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表題作王様候補と愛しのオオカミ

コンラード・カルヴィネ,大貴族で次期王候補の1人
エミル,銀の毛と瞳を持つ銀狼18

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

人狼の青年エミルは、一族の中でも珍しい銀の毛と瞳を持つ銀狼の子。一族の掟の通過儀礼を果たすため、人狼にとって危険な人間の城で下働きをしている。ある日、儀礼に必要なものを盗みに貴族の屋敷に侵入したら、失敗して大貴族の一人・コンラード・カルヴィネに見つかってしまう。慌てたエミルは発情した人狼の放つチャームをコンラードに浴びせかけてしまった!! チャームの催淫効果に酔ったコンラードは、エミルを城から奪い、自らの屋敷に連れていって――。

作品情報

作品名
王様候補と愛しのオオカミ
著者
鏡コノエ 
イラスト
古澤エノ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
電子発売日
ISBN
9784344847330
3.3

(15)

(2)

萌々

(5)

(4)

中立

(4)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
46
評価数
15
平均
3.3 / 5
神率
13.3%

レビュー投稿数4

相いれないはずの2人の恋物語

今回は次期王候補の貴族の当主と銀の毛と瞳を持つ人狼のお話です。

銀狼の受様が三大貴族当主の1人である攻様に囲われた事から
巻き込まれる次期王選定の騒動の顛末を収録。

受様は人狼族の中でも殊更稀有な銀狼です。
人狼族は18才になると成人として認められるために
通過儀礼を行います。

受様が1人前に認められる条件とされたのは
現王に狩られた祖父の牙を取り戻す事でした。

この国の民は狼を神様の使いと言い、
銀郎を幸せの象徴と呼んで大事にしてくれますが、
貴族にとって狼は狩るものなのです。

その為人狼族は居場所を知られないよう
森の奥深くに隠れて暮らしています。

受様は城に入り込んでいる人狼族の手引きで下働きとなり、
牙を取り戻す計画を立てます。

当初、受様は王城の宝物庫に狙いを定めますが失敗、
次に現王の愛人が党首を務める三大貴族の1つ、
ライコネン家の宝物庫を狙いますが、
どちらも使用人に見つかって失敗してしまいます。

特に2度目の時は庭の一角に隠れていた所を
ライコネン家を訪れていた三大貴族の1つ、
カルヴィネ家の当主に見つかってしまうのです。
彼こそが今回の攻様になります♪

攻様は灯りも持たず、供も付けずに庭を歩いていて
まさかこそ泥1匹の為に貴族様が出てきたのか!? と
受様は緊張と恐怖で叫びたい気持ちになります。

しかも攻様は受様を見て「城勤めの者だろう」と言い、
なぜ宝物庫を狙ったのかと問うてきますが、
受様に応えられるはずはなく、必死にかぶりを振り、
何とか逃げ出します。

しかし、
それは人狼族が成長期に出す催淫香のようなものを
受様が無意識に放ってしまったからでもありました。

しかも、
受様は逃げるために変わった狼姿を遠目ながらも
攻様に目撃していたのです。

果たして受様の成人の通過儀礼を成し遂げられるのか!?
そして攻様は受様の正体に気付いてしまうのか!?

貴族達に狩りの対象とされる銀狼の受様と
次期王候補の貴族の当主とのもふもふファンタジーです♪

受様は攻様から逃げるために
催淫香を放った事と銀狼と同じ方向に逃げた事から
攻様に興味を持たれてしまいます。

攻様は王城内でも受様を捕まえるのですが
焦った受様に再び催淫香を放たれて
お持ち帰りされて美味しく頂かれちゃうのですよ♡

そしてそのまま囲われてしまうのですが
それは人狼だと思われての事ではなく
単にガッツリ惚れられちゃっただけなのです♡

受様には成人の通過儀礼としての牙の奪還、
攻様には前王の崩御による狼狩りへの参加という
それぞれの事情が2人の恋の行方に絡まりまくり
ハラハラ&ドキドキです。

攻様が受様を己の伴侶と定めるまで
とっても楽しく読ませて頂きました (^O^)/

山場を抜けるまで攻様に受様の正体はバレないので
もふもふシーンは無かった事だけが残念でしたけど、

攻様に追い詰められてビクビクうるうるしたり
攻様が過保護なくらいに過剰に溺愛されて
ぴるぴるする受様は狼というより小鹿ちゃんなのも
MYツボで萌えさせて頂きました♪

