よろず屋、人気俳優の猫を探す

yorozuya ninkihaiyu no neko wo sagasu

よろず屋、人気俳優の猫を探す
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×24
  • 萌1
  • 中立2
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
4
得点
21
評価数
8
平均
3 / 5
神率
0%
著者
真式マキ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
心友 
媒体
小説
出版社
三交社
レーベル
ラルーナ文庫
発売日
価格
¥680(税抜)  
ISBN
9784815532314

あらすじ

小さな便利屋・東町萬屋。切り盛りしているのは三年前に探偵事務所から独立した勅使河原篤、
そして店番は甥っ子の高校生、知明のみだ。そんな店にある日、刑事ドラマでブレイクした人気俳優の桐生博之が現れ、猫を探してくれないかと言う。
強面なイメージとは裏腹に、姿を消した愛猫の行方を案じる桐生。早速請け負い捜索を始めた篤だったが…。
突然、桐生が依頼の中止を申し出て、ただの迷い猫事件ではない妙な成り行きに…。

表題作よろず屋、人気俳優の猫を探す

桐生博之,38歳,猫探しを依頼した人気俳優
勅使河原篤,28歳,小さな便利屋経営

その他の収録作品

  • よろず屋、人気俳優の猫と遊ぶ
  • あとがき

レビュー投稿数4

詰め込みと設定が惜しい

愛猫家の人気俳優×小さな町のよろず屋。
タイトル通り、人気俳優の猫を町のよろず屋さんが探すお話。
芸能人と一般人の組み合わせの小説が読みたいなと購入したものの、カバーイラストとあらすじから可愛らしいお話なのかと思いきやそんな事もなく。
ほのぼの猫成分を期待すると肩透かし気味になってしまうかも。
以下、少々辛口のレビューです。


読み始めてからなかなか入り込めず、うーん?となりつつ読み進める。
篤が懸命に捜索をしていく中で、単なる猫探しものではなかった!と、桐生の家に残っていた足跡に気付いたり、謎めいたSNS上のメッセージが浮上した辺りで、これは面白くなる予感?と期待したものの、結局期待しただけで終わってしまった。
ここの流れは面白かったのにすごく残念。
猫探しの謎と攻めに関する過去の出来事からの遺恨に焦点を当てたいのか?攻めと受けのラブに焦点を当てたかったのか?
なんだかストーリーとキャラクター設定が上手く噛み合わず、全体的に中途半端で薄い印象が強いです。
攻めの外見描写とイラストでの違和感も気になってしまって…絵柄はとても好きだったのですけれど。

猫探しを依頼して来た俳優・桐生が、愛猫のミオを失って以来意気消沈している姿を見て、どうにか見つけてあげたい!と意気込む篤。
でも結局見つけたのは甥っ子という…そこは受けに見付けて欲しかった。
TVを見ないから芸能人に疎いのはまだ分かるのです。
20代後半・よろず屋という職業なのに、ネット関連に疎過ぎるというのがちょっと無理がある気がします。

攻めの桐生も、愛猫をでろでろに溺愛する姿や、ベッドでは少し意地悪に攻めたりと、スッとした普段とのギャップは良かった。
弱っている良い男から漂う、なんとも言えない色気も良い。
しかし、亡き恋人・美緒の事をあんなに愛していて、今も後悔している様子があれほどまでに見受けられていたのに、身体で慰められていく内にあっさり篤とくっ付いてしまうし、理由もあまり強いものに感じられず。
そんなに短期間ですぐ切り替えられるかな?
猫をさらった犯人の動機も薄ければ、こちらもあっさりと退場してしまうし。
こんなに引っ張る必要あったかなあ。
受けは後半ほぼ抱かれているか傍観者でした。
後半はよろず屋感も無くなりつつあって残念。


決して面白くない訳ではないのです。
個別であれば好きなシーンや設定もあったのです。
けれど、亡くした恋人や未だ帰って来ない愛猫の件がある中で唐突に2人が肉体関係になったりと、間にこのシーンが入った事でお話の流れが中途半端になってしまった気がしてならない。
ポジティブな事も書きたいのですが…評価を下げてしまってごめんなさい。
このメインカップル2人が恋人になるまでの過程やキャラクター設定に共感も感情移入も出来ないまま終わってしまったので、あまり萌えられなかったのかもしれません。
もうちょっと心情の変化の辺りをじっくりと読みたかったかも。
これは完全に好みの問題ですね。

受けと攻めに萌えるピンと来る設定がある方なら、また違った感想になるのではないかなと思います。
やっと最後に出て来る猫は可愛かったです。
(もっと早く見たかったよ…)
書き下ろしで愛猫と戯れる篤を見て幸せを感じている桐生の図は良かった。

