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表題作罪と咎

三上晃成
昴を拾った男、起業家
中村昴
フリーター

同時収録作品色恋トライアングル

史哉
瞬の同級生
史哉のことが好きな高校生

同時収録作品いっしょにごはん

榊一眞
小説家
越智
一眞の隣人

その他の収録作品

  • 描き下ろし

あらすじ

愛を知らないサイコパス×人生に絶望した青年の狂おしいほどの愛憎劇…

片親で育った昴は、対人依存症の母とその愛人による不当な暴力に耐えながら、家賃を稼ぐために働かされていた。
ある日、前借りした給料を愛人に奪われた昴は、追い打ちをかけるように母と愛人が保険金目当てに自分を殺そうとしている会話を聞いてしまう。
「俺、なんのために生きてんだろ…」
生きる気力を失い、死を望む昴。
行動を起こそうとしたその時、見知らぬ男・晃成に、自殺するくらいなら自分のものになるよう迫られる。
絶望を前にした昴にとって、それは甘美な誘惑に思えて――

作品情報

作品名
罪と咎
著者
天河藍 
媒体
漫画(コミック)
出版社
三交社
レーベル
Charles Comics
発売日
ISBN
9784815501006
4.1

(116)

(61)

萌々

(30)

(16)

中立

(3)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
12
得点
476
評価数
116
平均
4.1 / 5
神率
52.6%

レビュー投稿数12

やさしいのがいい

「薔薇とヘドロ」の表紙に惹かれ、試し読み、あらすじを確認せず本作も合わせて購入しました。
薔薇とヘドロは申し訳ないですが私は合わなかったのですが、本作はまだ何とか。
前作と同じく狂気やクズが登場しますが、本作はまだ理解できる面があったというか、読める部分がありました。
キャラたちのやさしい一面が見られて安心したと言いますか。
狂気の中にある歪んだ愛が描かれていると思うんですが、それがどうもピンとこなくて、そういうものなのかね〜と引きながら見てしまいまして。
でも、昴がやさしい子で、そのやさしさに三上が惹かれて愛されて変われたのがよかったと思います。
昴も救われてよかったです。

0

引き込まれた

昴の苦しみは殴られた傷や怪我として目に見えるカタチで感じることが出来ましたが
晃成の抱える闇が想像以上に深く重いものなのが衝撃的でした。

死ぬつもりで家を出た昴は晃成に拾われ、その後は拘束されてのセックスで
その最中なるべく動くな声を出すなと言われたりとなかなかに激しいものでした。
でもあのまま母たちの側に居たら昴はどんな壊れ方をしていたかわからないので
結果的に晃成のもとに居て良かったんだろうなと思いました。

晃成の心の闇は時間をかけると晴れるのか、昴と居ることで和らぐのか…
それはもう晃成自身すらわからないもので。
でも独りきりで苦しむことがなくなっただけでもその心は軽くなっていくんだろうなと感じました。

非日常な展開とダークな雰囲気にグイグイ引き込まれてしまうような作品でした。

0

ヘビー!だけどそれが好き。

重い感情が渦巻くストーリーですが、ここまで描かれているのはとても素晴らしい!
ダーク大好きなので、大変滾りました。
作中にかなり過激な回想等(直接描写は無)もありますので「大好き最高!」と書くとやや語弊があるかもしれませんが……大好きです…とても良かったです!
心臓がギュギュっとなりながら読みました。


罪と咎、それぞれの周りの大人達によってそれを背負わされてしまった二人が切なすぎます。
不憫過ぎる生活をしているのにスレた様子もなく凄く良い子な昴が自決しそうな時に、晃成から拾われるシーンでゾクゾクしました。
下剤飲んで中洗われて~の初エロから拘束具を付けられますが、どこか優しさがあるように感じました。
どのエロもとてもエロでした…エロい!

極道者?!キャラの子も好きです。
可愛い顔なのに容赦なくて(笑)状況把握が早く、はいオッケーてな具合に注射ブスッ。
晃成が咄嗟に身を呈して昴を庇った所とかも凄く良かったです!

