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表題作眠れない夜のすごし方

口が悪く受様をからかってばかりいる内科医・津村峻
不眠症な上にアルコール中毒初期症状の高校生・藤沢佳

その他の収録作品

  • Sweet Lovely Morning
  • あとがき

あらすじ

高校生の藤沢佳は失恋のショックでお酒を飲んでいたところを、通りかかった医者の津村峻とカフェのマスター沢渡香澄に助けられる。
酔って香澄に怪我をさせてしまった佳は、峻に脅され放課後カフェでバイトすることに。
口が悪く、普段は佳をからかってばかりの峻だったが、実は誰よりも佳を心配していて―。
単行本未収録作品プラス続編書き下ろしでお贈りする、ハートウォーム・ラブストーリー。

作品情報

作品名
眠れない夜のすごし方
著者
雪代鞠絵 
イラスト
亀井高秀 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344807037
3

(13)

(4)

萌々

(1)

(3)

中立

(2)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
4
得点
35
評価数
13
平均
3 / 5
神率
30.8%

レビュー投稿数4

主人公がけっこうなワガママなんですが

主人公の佳は高校一年生でアルコール依存性というお話。
この子がワガママだと思える振る舞いが多く、かなり子供ぽいのですが、それも踏まえた上でカップリングとしてものすご~く好みでして、最初から最後までとても萌えることが出来ました。

お相手は、佳のアルコール依存性を見兼ねて面倒を見てくれる町医者の峻。皮肉が多いし俺様ですが、この峻がお相手だからこそ、相性のピッタリだと思える2人でした。
彼の言い方はキツイし怖いけど、大人だと思います。
佳がどんなに泣きわめいても暴れても子供ぽいワガママを言っても、ガキだとか小猿とか軽口をたたきながらも我慢強く真摯だと思いました。
自分のワガママで怒るという事はなく、しっかりした理由がある時には厳しく叱る、という感じです。

峻の従兄弟で佳の面倒を見てくれる香澄も、佳の親友やその彼女に至るまで他のキャラクターも魅力的だと感じました。
佳のアルコール依存性は痛々しいというより本人の意志の弱さなども問題だと思いますが、峻や香澄に出会って症状がよくなっていく様子も見ていて微笑ましかったです。
依存性といっても治療だとかそんな重たいお話ではなく基本はラブストーリーが主体です。

佳がかなりの乙女思考だと感じたたため、好き嫌いがありそうな話だとは思いました。年上に憧れる子供のお話というよりは、私は自立した大の大人が「なんでこんな子供が好きなんだろう?」と悩む様子が大好きです。
基本は佳視点なのに、何故だか佳が勝手に携帯に自分のアドレスを登録して「暇な時はかけてきなよ」って笑ったり、峻がハーブティを入れる練習台になってやると言ったら喜んだり、友達がキスしているところを目撃してしまって寂しいと泣いたりした時に、自分自身が峻視点になってこの子が可愛い!とか可哀想!とか思う気持ちに共感しました。

人に怪我を追わせてもパニクり逃げてしまうとか、わがままを言って峻に嫌い!とかいや!とか散々いう子なのですが、やはりバカな子供だけど可愛いなあも思ってしまいます。
それもやはり峻のかっこよさあってだと思う。
年の差カップルの組み合わせの中ではかなり好みでとても楽しんで読めました。

3

これこそ病ん受??

医者×アルコール依存症の高校生

失恋により不眠症になった佳はお酒に頼ってしまった。
お酒をもとめてシャッターの閉まった酒屋さんの前で暴れているところに医者の峻とその従兄弟でカフェのオーナーをしている香澄がたまたま通りかかって
助けられた(ってゆうか説教w)

そのときに香澄に怪我を負わせたとして、脅しのようにカフェでアルバイトをすることに・・・

あとあとの会話から峻はもうすでにこのとき佳が好きだったのかな?

このカフェで色々学び、佳は少しずつ成長していきます
その姿がある意味健気で可愛かったw

でも佳はどこか心が弱くて、
峻が「病気が治ったらもう無関係だ」といったのを聞いてしまって
彼との関係が医者とアルコール依存症のダメな高校生でしかないということに自覚して、
好きだと思ったときには失恋していた。
そしてまた一人お酒を飲んでしまうシーンは
胸が痛かった・・・

でも、ぐるぐるgるgしたけど告白は素直w
本気で好きだということが伝わってきました


書き下ろしは本編と変わらないページ数!
ある意味書き下ろしが本番かな?

よりいっそう佳は峻が好きになっていますw
でも、とってもいいところで拒否されていた峻は凄くかわいそう^^;


お互い好きあっているっていうのが素直に伝わってきて、とても良い年の差カプでした!
年の差、トラウマ系がお好きな方は是非(^^)/

2

高校生酔っ払い

高校生の佳〔受〕は父親と2人暮らしですが、父親が不在気味の事もあって毎晩、寝酒をたしなんでます。
しかし親友で密かにずっと想っていた相手についに彼女が出来てしまい、とたんにメールも電話も来なくなって佳はしたたか酒を酔い、酔っ払った勢いで街へ出た所を津村〔攻〕とその従兄弟・香澄に声を声をかけられるのですが、酔っ払っている佳は弾みで香澄の手に縫う怪我をさせてしまう。
香澄はハーブティ主体のカフェを経営しており佳は、罪滅ぼしとして暫くその店でバイトをする事になります。
一階はカフェで二階は津村が医師をつとめる診療内科。
佳はせっせとカフェのバイトに励む内に、その仕事の楽しさや、最初はつっけんどんに見えた津村の見せる優しさにも気付いて行く。

……しかしこの作品によると毎晩、寝酒を飲まなくては眠れないのはアルコール依存症の初期症状だそうで……だとしたら酒好きで晩酌をかかさない自分は立派なアルコール依存症ではないかー!!とか思っちゃいましたよ。

途中で誤解もあるけれど、佳の想いは津村へとちゃんと通じ合います。
佳の心の動きが丁寧に描かれていて、なかなかいい年の差カップルでした。

2

『雪代さん』だと期待して読まなきゃまだマシかも。

雪代さんはかなりの好き作家さんですが、これは強力な『好き作家フィルター』を持ってしても、どうにもしようがなかったですね。

まず、雪代さんには少ない『受一人称』です。私はこれがものすごく苦手なんですが、それを抜きにしてもとにかく『好き』と思えるポイントがまったくなくて、どうにも入り込めずただ義務的に文字を追ってただけだったので、読んでて非常に疲れました。

雪代さんは『健気受』『切ないストーリー』の印象が強いですが、結構痛さを含んでる作品が多いんですよね。特に『受が痛い目に合う』ものが目立ちます。

それでも、(例外はあるものの)そういう『痛さ』も上手く活かして、読ませてくれる作家さんだと思っているのですが、今作は『痛さ』はあってもそれを補ういつもの雪代さんの『よさ』が、個人的に何ひとつ感じられませんでした。

高校生の受のアルコール依存という設定の微妙さもどうでもよくなるくらい、それ以外のすべてがダメでしたね。特にキャラクターがまったく好きになれませんでした。メインも脇も誰ひとりとして。

いやもう、雪代さんはキャラクターがいつもいいと思うんですが、これは私には無理です。
せっかく『年の差(年上攻)』なんですから、もう少し攻のキャラクターが年だけじゃなく大人だったら、多少は読み応えあったと思うんですけどね。

ただひたすら残念な作品でした。読まなきゃよかったとまで思ったのは、雪代さんではこれを含めて3作だけです。

2

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