二人で歩む恋路はどこまでもー。 これは月日をかけて育まれていく、未熟な恋の物語。

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表題作たよりたよりて

北條ルイ
大学生,理央の父の教え子
高柳理央
高校3年生

その他の収録作品

  • 描き下ろし
  • あとがき
  • カバー下漫画

あらすじ

出会った瞬間、彼の灰色の瞳に惹きつけられるように奪われたキスは、まるでこれから世界が変わる合図のようだった。

ある手紙を頼りに理央のもとを訪れてきたという青年・ルイは「一人で泣いてる気がして」と、涙をすくうように理央の頬に触れ、愛しそうに何度も何度もキスをする。

はじめのうちはその行為に戸惑い、ぎこちない反応を見せる理央だったけれど、いつしかその振る舞いに救われていることや求められることに期待している自分に気付き――…。

作品情報

作品名
たよりたよりて
著者
すけやま 
媒体
漫画(コミック)
出版社
Jパブリッシング(ジュリアンパブリッシング)
レーベル
G-Lish Comics
発売日
ISBN
9784866692999
3.9

(82)

(28)

萌々

(24)

(24)

中立

(6)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
11
得点
314
評価数
82
平均
3.9 / 5
神率
34.1%

レビュー投稿数11

デビュー作とは思えません

具体的な内容は避けているとは思いますが、ネタバレ嫌な方は見ないで下さい。






主人公の理央くんの日常から始まるお話です。

いつもの日常の父の手紙や連絡を待ってるところから始まり、差出人不明の手紙が届く事から話が展開されていきます。

父親が連絡無さ過ぎる。子供放置し過ぎだろ。と思いますが、理央くんがしっかりして過ぎていて、寂しいとか帰ってきても言わなく、お父さんの仕事を誇りに思っていて言わないが故に、忙しいを理由にあの子は大丈夫だからとあんなお父さんになってしまったのかなと。

こんなお父さんのおかげ?かルイくんの片想いが加速していくのかと思います。
あんな理央くんのお父さんを見てルイくんが自分が力になりたいとより一層思ったのかな?と。


ルイくんは事情を知らないと押し掛けてきたヤバイ片想いの男ですが、飄々としているように見せかけて、とてもピュアピュアな片想いを拗らせてやって来た一途な男の子です。
登場の時は「理央くん、イケメンだけどヤバいやつ拾ったね(笑)」という印象でした。
ルイくんは掴みどころが無いけれど、理央くんにはちゃんと気持ちは伝わってるし、すごく良い関係です。本人が殺して隠してしまってて父親すら気付かない気持ちを引き出して、出して良いと寄り添ってくれて拗らせ方はヤバいかもですが、ルイくんはとても理央くん想いで良い男の子です。

理央くんはザ模範生という感じで我儘は言わない。良い子である事が普通という雰囲気。お父さんの事も本心はどうあれ、居ないのが普通、心配はしてるけど気にしてないよ?という風に見えます。本当は寂しいんでしょうが。
とっても素直で良い子。我儘は言ってはいけないと思ってるのかそういう気持ちは隠してるようです。
なのでルイくんは本当に甘やかせ上手になるだろうなーと。ベストカップルですね。

よく知らない筈のルイくんが想いを伝えてきてずっとそばに居て、段々と心を許してルイくんが気になっていく様子がすごくピュアで可愛いです。理央くんの初恋ですかね?
ルイくんも拗らせてるけど、ピュアな初恋?でとても可愛いです。

ストーリーが充実しているのでイチャイチャな本番は少ないですが、成就した後のイチャイチャの破壊力がすごいです!理央くんのデレも素直過ぎてしんどいです。ルイくん頑張れ…。
素敵な話なので大学進学しての2人の東京での生活編も続編として出てくれないかという希望…。あんな可愛い2人の様子がもう見られないなんて…。
続編も勝手に期待したいし、次回作も期待です!

ピュアピュアなお話が好きな方は読んで損はないです!

