この世界は雑音だらけだ

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表題作practiced liar

阿部紅葉,大学生,サークルの後輩
三浦俊樹,大学生

その他の収録作品

  • 描き下ろし

あらすじ

“心が読める"という生まれ持った特殊能力のせいで、
人の本音ばかりにさらされてすっかり人間不信の三浦は、
大学のサークルで人一倍無口&無表情な後輩・阿部と出会う。
実は阿部、三浦にピュアな恋心を寄せる(※心の中限定の)超マシンガントーカーだった!

作品情報

作品名
practiced liar
著者
目玉焼き 
媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
秒で分かるBL
発売日
電子発売日
ISBN
9784799748879
3.3

(68)

(6)

萌々

(22)

(33)

中立

(6)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
13
得点
223
評価数
68
平均
3.3 / 5
神率
8.8%

レビュー投稿数13

伝わる思いに翻弄されて

今回は無口で無表情なサークルの後輩と心が読める大学生のお話です。

受視点で攻様との出会いから恋人になるまでと
攻視点での後日談短編を収録。

受様は他人の心が読める特殊な力があります。田舎育ちで両親も周りの人
達もいい人ばかりに囲まれていた小学生の頃は、その力は他人を助ける為
にとても便利なものでした。

しかし、寮制の中学に上がった時に仲の良かった友人の内心を吐露した事で
2人が喧嘩となり、受様がその原因を作ったとしてクラス中から無視される
事となり、3年間辛い生活を送ることになります。

遠いところに進学してそんな状況は脱しますが、他人と付き合う勇気を持て
ないままでした。そしてそれは大学に進学しても変らず、受様は他人の心が
読める事を隠してうまく立ち回るようになります。

電車に乗れば『若者は席を譲らない』と怒る老人に席を譲り、『面倒だ』と
「親戚で不幸が」とチーム課題をさぼる友人と『わざとらしい嘘とつくな』
と内心責める友人の間を取持ち、サークルの飲み会では『挨拶回りを無駄』
と思いながら頭をさげる新入生に笑顔で応じていました。

『今の時代にあってない』と思いながらの挨拶に笑顔で答える受様はストレ
スMAX!! つい「本音と建前、マジくそ」と呟いたところに、新たな新入生
が挨拶に来てしまうのですよ!!

慌てた受様の目の前に立っていたのが、無口と言われる攻様でした。攻様は
サークル内でも無口で無表情と言われる学生で、受様への挨拶で初めて声を
聴いたというサークル仲間もいたほどです。

攻様は名前を告げただけで先が続かず、受様は「これからよろしくね」と
無難に流しますが、また中学の時の失敗を繰り返さないためにと、早々に
具合が悪くなったと退席するのですが、

新刊を探しに寄った書店で、バイトしているらしい攻様に「・・・ちわ」と
声を掛けられてしまいます。受様がなぜ声を掛けてきたのかと訝しく思って
いると『憶えててもらえた。嬉しい。緊張しすぎて汗やばい。かっこいい』
と攻様の内心の声が怒涛のように押し寄せてきてびっくりです!!

無口と聞いていたのにまさかのマシンガントークに引いていると、何かを
探して受様をじーーと見つめていて、受様は探す本を教える事となります。
攻様が調べると入荷数が少なくてもう品切れらしいのですが「入荷したら
来週のサークルの読書会に持っていく」と言う攻様に、受様はドン引きま
すが、他意は無いようです。

そうして翌週、攻様は「職場でただで貰った」と件の本を差し出しますが、
『見つかってよかった、バイト代吹き飛んだかいがあった』という攻様の
内心の声が聞こえて、恩を売られてもと困ってしまいます。

そこで学食で驕る事になるのですが、その後の読書会で隣に座られた挙句、
『かわいい、メガネめちゃくちゃ似合う、まつげ長い』等々、受様に実況
中継された挙句に『好きだなぁ』と呟かれて赤面してしまうのです。

ただ漏れる攻様の恋心を知った受様は未来とは!?