2

狼ちゃん

古澤エノ先生の挿絵目当てでget、鏡先生は初めましてでした。可愛い印象のファンタジーで、狼ちゃんが可愛かったけど、さらっと読んでしまったため萌にしました。(二段組ではない)本編250Pほど+あとがき。

人狼族のエミルは成人として認めてもらうべく「屈辱的な死を迎えた祖先の牙を取り戻す」という儀式にチャレンジ中。半年も城勤めをして、その牙のありかを突き止めたのに、いざ取り替えそうとした時に失敗してしまいます。あわあわ逃げている最中に、次代の王候補の一人であるコンラードに見つかってしまい・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
アルヴィル、パーシオ(三大貴族の方々)、テオドール(王城の執事)、受けの両親ぐらい。テオドールがもうちょっと活躍してくれるともっと嬉しかったかも。

++攻め受けについて

攻めはお貴族様なんだけど、進歩的な考え方を持っている方で、良い王様になりそう!なんでも国王は国と結婚するから愛人(それも男の!)しか持てないらしく、エミルには最高の設定です!色恋の方も、エミルの出したチャーム(誘惑香みたいなもの)で興奮しているのに、一生懸命我慢しようとする男前ぶり(いやヤル事はやってますが)。ウキウキしながらエミルをお風呂で洗ってあげようとするところは、こちらのニマニマが止まりませんでした。

攻めよりなにより可愛かったのは、狼の癖にチキンハートなエミル!可愛い!
お風呂が嫌いなんですよ、ああ分かるーうちの先代犬もダメだったよと爆笑。ぶるぶるって水を払いたいのに、そうしたらあっちこっち濡れちゃうから‥等と悩んでいるところがもう可愛くって。基本嘘は付けないまっすぐな子で、コンラードの事を信じたいのに信じられなくって、ぐずぐずに泣いちゃって、ああ庇護欲そそられる。泣く子がダメな時があるのですが、今回は犬だと思ってみているからか、可愛いとしか思えませんでした。

狼ちゃんなんですけど、中身は絶対チワワや!と思う可愛らしい子でした。犬好きな方には良いかも。

1

「狼だ」って思えなくて

『人狼』って私にとっては強いものというイメージなんです。
特に『白銀の毛を持つ人狼』なんて言っちゃったら、強いだけではなく賢いイメージも伴っちゃう。
ところがこのお話の主人公のエミルは全然そうじゃないんですよねぇ。
文章の中に『銀狼』って出てくる度に「えーっと、これはエミルのことです」と確認しなければならないほど私にとってはイメージ違いで、最後までこの違和感は消えませんでした。

いや、弱い狼だっているであろうことは解るんですよ。
で、多分私が持っている狼イメージはちょっとばかり時代遅れなんだろうということも。でも、そこから抜け出せないまま読み終わっちゃったんですよ(涙)。

今まで読んだ鏡さんのお話に「すごく惹かれるけどどうもピッタリ来ない」と思い続けて来たんですね。でも惹かれる部分には強く惹かれるので、挑み続けて来たんですけれども。
今回「ひょっとしたらジェネレーションギャップなのかもしれない」という悲しい結論に達しつつあります。私の凝り固まった固定観念が邪魔をしているのかも。

4

色々と残念でした

とても麗しいカバーイラストとあらすじに惹かれて購入しましたが、色々と引っかかってしまいました。

それは以下になります。

まず鏡先生の作風変わりました?
と言っても「翠眼の恋人と祝祭のファントム」しか読んで無いのですが、その時に感じた魅力が無くなってて、やたらとセックスの場面にページが割かれていて内容がペラッペラでした。

前作同様に途中でコンラードの思惑に読者は気が付いてしまうのに、エミルだけが気が付かないで突っ走ってしまう違和感にワザとらしさを感じてしまいました。

他の方もレビューされてましたが人狼の設定に特殊性は無くて、狼の姿になっても特別な力が無いので、動物の狼との区別がつくのかが疑問でした。

国王は三大貴族から決められるのですが、三大貴族が他の人間と違う点はどうしてそう変化できたのか書いておくべきでした。後書きでアルヴィルの設定でその事に触れてましたが、そこはとても大事な点だと思いました。それから派生して国王選定でその事が行われるのに繋がると思うのです。
あんなにダラダラと二人が結ばれるシーンを書くなら、削ってでも入れて欲しかったです。

それから最後の2枚のイラストはエミルの髪の色は銀色で無ければならない筈です。コンラードが金髪なので差を付ける為なのかと思いましたが、他のイラストと見比べても同じタッチで描かれていました。
古澤エノ先生のカバーイラストのエミルが美しかっただけに、そこはモノクロでも銀髪にして欲しかったです。

3

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