0

猫溺愛の俳優さん

表紙買い。初めましての挿絵の先生で、ちょっと垂れ目っぽく描いてくださっていて、私には破壊力抜群・・・お話はガチの猫行方不明事件もので、どうなるどうなると気にはなったものの、さらっと読めてあんまり残らなかったので中立です。本編240P弱+後日談4P+あとがき。

地元の商店街の雑居ビル2階で小さな便利屋を営む篤(あつし)。その事務所を突然訪れたのは刑事役がはまり役だった俳優の桐生。彼の依頼は「家から猫がいなくなったので探してほしい」というもので・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
知明(高校生の事務所手伝い、お利口さん、受け甥っ子)、ミオ(ラグドール、攻めの飼い猫)、オノヅカ(SSN上でミオに似た猫の情報を発信する人物)ぐらいかな。

++内容に触れる感想

攻めさんはそれはそれはミオちゃんを溺愛している方。そこはかとなく漂う芸能人オーラなのに、猫の事を話す時だけは「うちの子が世界一可愛い」ってヤツです。威圧感も少々あるような言葉下手っぽい感じの方なのに、いざ事をイタさんとしたら「男をその気にさせて、いまさら逃げられると思わないでくれ」なんてシレっという・・この辺り、上手くシンクロできなかったです。今一つ攻めさんの性格が読み切れなかったな・・・

受けさんとイタさんと思った経緯も今一つ乗り切れなかったというか。受けさんが便利屋さんで何でもちゃちゃっと出来てしまう男前タイプ(除くIT系)で自ら言い寄るのですが、攻めさんはさみしがりなんでそれに縋りたくなったんですかね・・その辺り2回読んでみたけど、乗り切れなかったでした。受けさんが攻めさんを好きになるのはシンクロできたのに。

猫ちゃんともども、手にすることが出来た二人の関係を大切にしていこうという二人の思いは素敵だなと思ったのですが、途中ちょっと上手く波に乗れなかった1冊でした。うーん挿絵が好きだったのでちょっと残念。

1

惚れるようないい男

真式さん初のラルーナ文庫であります。
真式さんってサスペンス色が強い作家さんだと思っていたので、このタイトルといい表紙絵といい「今回はコメディでしょうか?」と思って読み始めましたが……いや、真式さんらしいお話でした。

小さな商店街で東町萬屋という名の便利屋を開いている篤が主人公です。
そこに強面の刑事が当たり役の人気俳優である桐生が「いなくなった愛猫を探して欲しい」と訪れます。
始まり方も、猫探しの最中に生まれるいくつかの謎というか『ひっかかり』も面白かったんです。良く出来た2時間もののサスペンスドラマみたいで。
でもこのお話、いくつか損をしている様な気がしてならないんですよねぇ。

篤は母の看病のために勤めていた探偵事務所を25歳で辞め、半年後に母が亡くなった後に独立事務所を構えているとの事でしたので28歳位ですね。その年齢にしてはSNS等は詳しくないし、人気のある俳優、桐生のことも良く知りません。仕事を手伝ってくれている甥との会話も何となくおっさんくさい。
対する桐生は38歳という設定。
10歳もの歳の差があるのですけれど、篤のおっさんくささの所為か、いつもなら強く発動するはずの大好物『年の差萌え』をあまり感じなかったんです。

もうひとつ。
猫は『いなくなった』のではなく『連れ去られた』ということが、お話の途中で解るのですけれども、その連れ去った『犯人』の動機が……うーむ、私的にはちょっと弱いと言うか、所々「?」を感じてしまったんです。
犯人と桐生には過去にかなり太い関係があったわけですから、もう少しばかりこの動機を書き込んでいただきたかった。

私がBLを読む理由のひとつに『いい男が繰り広げるドラマを読みたい』というのがあるんですけれども。
桐生は間違いなくいい男なんですよ。
あまり感情が顔に出ないくせに、愛猫の話になるとデレたり、時折ふっと寂しげな気配を漂わせたり。
なんつーか、絵にかいたような『陰のある大人の男。でもいい人』なんです。
おまけに寝屋では支配力を行使する(32pにも渡って細密に書かれるこの濡れ場は読みごたえがたっぷり。エロいというよりも、男の色気満載っていう感じ)。
で、後朝の朝には『おふくろの味』の朝食を作ってくれたりする。
ギャップ、ギャップ、ギャップの三段跳びです。
事件の真相が解った後の行動も、彼自身の誠意に基づいたものだし。
彼はある種の完璧な男性でしょう。なので眼福感(小説なのでビジュアルは少ないですけれどもね)は満足度が高かったです。

