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やっぱり波真田先生の作品は、沁みる。
毎作品を読みますが、その都度感動するのです。
普通の日常。普通の人たち。
自分を含めて、大多数がそうですよね。
だけど、実際には皆が躓きと、失望と、でもちょっとした希望をもって生きていると思うんです。
恋ヶ窪に住むリーマンの拓人とアパートの隣人の漫画家志望(後に漫画家デビュー)の春海の、日常生活の中から出会った二人。
ほんとに日常。ドラマチックな事って、そうそうないのです。
もちろん、春海が好きな事を貫いて、努力をした結果として漫画家デビューはあります。でもデビューしたから大成功とはならない。
二人の日常は続くんです。
とても、良いなぁと思うのはなんといっても鍋を食べるシーンです。
ダイニングテーブルとかじゃない折り畳みの小さなテーブルを使っているのが、すごく良いのです。
質素に、背伸びしないで生きている二人が楽しく、美味しいねって言いながら鍋を食べる…
ちょっと、涙出ます。じんわりと幸せが伝わるのですよ。
セックスも、おしゃれなライトを消す訳じゃなくデスクライトを消して。
互いを好きで、互いの存在を確認して、感謝するような感じです。
ほんとに好きな気持ちが伝わる。
二人が出会うきっかけになった小さなサボテンの鉢植えを大切に育てていく二人が選んだ新しい生活。
優しさの在る、拓人と春海の恋はずっと続くんだろなぁと予感する素敵な話でした。
波真田かもめ先生の描く恋の話を是非、じっくり読んでいただきたいと思いました。
作家買いです。
もう本当に波真田先生の作品はなんでこんなに染みるのでしょう。
読了後のいい作品を読んだ感が強い。大好きです。
リアルでは一人暮らしの"お隣さん"なんて顔さえ分かるかどうかというレベル。
そんな中倒れているサボテンを毎朝起こす"お隣さん"の姿に励まされて、そんなお隣さんは自分を見ていてくれた"お隣さん"にうれし泣きして……なんて現実ではあり得ないです。
なのに波真田先生が描くとあり得るんじゃないかと思ってしまいます。恋ヶ窪、もしくはそこから少し離れた町に行けば仲良く歩いている拓人と春海に会えるのではと思ってしまうのです。
それだけ本作が拓人と春海の日常に寄り添った作品なんだろうなと思います。
読んでいる時には忘れていましたが、春海は名字なんですよね(サラッとしていましたがはるみかんってめっちゃ可愛くて好き)
どこで冠さん呼びに変わるのでしょうか。
そして二人は無事初夜を終え、拓人はひっそりプロポーズもどきまでしました。てことは次は指輪でしょうか。
などと二人のこれから先続いていく幸せな日常の妄想がとまりません。
話の構成、絵、セリフその他もろもろ隅から隅まで良すぎて上手く伝えられないのですが、ほんとに心にしみるお話でした。
面白かったです。
これはとても良かった。
平凡な毎日が恋によって幸せな日々に変わる……
そんな、ラブストーリーとして当たり前のことが、
日常の中の特別なこととして描かれていて感動さえします。
余談ですが、波真田かもめ先生は、絵が上手いとは言えないと思います(本当に申し訳ありません)
ですが、誰の描いた絵かというのはハッキリ分かるほど特徴的です。
この作品も、先生の特徴ある絵が生かされており、
キャラの性格と見た目がバッチリ合っていると感じました。
アパートの隣同士の拓人と春海が知り合い、
心を通わせていく……という、
書いてしまうとなんて事はないお話に思えてしまいます。
だけど、顔は緩み、心が温まる……そんな作品でした。
拓人は優しく誠実ですが、
自分なんていてもいなくても変わらないのでは?