本当にもう身勝手過ぎる親たちの被害者ですよ二人は。不憫過ぎる。
同じものを背負って共に生きていく二人それぞれの愛がゆっくり育ってくれたらいいなぁと思います。

晃成の闇は果たして癒せるのだろうか…闇の終わりが想像出来ないけれど、昴くんがいるからきっと大丈夫ですね!

2

同時収録作が好き

◾︎表題
「薔薇とヘドロ」が良かったので。雰囲気は近い。裏社会モノの混ぜ方が好みではなかったけど、面白かったです!シーモア限定の1ページがかなり自分にとって重要な要素だったので、オススメ!

◾︎色恋トライアングル
「片恋トライアングル」の続編ー!!!
やー続きが見たかった。前回は流れ的に京太エンドもありそうな雰囲気だったのが、今回は無い方向に進んでて自分としては嬉しい展開でした。まだ続くみたいで、嬉しい展開ではあったのだけれど、この連作のポイントはやはり京太だと思うから、次はお話にたくさん絡んでくるといいな〜
前回のショタ温泉◯腸的な濃いプレイも楽しみにしてる。

萌〜萌2

3

ちるちるの広告にでてきてたので…

電子派です。
ちるちるの広告に出てきて、絵柄がキレイで攻めもタイプな気がしたので電子配信を楽しみにしていました!
先生の作品はこちらが初読みです。

感想はズバリ「???」でした。
病みBL自体は好きで、たまに読みます。
なので受けの家庭環境の悪さや、攻めの歪んだ性癖は平気なのですが、キャラクターの内面や展開自体を理解することができませんでした。

例えば、受けはマトモな人間っぽいのに唐突にアブノーマルなセックスをしてくる攻めに惚れていたり、特に大きな問題もないのにいきなり攻めが受けを手放したり…
全体的に薄っぺらく、よくある展開にもっていきたいのだろうなとは感じますが、読んでいて「???」と感じる場面が多かったです。
重いものを背負ってる二人だからこそ、背景や考え方をもっと掘り下げて欲しかったです。

更にコミックスの半分?くらいで表題作は終わってしまいます。
残りは他作品の続きと別物の短編。
全体的に読者を置いてきぼりにしてる感があったので、丸々表題作にして細かく描いていれば病みBL好きに強く支持される作品になり得たと思います。

評価を下げてすみません。

7

愛に飢えている人々の愛のカタチ

表題作『罪と咎』のみレビューします。

作者様の絵が好きで購入しました。攻も受もイケメンでとにかく絵がキレイです。とくに、攻のミステリアスな表情はこの作品の象徴的なところかも。とにかく、攻も受も本当に不憫な人たちで、胸が苦しくなりますが、そんなバックグラウンドがあるからこそ、愛し合うことで自分たちの欠落した部分を補い合うかのような二人が美しいです。

以下、ネタバレ含みます。

唯一の家族である母親にネグレクトされながらも必死で母親を助ける昴。本当に優しい子なのに、不憫すぎる追い打ちがこれでもかー!と降りかかります。自分の生きている意味を見失い、いっそ死んでしまおうと思っていた矢先、晃成に拾われます。
このときの晃成のサイコパスっぷりが半端ない!

自宅につれていかれた昴は、晃成のさらなるサイコパスっぷりに驚愕の連続。このときの晃成の淡々としてるんだけど、感情がまったくない感じが、すごいです。目が!目がまったく笑わないし、感情がないんです!(同作者様の別作品、薔薇とヘドロの理人を彷彿とさせます)
そんな晃成は『動かないものにしか興奮しない』と言い、昴を拘束させてセックスします。しかしセックスの最中、大切に扱う晃成。最初は戸惑いしかない昴も、だんだんと晃成の心の闇を心配し、気持ちを寄せていきます。
晃成も本当に不憫な人で、晃成がなぜ、無機質な人間になってしまったのか、その過酷な過去が明らかになっていきます。

最後の展開がやや、駆け足ぎみだったので、晃成が昴を手放した場面や最終回の二人の場面などは、もう少し深く描いてもらいたかったなぁ、と思いました。コミック書き下ろしやカバー下でも、晃成はまだ、昴への愛情に本格的には目覚めておらず、昴が包み込むような無償の愛で寄り添っているなかで、晃成が少しずつ人間らしさを取り戻す入口に立った、という感じなので、昴への愛情を認識した晃成が、心も身体もお互いに愛し合って本当の意味で救われたところを、ぜひ続編で読みたいです!