ただ残念なことに、私の男性の好みのど真ん中は『負け犬』なんですよ。
真式さんのお話には結構この『残念感』を漂わせる男性が出て来て、私はそういう彼らがとても好きなのですけれども。
桐生は、私にとってはイケメン過ぎる。
あくまでも『当者比』の話です。ごめんなさい。

1

表紙があらゆる意味で間違ってる

こちら、表紙やタイトルから、甘くほのぼのした印象を受けるんじゃないかと思うんですけど。
実際には、心に傷を抱える男と、そんな彼の孤独に寄り添いたいと願う主人公の、切なくほろ苦い、推理サスペンスもの。
哀しい部分もあるんですけど、個人的には心を打たれるお話でした。

ところで、ちょっと出版社にもの申したいんですけど。
表紙買いされる方が、今作を見てほのぼの可愛いお話を期待するんじゃないかと思うんですよね。
で、「可愛いお話だと思ったのに、切ないしほろ苦いよ」と、評価を落とす。
そういう事で評価が低くなるって、個人的に一番残念だと思ってるんですよね。
出版社、マジ気を付けろ。
表紙も作品の一部だから、しっかりトータルでコーディネートして。
ちなみに、攻めは強面で威圧感のある男くさい容貌と言う設定です。
イラストだと(表紙で黒スーツの方)、完全に優男じゃん。
もう、表紙、あらゆる意味で間違ってる・・・。

ザックリした内容です。
地元のなんでも屋さんである、小さな便利屋を営む篤。
彼の元に、行方不明になった愛描を探して欲しいと依頼してきたのは、刑事ドラマでブレイクした人気俳優の桐生博之。
篤は早速、依頼の捜索に取り掛かりますが、その過程で愛描の行方に関わりがありそうな謎の男「オノヅカ」の存在が分かります。
その事実を知った桐生ですが、突然、依頼の中止を申し出てきてー・・・と言うものです。

で、SNSで桐生の愛描・ミオの姿をアップして、「懺悔しろ」等の意味深なコメントを残す「オノヅカ」。
彼の狙いは何なのか。
そして、三年前の恋人の死に強い罪悪感を持ち、自分を責め続ける桐生。
彼の過去に、一体何が起こったのか。
と言うのが、作品を読む上でのキモとなるのではないでしょうか。

こちら、この推理サスペンス部分も、なかなか面白いんですよね。
主人公が、起こった出来事を頭の中で整理すると言う形で、事件のあらましが分かっていきます。
なので、推理ものが特に得意ではなくとも、事件の全体像を掴みやすい。
いや、推理サスペンスものだと置いてきぼり状態になりやすい私には、すごい親切な作りですよ。

また、この結末自体も、そこまで驚かされるようなものでは無いんですよね。
ただ、哀しくほろ苦くはあるものの、過去に囚われていた男達が前を向けるようになりと、感動的なんですよ。
もう本当、罪悪感からも憎しみからも、いい加減解放されなきゃ。

で、個人的な萌え処。
攻めである桐生なんですけど、強面で威圧感がある男なんですよね。
それが、愛描・ミオの事になると「世界一、可愛い」と臆面も無く言い、情が深いんだと思わせる。
また、時折深い孤独を感じさせと、心に大きな傷を抱えている事も分かる。
いや、う~ん・・・。
彼は恋人を亡くしてから、過去に囚われてるんですよね。
未だ、彼の心は恋人のものなのです。

で、ここが最大の萌え処。
攻めの心は、別人の方を向いている。
それに気付いていながら、その孤独を少しでも癒したい。
例えひとときでも忘れられればと、自身の身体でなぐさめようとする受け。
そう、「代わりで構わないから」と言うヤツです!
これ、すごく弱いんですよ。
いや、たとえ愛する相手で無くとも、セックスで癒される事ってあると思うんですよ。
人肌のぬくもりを求めちゃうのって、人間の本能だと思うから。
傷ついてるなら、尚更。
また、それが分かってるから身体で慰めようとする受けと、ほろ苦いけどとても優しくもあるセックスなんですよね。
萌える。
切ないけど、萌える。

ちなみに、篤視点で語られます。
俳優として成功し、大人の男である桐生。
彼がかい間見せる孤独や脆さ。
そんな部分に篤が惹かれて行くのが丁寧に綴られ、これにも萌えてしまいました。
ついでに、彼の「強さ」にも、救われましたよ。

ところで、事件の顛末が明らかになると、桐生は結局、犯人を警察にはつきだしません。
優しいかと思ったら、実は真逆なんですよね。
自分も含めて、罪を背負って行くべきだと思っているのです。
誰かに罰せられて、いずれ許されたいとは甘い考えなのです。
厳しいーーー!

まぁそんな感じで、切ないし哀しい部分はあれど、個人的にはとても心を打たれました。
でも、表紙買いは気をつけてね。

5

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