6

丁寧で暖かい物語

幼い頃に1度出会っているルイと理央。
ある日、理央の手紙をきっかけにルイが理央のもとにやってきて…

いきなり家の前に倒れていたルイが理央にキスするところから始まりますが、とってもピュアなお話でした。みなさん言われていますが、本当にデビュー作と思えないほど絵が綺麗だし、完成度がすごい。
話に直接関係ないけど、登場人物のしぐさ お花に水をあげていたり、iPadを使っていたり、猫を触ったあとに手を洗っていたり…細かい描写が丁寧です。

理央くんは一見、1人でも生きていけそうなしっかりした少年。ですが、ルイに会うことによって今まで隠してきた寂しさに気付いていきます。また、ルイにも少し悲しい過去があったりして。お互いがお互いの寂しさを気にしあって距離がだんだん近くなっていきます。今まで寂しいと言葉に出来なかった2人が寂しさを分かち合って前に進んでいくのが良かったです。

あと、幼なじみの女の子も良い子だった。多分、主人公の理央のことが好きだったんだろうな。BLのそういうポジションの女の子ってあんまり良い印象残さないのが多いけど、この子は丁度いいかんじで本当にいい役でした。お父さんも、放任でダメ父かと思いきや完全に憎めないキャラで。もう少し子供に気を使ってよ〜とは思いつつも、ちゃんといい両親で良かった。

えっちシーンはなくても満足出来る内容ではあったけど、初読み作者さんなのでまぁ見たいよね。ピュアなお話だけどちゃんとあります。どのシーンもとても丁寧で良かった。今後もとても楽しみな作家さんです!

表紙が好きだったら買って損はないかと。
あと、タイトルも凄くぴったりだなぁーと思いました。便りと、頼りなのかな。


4

優しさで満ちています

幼い頃母を亡くした高校生の理央は奔放に各地を飛び回り教育を広めている父、アキオの帰りを待ちながらひとり平穏に暮らす日々。
ある日、綺麗なグレーの瞳を持つ青年ルイが家に訪ねてきて唐突にキスをされてしまい…

アキオの教え子だというルイが理央との幼い頃の出会いから淡い恋心を抱き、アキオ宛だったけれど理央からの手紙に心を支えられていて…。
ルイがかなりぐいぐいで、曲者に見えますが実はピュアで理央への想いは真っ直ぐでひたむき。
作者様のちるちるインタビューでルイの性格がクセになってきたと担当様がおっしゃっていたというのを見て、確かにハマると抜けられなさそうなイイ性格をしているなと思いました。

理央の歳の割に落ち着いた感じと順応力の高さでちょっと自由が過ぎる父の行動を受け入れてはいるものの、心の奥にはさみしさを抱えていて、でも表面に出す事ができなくて…、それを掬い上げて寄り添い、包もうとするルイの存在が理央の中でどんどんと大きくなっていく過程が丁寧に描写されています。

初エッチの時のふたりの会話がかわいすぎて身悶えしちゃいました。鼠径部は、そそります。

『たよりたよりて』便りが頼り。
意図せずもお互いの手紙が頼りとなり、心を通わせていく…。
タイトルにリンクして、優しくて穏やかな雰囲気で満ちていて、なおかつ瑞々しさが溢れる素敵なお話しで、絵もお綺麗で柔らかいタッチでとても好みでした。

2

ひたすら甘い!

最初から最後まで穏やかで読み終えたあと幸せな気持ちになりました!

攻めのルイくんが優しくて、軽いキスはたくさんしますが常に嫌じゃないかな?とか気遣っていて受けの理央くんをすごく大切に思っているのが伝わってきます。

理央くんが、最初はなんとも思っていなかったのがだんだん意識するようになり想いが通じ合った後の第5話の「本当に寝ちゃうよ」はたまらなく可愛かったです!!

穏やかですがちゃんとえっちも描かれていて満足です!

2

幸いを込めて

父からの連絡を待つ理央のもとに届いた差出人の書いていない手紙と灰色の瞳の青年。
玄関先で倒れていた彼は「君に会いに来たんだよ」と、意味深なことを言ってきて。
始まりがそんな感じだったので、不思議っぽいお話なのかなと思いきや…
素敵で温かい、心が洗われるような作品でした。

理央はこれまでツライことや悲しいことがあってもひとりでじっと我慢して、寂しい気持ちも弱音も吐き出すことなくやり過ごしてきたんでしょうね。
ふと遠くを見るような表情からそんなことを思いました。
誰に強要されたわけではなく、理央自身も無意識にそうしていたんだろうというのが切なかった。

でもルイの登場でそれが良い方向に綻んでいったことに感動。
自分の心を明かせる相手に出会えるって本当に素晴らしいことなんだなと感じました。

表紙の桜は本編のラストの場面なんですね。
温かくて幸せそうなふたりの雰囲気にピッタリで、すごくほっこりしました。

2

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