特定シチュエーションに特化したWEB雑誌連載作をまとめた紙書籍化で、
心が読める力で人間関係に失敗したトラウマをもつ受様の恋物語です♪

絵柄が好みそうなのと心の声が聞こえるシチュが面白そうだなと思って
手にした1冊でしたが、面白く読ませて頂きました。

人は見たい部分しか見ず、見えた部分を自分のいいように解釈して他人と
接します。本音と建前を上手く使い分けているのにそれがただ漏れてたら
それって"見せられる"人の方が絶対に痛いですよね。本人に都合の良い嘘
でも、誰かを傷つけたくなくてつく嘘でも。

攻様はおしゃべりな姉の影響で、なかなか自分の意見が言えないヘタレ君
ですが、思っている事が言えないだけで、考え方はとってもまっすぐです。
ちょっと偏ってますけどそれは受様への愛ゆえなので、読者的には可愛い
ばかりです。

ある意味、正反対すぎて互いの凸凹が一致する2人なので、トラウマ持ちで
攻様の気持ちが丸聞こえな受様の言動に、攻様が一喜一憂してのハラハラと
そんな攻様の言動に受様がぐるぐるしてのワクワクという、堂々巡り感が
楽しかったです (^-^)v

私は鋭角的な線のキャラや背景が白抜きコマの多い絵柄は好きじゃないので
目玉焼きさんの量感的ながら柔らかさもある絵柄は好みに合っていました♡

2

心がわかるテーマが生かされている

絵柄がたいへんかわいい。
えっちは2回。可愛い絵柄にあったちゃんとエロいエッチシーン。露骨には描いていない。雰囲気のえろという感じ。

受は心が聞こえることと世話焼き?な性格が相まって学生時代に失敗してしまったことが心の奥に根を張ってしまう。
そのせいで誰と接するにも距離を置いて生きてきたのに、攻が踏み込んで裏表のない愛情に触れて絆されてく話。

攻は口下手だから心を読んでもらえることがかえって楽ちんだと感じてしまうというハイパーポジティブ思想いいな~。

まっすぐにまっすぐに好きを思ってくれる相手つてなかなかいない…なんで好きになったのかがわりとさらっと描かれていたように思うけれどどうしようもないほどに惹かれてしまうって言うのはこういうことなのかなと思う作品でした。

重くなりがちなテーマを可愛い絵柄とまっすぐな攻のキャラ設定で読みやすい作品になってました。

2

心が読める

◾︎阿部×三浦(大学の先輩)
レーベルのオーダーで「心が読める」をテーマにした作品。テーマへのアプローチとしては登場人物の性格も話の筋もかなり王道で、ありがちと言って仕舞えばそれまでなのですが、絵柄が好みストライクでとても可愛いんです!
耳辺りから髪がピヨピヨ出てる作画とか、爪のしっかり描かれてるとことか、太めの線とか、自分の好きな絵柄ツボが完全に押さえられていて…好き…
大人しそうな阿部が耳にピアスあいてるのもいいなぁ。

中学生のたわいないいさかいで、3年間あそこまでこじれちゃうかなっていうとかなり疑問でしたが、三浦も人間関係ビビっちゃったってことかな?
阿部の逃げによる三浦の中学時代の友人回避はとっても好きな展開でした。ここで行動できる攻めが好きで。
この作品に関しては王道ストーリーですが、細かなポイントではかなり好きな展開や設定が見受けられるので、次の単行本も買いたい。

電子限定おまけ漫画1枚 三浦meets阿部姉

1

表情豊か

阿部の純粋だけれど、年相応な感情が可愛かったです。
さらに無言顔が可愛くて、むっと口を結んでる表情がツボでした。
無口だけれど、受けに対するクソデカ感情を持っているところも最高です。

それを受け取った三浦の、内心の臆病さを隠そうとするかのような大胆な行動も愛おしい。
過去があるから臆病になるけれど、期待もしたくなりますよね~!

阿部はしゃべることは少ないけれど、表情が豊かで可愛いです。
三浦も阿部と一緒にいるとクルクルと表情を変えるので、それだけでも楽しめました。

心が読める系としては、王道路線だと思います。
けれど登場人物たちが魅力的だったので、楽しむことができました。

1

心の声が聞こえるお話

心の声が聞こえるキャラクターを中心にと言う話はかなりあるが
今作はかなり王道的な展開だったと思う
心の声が聞こえることで傷ついて逆に自分の心を開かないように行動していた受けと
言葉足らずでなかなか他の人と心からの交流ができなかった攻めの出会い
一見地味でおとなしい感じの攻めが
案外経験値を重ねていていたりしてギャップがあるもよかった
他の方もおっしゃっているようにキャラクターがとても可愛らしくとても読みやすかった

0

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