11

このまま罪を背負って幸せに。

仄暗くて、2人だけの世界を暗示させるような表紙です。無表情の晃成と怯えた表情の昴が印象的でした。

子供の頃の昴が、アザだらけの顔でテレビを見ていて、母親からの愛情もなく孤独に過ごしてきたのかなと思うと辛くて切ないです。

母親は常に男に依存状態の中で昴は懸命に働いていますが、すぐにお金を奪われてしまいます。家を出て行かないのは母親を見捨てる事が出来ない昴の優しさですね。

母親と男が自分への殺害計画を立てている事を知って絶望する昴。思わず道路に飛び出してしまうところに晃成が救いの手を。

晃成がただの年上の金持ちの良い人じゃないと分かっていても、昴に触れている時はただ優しくて「おいで、昴」の言葉には逆らえないです。カッコ良いですし。

昴の純粋さ、健気さが晃成の過去の消えない罪による病んだ心を少しだけ和らげているような気がしました。

最終的に母親よりも晃成を選んだ昴。今まで散々苦労してきて不幸な目にしかあっていない上に母親から刃物向けられたらもうこうするしかないです。

カバー下のお話までずっとシリアス展開で少しだけ、甘さが欲しかったですけど、昴、ずっと晃成のそばにいてあげてと切に思いました。

まるごと一冊のお話じゃなかったのは残念です。突然知らないコミカルなお話が入っていたので驚きました。


6

やっぱり先生はツボだわぁ~♡

表題作は勿論最高でしたが、【薔薇とヘドロ】に収録されていた「片恋トライアングル」の続編も収録されていたので2倍最高でした♡

表題作「罪と咎」は、薔薇とヘドロとはまた違ったダーク系。
感情の全く読み取れない攻めの晃成のサイコパスっぷりも引き込まれるし、不遇なのに優しい昴にも惹かれるし。
一応ハピエンですが、リリカルハッピー好きさんにはちょっと向かないかも?
まぁそういう方は表紙で既に買わないか(笑)

同時収録に「色恋トライアングル」!!
まさかの「片恋トライアングル」続編♪
今回の展開を持って本当のトライアングルが完成した感♡
このお話はまだまだ続くと信じたい♪

6

もっと読みたくなる作品

『薔薇とヘドロ』がとても面白かったので作者買いです。
こちらの作品もダークでした。そしてエロいです。
受けの昴が冒頭から不憫過ぎて、そして攻めの晃成の表情が底知れない不気味さがあります。
どんなことをされるのかと思いきや、触れる手やセックスも酷くされる事がありません。
むしろ母親と居た時より顔色は良くなって、お金に不自由する事もありません。

昴の母親とその愛人は胸糞悪くなる程の下衆です。そんな母親を見限る事が出来なかった昴が、最後に晃成を選んだ事でサヨナラ出来て安心しました。

晃成もまだまだ不安定ですが昴が側にいる事で精神の安定をもたらしているようでした。

神にしたいところでしたが、一冊丸々表題作で無かったのがとても残念でした。

9

シリアスエロ

紙待ちだったのでこんなに早くコミックス化されて嬉しいです!


同時収録作品の『色恋トライアングル』は別コミックス『薔薇とペドロ』に収録されている『片恋トライアングル』の続編となります。
4コマぶんのザっとしたあらすじはありますが、帯にも背表紙にも情報がなかったためこれから購入する方は気をつけてください。


さて、表題作の『罪と咎』面白かったです。
ほの暗さを残しつつのハッピー(?)エンドが良いのですが、晃成の普段の姿や性癖の原因などをもうちょっと掘り下げて欲しいのが正直なところ。
一冊丸々『罪と咎』でも良かったのではないかなと感じます。

とは言えシリアスな物語でありながら充実したエロも楽しめるいい塩梅でした。
洗浄のやり方が変わるのも高萌えポイントです。

そして晃成のエッチ中の指が凄い優しいところにキュンキュンきます。
例え快感を引き出すためだとしても、耳をスリスリしたり首をスリスリしたり。これは昴もトロトロになっちゃうよね~と納得のテクニックです。

