、何より本人がまだ自分のことを100%理解も受け入れもできていない、そういうとても繊細な時期がありのままに描かれていました。八代の女装時のビジュアルも、ちゃんと男性感を残してあってリアルに感じました。百瀬はほぼ直球で八代にぶつかっていくので、2人の恋愛の進み方としては少し勢い任せなところもあります。でも、女装してしまう男子を変に美化もせず、彼を拒否する存在と受け入れて好意を持ってくれる存在とを両方登場させながら、曖昧な性を確立させていく過程に寄り添えるように描かれた作品だったと思います。

0

心の機微に触れる物語

初読の感想は「あー(感嘆のため息)、すごいの読んじゃった」。
読了後すぐに反芻してしまう台詞、一枚の絵として脳裏に焼き付いた場面の数々。
一度読んだだけでここまで頭と心に焼き付く作品にはなかなか巡り会えません。
そしてBLではあるのだけど、女装した八代の心がどんどん女性寄りの思考や感受性に傾いていくので、語弊があるかもしれませんが「10代の女の子の物語」としての側面も個人的に感じられた作品でした。

八代が自分の部屋で百瀬に迫られるシーン。
百瀬が自分より身体が大きくて「こわい」と感じてしまうのは、女性としての恐怖であり、読み手の私自身(女性)も身に覚えのある恐怖感でした。
これが男女の恋物語であったなら、男性をセックスシーン、またはその前段階において怖いと感じる場面が出てきてもさほど引っ掛かる事なく読み進めていたと思います。
自分より力の強い者には敵わない、という恐怖や諦念を多かれ少なかれ女性は経験すると思うのですが(セクシャルな場面において。もちろん、男性でも同様の経験をさせられた方もいらっしゃるでしょう)、その経験すら当たり前というか言葉にするほどではない些末なことといった暗黙の了解が跋扈する世。
私が10代の頃にどうしても納得できなかった事象を追体験し、心がざわめきました。
また、これが男同士の恋物語だからこそ、受け手の恐怖が鮮明に浮き上がって読み手の私に強く訴えかけてきた気がします。
性別問わず「力」の一点において上位者になる者は下位の者に気遣いが欲しいな、と。


百瀬の気持ち悪さは凄かった(笑)
この物語、女装をしている八代と、百瀬のどちらが風変わりかと訊かれたら、私は百瀬と答えます。
ストーカー気質、童貞特有(?)の思い込み、鬱陶しい前髪!などいろいろマイナス点はあるのですが、自分の感覚や考えを世間の普通と比較しないのは比類なき長所。
そんな百瀬だからこそ八代の心の奥に沈めたものを引きずり出して、付き合えたのでしょう。

物語の終盤、八代と百瀬が学校をさぼって宇田川町(道玄坂だけど)で待ち合わせをしますが、その前ページで描かれているのは学校のシーン。
クラスに百瀬を訪ねてきた友達と、窓際に座る八代の友達が描かれています。
この描写にグッと胸を突かれました。
「普通」の友人がいる学校の日常と、ある意味で日常を逸脱した二人、という密やかな断絶が対比をもって描かれているように感じました。
この世の中、昔に比べればマイノリティな人々に寛容になって理解も広がりつつあると思うけれど、まだまだ地続きのようでひび割れた道が世界を分けているのだと、リアルな世界にも思いを馳せさせてくれる作品。
迷いなく神評価です。

1

ストーリーが良い!

BL漫画は、表紙がとても綺麗で、見たまんまBLみたいなものしか読んでこなかったので、こんな素朴な表示の漫画はほぼ初めて読んだのですが。
侮ることなかれ。なんで読んでこなかったんだ私馬鹿じゃんって思いました。


受けの感情の揺れとか、攻めの焦りとか、感情移入がしやすかったです。攻めが「てめーの百億倍可愛いわ!」って姉に言うシーンがたまらんですね。そのときの受け可愛い。姉の変貌ぶりにもなかなかびっくりしました(笑)

ストーリーにめちゃくちゃ満足しました!読んで良かったです。

1

引き込まれてしまった…

ここまで内容しっかりしてると絵柄の好みなんて関係ないんだなと思いました。
女の子にしか見えない・別人に見える系の女装は好みじゃないので、攻めにすぐバレる展開がすごくツボ!
初々しいカップルをいつまでも見ていたい気分で読了しました。
映画化もしたそうですが、漫画以上の満足感は得られないと思うので今後も観ることはないでしょう。

余談ですが、もし弟が連れの男の子に私の服を着せてデートしてるとこに遭遇したら…
内心どうであれ、私もお姉ちゃんみたいな第一声になると思いますw
はっきり言い返したのは格好いいし、似合ってるって主張したい気持ちはわかるが、無断借用を謝ってくれwwwと実際に弟がいる姉目線で読んでしまって笑いました。

2

センスが素晴らしい

秀良子さんのセンスに脱帽。
コミカルだけど涙が出るBLに留まらない名作。
ぜひ色んな方に読んで頂きたい。
表紙の色使いも好きです。

1

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