特典付き
表題の通りあまりに良すぎたのでレビューです。
伏線という言葉で表してしまうとなんだかニュアンスが少し違ってしまうような気がしてしまうのですが、初読で感じる余韻と結末を知った後で感じる余韻と絶対に2回楽しめます。
何よりこの作品はいろいろなところで対比がすごく上手に描かれていて、それこそマイナスに振れたと思ってからの感情の跳ね上がり方がえげつないです。
一目惚れと長い片思い、好きな人と好きな人を忘れたいが故の理想、そしてその理想と作り上げられた理想、相手を好きすぎるが故の嘘か自分本位な嘘か。。
どこを読んでもまだ何か自分では気付けていないところ、言葉で表しきれないところがあるんじゃないかと思ってしまうくらい深みにハマってしまいました。
ストーリー重視の方でもそうでなくても、ひいてはBLを読んだことあるなしでも絶対に読んで後悔はないと思います。
何回読んでも私は泣いてしまうと思います。
はぁ。。最高!!!!!!
ネタバレ無しで読んで頂きたい作品です。
出来れば帯も見ずに。
片田舎の健康ランドでマッサージ師として働くクローゼットゲイの湯川の理想象は 黒髪美人の大和撫子。
えーと大和撫子とは 落ち着きがあり、装飾的で、親切で、優しく、優雅で、謙虚で、忍耐強く、高潔で、敬意を表して、慈悲深く、正直で、慈善的で、忠実で…Wikipedia参照。
この令和の時代にそんな絶滅危惧種居るわけな…居ました!
たまたまアルバイトとして入ってきた姫宮君が理想を具現化したような男の子。
まさに銭湯に舞い降りた天使。
そして満更でも無さそうな姫宮君の態度にそのまま即日恋人同士に。めでたし愛でたし。
え?これ上手く行き過ぎじゃない?夢オチ?…では無いです。しっかり現実です。
しかも、なんと、これまで長々語ってきてまだ1話。まだ30数ページ。残り150ページ以上。
人間万事塞翁が馬。
2人が掴むのは希望か絶望か。湯川君、姫宮君の運命はいかに。
ネタバレは極力避けたいので、私が御伝え出来ることは、あとがきにも有る通り恐がらず冷静に。どうぞそのままページを捲って下さいと言うことだけです。
何が大丈夫かは分かりませんが、多分大丈夫です。
そして2人の濡れ場多めです。半挿入から全挿入になるまでが細かく描かれています。
うん、ここも見所、必須。
巨 根って受けの努力も攻めの優しさも感じられて良いですよね。
…やだ、恥ずかしい…。
木田さっつ先生は新作といい、全般的に体格差がお好きなんですね。
BL界の御天道様も見てる、因果応報の法則がとても現れた作品だと思います。
普段の行いって大事。
描き下ろしが正に私の知りたかった情報で。
あの時の姫宮君の心情が良く分かりました。
湯川「おいで」の誘い方がとても好き。
仕事の先輩ですから、姫宮君最後まで敬語は取れませんでしたが、そんな所も良い。
最後の最後まで背中の痒い所に手が届く様な満足度の高い作品です。
続編が同人誌で出されてますが読みたいのに紙で売り切れて読めない!