昴はもう甘え上手な一面を見せていますが、晃成の気持ちが付いてくるのはきっともう少し先のことで。いつか二人の感情全開のラブラブセックスを見たいなぁと思いました。

10

救われ、癒されたのは果たしてどちらか。

電子で何話か読んでいて、コミックス化されたら買うと決めていた作品。

天河さんの描く、ドロドロでダークな世界観は好みが分かれそうですが、今作品はダークなだけではありません。人の孤独や、愛情を欲しもがく青年たちの姿が描かれていて、思わず落涙しました。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。





主人公は昴。
父はなく、母子家庭で育ってきた。が、彼を保護すべき彼の母親は対人依存症。一人の時間を過ごすことができない。

働かない母親の代わりに中卒で働き、ずっと母親をサポートし続けてきた。が、母親の恋人の男に殴られ、金銭を奪われ、挙句の果てに保険金目当てに自分を殺そうとしている母親とその恋人の会話を聞いてしまった昴は失意のうちに自ら死のうとする。

が、そんな昴に声をかけてきた男が。

「死ぬならその身体、俺にくれ」。

そう言い、昴を自分の自宅に連れ帰ったその男・晃成は、昴を緊縛し抱くが、その手はどこか優しくてー。

というお話。

とにかく昴という青年がめっちゃ薄幸さんです。
母親のヒモの木下という男は紛うことなきクズ男なのですが、それに輪をかけるのが、昴の母親。
まさに、子を産んだ「だけ」の、母性のかけらもない救いのない人物です。

が、それでも母親を心配し彼女のために尽くす昴がなんとも切ない。
たった一言、「いい子」だと。
「愛してる」と。
そう言ってほしくて奮闘する昴が健気で泣ける。

そんな昴を拾ったのが晃成という男。
とんでもないお金持ちなのだろうということ以外、何も分からない謎の男。

「動いたり声を出されると萎える」という理由で、セックスの時は昴を縛り、猿轡を噛ませる。

非道な男に見えて、でも彼の行動には優しさも見える。

晃成の性癖。
昴を拾った理由。
時々垣間見える彼の優しさ。

そういったものの根源が、少しずつ見えてきます。

薄幸な昴が、晃成と出会いそして幸せになる。

序盤、そんなストーリーを思い描きつつ読み始めましたが。

いやはや、すんごいストーリーでした。
昴は晃成に救われましたが、晃成もまた、昴という存在を得て過酷な過去を昇華しつつある。

「晃成の過去」が非常に胸糞です。
晃成が悪いわけではない。
彼を巻き込んだ、大人のどす黒さが。

さらりと描かれていますが、かなりダークな内容なので心して読まれることをお勧めします。

主人公は昴、なんだと思ってました。
が、このストーリーは晃成の再生の物語です。

昴を愛してしまったから、手放した。
愛したからこそ、危険を承知で昴を救うために彼のもとに再びやってきた。
なのに、自分の「愛」という感情に気づいていない。

晃成という男の不器用さに萌えが滾り、そして落涙した。

彼らの間に育っていく愛情が、急に芽吹いてきたように感じます。
が、よくよく読み込むと、彼らの間にはそもそもベースがあったんですね。

母親からの愛情を欲しもがき続けた昴。
自らの手で、母親を失ってしまった晃成。
お互い同じものを欲したからこそ、お互いの求めるものを無意識に相手に差し出していたのかな。

昴、そして晃成。
彼ら二人には背負っていかなければならない「罪」がある。
そしてその罪を、彼らは彼ら自身が「咎」として自身に課している。

温かくって優しいストーリーを好まれる方にはお勧めできない作品ですが、「愛することとは」という壮大なテーマを突き付けられた作品でした。

表題作以外に、2つの短編が収録されています。

『色恋トライアングル』
「薔薇とヘドロ」に収録されている『色恋トライアングル』の続編。

親友のことが好きなのに、近所の子どもとセックスしてしまい、あろうことかそのシーンをその親友に見られてしまった瞬。

というところまでが前話。

今作品は、その親友・史哉と瞬の関係はどうなる?といったストーリー。

史哉と瞬は両想いだったわけですが、京太が瞬のことを好きという想いも本物なわけで。

『色恋トライアングル』というタイトルに偽りなしの三角関係ものになりそう。続編を正座して待っていようと思います。

『いっしょにごはん』
生活能力ゼロの作家×隣人のおっさん、のCP。
この作品、たった4Pしかないんですよ。
なのに、彼らの過去とか、関係とか、そういったものがきっちり読み取れます。