と、悩んでいます。
鳴海は嫌いだった自分と決別し、キャリアを捨て、
本当にやりたい事のために頑張る努力の人です。
二人がサボテンを通じて知り合い、
〝恋ヶ窪〟で恋に落ちます。
タイトルになっている「さよなら」の意味は、
作品の最後に分かるようになっています^^
本作で最も好きな点は、
拓人と春海が心底楽しそうなところです。
お互いがいるから頑張れる!という思いが、
とてもダイレクト伝わってきます。
Hの時でさえ楽しそうで、
こんなに受けを気遣う攻めっている?と思うくらい、
拓人に思いやりが溢れていました。
そして、キスが多いのもとても良かったです。
たくさんの方に読んでいただきたい作品です。
二人の平凡で幸福ないつもの日常が、
この先もずっと続いていきますようにと祈らずにはいられません。
波真田先生の作品は、
構図、カット割り、セリフ、テンポが短編映画を観ているようです。
季節感のある日常風景が生活にしっかりと溶け込んで、気温、風、匂いを感じさせる。
この作品は、実際にある恋ヶ窪を舞台にした、ハートウォーミングな恋模様で、
ちょっぴり苦い大人の現実世界で生きる、ゆるフワなタイプ違いの二人が優しく描かれています。
アパートに暮らす平凡な会社員の拓人。
自分なんかいてもいなくても誰も気にしない…
アパート階段横で倒れたサボテンの鉢に、侘しい自分を重ねる毎日。
酔って潰れた拓人が隣人に介抱され、漫画家志望の春海と少しずつ近づき、変化すると思ったら…
漫画を描く為に予定通り出稼ぎに出た春海。
以前と変わらない生活の拓人ですが、
自分を見てくれていた春海を知ったことで、少し強くなりちょと楽しみができた半年後、
サボテンの花が咲いた頃に、漫画で花を咲かせた春海が拓人の元を訪れ、恋が始まった。
1話で恋人になったリーマンと新人漫画家が、恋ヶ窪のアパートでゆっくりと愛を育む。
身体の関係がなかなか進展しないことで気を揉む拓人、
過去回想からいつしか恋に落ちていた春海の心理描写を重ねつつ、
拓人をリードする春海が、意外と雄を出してグイグイくる拓人に押される感じが堪らん。
この作品はエッチシーンが丁寧に描かれていて、ページ数も多いのが意外でした。
夢だった漫画家ですが、アシスタントをしないと生活出来ない日常や、
思うようにいかない拓人との関係に、支えられて成長している春海。
二人一緒に少しずつ同じ未来に向かって歩いてるのが、じんわり感じられてステキです。
大好きなシーン、季節感たっぷりに、梅の香りで春を感じさせる件も最高の演出でした。
やっぱり雑炊食べてく…温かい部屋に戻った二人はもちろん…うふふ。
窓から見える幸せそうな引きの画や、街中を歩く二人の背景がいい世界観です。
サボテンが繋いだ二人の縁ですが、まさかの影役者にホッコリ。
恋ヶ窪からサボテン誘拐で愛の逃避行…思い出の歩道橋を差し込む描写がやっぱり映画ですよね~。
一緒に暮らし初めての二人も、初めてのケンカと仲直りまで見せてくれました。
拓人の成長ぶりに攻め力を感じさせる、ほんといい男になったわ。
やり過ぎない、粋な演出が各所にあるステキな作品でした。
描き下ろし、サボテンの花言葉。あんな小さな嘘ならついて欲しいわ。
※シーモア:修正はなし。見えない絡みや描写です。
波真田先生が描かれる日常は普通なのになんでこんなに楽しそうなんだろうといつも思います。
キャラたちがほのぼの楽しんでいるからですよねきっと。食べること、眠ること、散歩や買い物すること、どれも楽しそうに見える。
嫌になったりやる気がなかったり悩んだりもするけど楽しいこともある。そう思わせてくれるのが楽しいです。
キャラが素直で無邪気な一面を見せる描き方もかわいらしくて大好きです。
本作ではくっついて終わりではなく、そこから同棲してケンカして仲直りするところまで描いて下さったのもうれしい。
くっついてからのお話が見たい〜となることが多いので、それを1冊にまとめているのがいい。
拓人が春海の漫画の掲載誌を読む用、保存用、配る用とたくさん買ってくれていたのがうれしくて泣いちゃう場面は私も感動が伝わってうるうるしました。
拓人が一緒に住む物件をたくさん調べたことに感動する春海もよかった。
「今すぐ引っ越そう」
「つーかもーオレどこでもいいよっ」「拓人くんとなら‼︎」
いいシーンです。
タイトル回収の流れも好きです。
出会って一緒に過ごした思い出ありつつ、新しい地へ出発する。こういうところもお上手だな〜というも思います。
あ、春海の渇きと水の使い方もいいわぁとなりました。