シーモア様、出版社様、木田さっつ先生。どうか電子で再販お願い致しますm(._.)m
遅ればせながら木田先生作品と出会いました。先日初めて読んだ「いとしい君との初夜事情。」が良かったので過去作読んでいる中、皆さんの評価も高かったこちら読んでみたら、私的にも超ヒット。滅多に神評価出すこと無いんですが、文句なしで入れたいです。
そんな訳で作家買いで読んだので、ほぼあらすじチェックせず(因みにここの画像でほぼネタバレしてる帯も見ず)。ほぼ事前情報無しに読んだのですが、それが良かったです。
隠れゲイで、今はほぼ仕事ばかりの攻めさん。理想の恋人像は周囲にバレてるけど、今時そんな人は居ない…と諦めモードの中、職場にやってきた男の子が好みドンピシャ。すると、あれよあれよと恋人同士になり…というのが第一話。
あんまりにも上手くいきすぎてて、そりゃあこっちも疑います。こんな理想の恋人像ど真ん中の子が自分から迫ってきてくれるなんて。もう何かの復讐なのか?とか(笑)攻めさんも上手くいきすぎてることに不安になるものの、それでもそれを埋めてくれる理想の恋人くん。
そんな時、何故攻めさんが黒髪大和撫子を理想の恋人とするか、を原因が迫ってきて…というストーリー。
もうこの原因と、姫宮くんの因果関係が一気に判明すると、もうこちらも涙…。何故姫宮くんが、攻めの湯川さんにとって理想の恋人だったか。それは、巡り巡って、湯川さんが誠実で優しい人であったからでもあり、そんな人に好かれたいと思ったからこそ、彼の求める恋人像でありたいと自分を変えた姫宮くんが何とも健気で一途で可愛い。萌だけじゃ足りない。
誰かに好かれたいと自分を変える事は、姫宮くんは「偽ってた」と言ったけど、とても純粋で素敵な動機です。姫宮くんが言うところの本当の自分というのをまだ姫宮くんは全部出してないのかもしれません。でもその根底にあるのは、湯川さんが好き、湯川さんに好かれたいという一途な想いなのだと伝わってきたので、もうそれが全てなのです。
描き下ろしを読んで、湯川さんのその反省は、あーそうだよなあとも思うんですが、よく考えればそれは、姫宮くんにとっても上手くいきすぎてるという流れでもあった。だからお互い結果オーライで何も問題なしなのです。
エピソードとして、1冊にまとめるにあたって過不足もなく、ストーリーの流れと質、伏線回収、エロさ、ボリューム感、全て満足です。文句なしの神評価!
とても安定感のある絵柄とストーリー運びで、スイスイ読める作品です。
湯川さんの優しい性格と大きな体格、いいですね。こういう穏やかな攻めのキャラクターは安心して読めるので大好きです。片や受けの姫宮くんも、最終的に◯◯◯ーだったことが判明しますが、とってもいい子でした!「理想の恋人」でいようと頑張ったことがとてもいじらしく思えて、二人のハッピーエンドには心から良かったね〜と祝福できました。
良いお話なんですが、少し安定しすぎというか…もう少し意外性があるともっと面白いかなーと欲張ってしまう読後感でした。
ほっこりしたい時におすすめの作品です。
湯川の前に現れた『理想の恋人 姫宮くん』が本当にもう理想過ぎて、どんなどんでん返しや不幸が待ち受けているのかとドキドキハラハラしながら読み進めました。
この緊張は読んでいただければ分かるとして……途中何回か涙が。特に、過去を忘れられないからその理想に姫宮くんを縛り付けている、ということに湯川が気付いたところは本当にジンとしました。どんな自分でも好きになってほしいという姫宮くんの想いも伝わって、切なくなりました。
確かに演じていたけど、それも姫宮くんの一部なんだと思うし、本当に湯川が好きで好きで、努力したんだなって思いました。
また最初から読み返すと、姫宮くんの切なさを感じてすごくいいです!あと、たまらなく湯川が好き!って気持ちも読めて本当にいい!!二度美味しい!!
エッチもすんごくエッチでラブラブでした。姫宮くんの「湯川さん好きぃっ!」って感じがすごく伝わってきます。
あのシーンでは場所が場所だけに、おいおい我慢できなかったのかよ!と思わずツッコミましたが、全部入って良かったね、姫宮くん(笑)
このお話のあと、姫宮くんはどんな風に自分を出すことにしたのかな?というのが気になりますね。もう『理想の恋人 姫宮くん』が、本人に染み付いているんじゃないでしょうか?大和撫子なのに、時々出てくる昔のヤンチャな姫宮くん、とかも見てみたかったです。