甘々、ラブラブなお話。
ドシリアスな本編のお口直しにどうぞ。

終盤に『罪と咎』の描き下ろしが、そしてカバー下に2P分の漫画が印刷されています。

視点は昴ですが、昴の目を通して描かれているのは晃成の懺悔と贖罪の想いです。

かつて彼がしてしまった「こと」により、彼は壊れてしまった。
が、昴という存在を得たことで、少しずつ彼は再生しようとしている。

そんな晃成を見守る昴もしんどいだろうけれど、手を放すことなく彼を見守り続けている。

そんな二人の姿にエールを送りたい。

好みが分かれそうな作品ではありますが、人の闇と、孤独を描いた衝撃作。

文句なく、神評価です。

26

ドシリアス展開が続きます

〝罪と咎〟という大きなテーマを扱うにしては、
少しページ数が足りなく、駆け足に感じました。
系統としては『薔薇とヘドロ』と同じです。


――以下あらすじ、ネタバレへと続きます。
母子家庭で育った昴は生活費を稼ぐために働きつつ、
不安定な母親を気にかけています。
生活は困窮し家賃の支払いもままならない中、
前借りした給料も母の愛人に奪われる始末。
しかも、その愛人と母が保険金目当てに自分を殺そうと
している話を聞いてしまい、逃げ出します。
生きる気力も無く絶望している所を見知らぬ男に拾われ、
「俺を君に惚れさせてみろ」と言われて――⁉︎


とにかく、母親と愛人が酷すぎて救いようがありません。
愛人は理不尽に暴力を振るい、母親が見ているのはその男だけ。
どんなに昴が努力しようと認めてくれる人はおらず、
ただただ過ぎていく日々……

昴がね、もう本当にかわいそうで……
物を大切にし、物に感謝できるとても良い子なんです。
なのに母親の自分を殺害する計画を聞かされるなんて、
胸が苦しくて泣きそうになりました。

「俺なんのために生きてんだろ」
こんなに若くていい子がここまで追い詰められるなんて……

そんな昴を拾ったのは、晃成という金持ちの男です。
いらない命なら自分にくれという晃成もまた、
普通の男ではないです(^◇^;)
身体を縛り声を出さないよう言い聞かせ、
昴を好き勝手する晃成……

昴をモノとして扱うんですよね。
でも、やっていることの割に傷一つつけないで、
〝大切なモノ〟のように扱うのです。
同じモノでもこの差は大きいと思います。

昴は「良い子」だと晃成に言われるたび嬉しそうにします。
今まで昴がいかにアイデンティティーを傷付けられてきたか、
想像できて辛かったです。
そして、徐々に晃成に惹かれていくのです。

なぜ晃成は昴に声をかけたのか?
母親と愛人は?
晃成の罪と咎とは……?

4話5話は、怒涛のクライマックスです。
かなり急ぎ足です^^;
息をつく暇もなく、ざーーーっと駆け抜けます。
ここね、もうちょっとゆっくり描いて欲しかったですね。

後半も母親と愛人とのやり取りがあるのですが、
またしても非常に不愉快でした。
昴がこの親と決別できた事は、本当に良かったと思います。

昴と晃成、2人にとってのハッピーエンドは、
誰かにとってのバッドエンドです。
それでもお互いの荷物を分け合い背負ったまま、
一生一緒に生きていくのだろうと思うラストでした。

拘束し口枷をする自分勝手なHから、
手を繋ぎ合うHに変化するところは可愛かったですね^^
昴にはちゃんと晃成を教育し直してほしいです!

ただ、晃成の過去はもっと丁寧に描いて欲しかった!
他の曖昧な部分は許せても、
ここだけは許せなかったです……

5

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