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落ちこぼれ魔法使いは魔界の獅子に撫でられたい

ochikobore mahoutsukai ha makai no shishi ni naderaretai

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表題作落ちこぼれ魔法使いは魔界の獅子に撫でられたい

クラン=カーティ、悪魔
ノア・カーベリー、落ちこぼれの魔法使い

あらすじ

優秀な魔法使いが生まれるカーベリー家に生まれたノアは、一族きっての落ちこぼれ。 魔力が少ないながらも、なんとか一人前として認められた最初の任務は、多くの魔物が出現する「西の森」の守護だった。 「両親の反対を押し切って危険と隣り合わせの魔法使いになったからには、一族の名に恥じない仕事ぶりを発揮しなければ!」 そこでノアは、一族でも“天才”と称された魔法使いにしか契約できない獅子悪魔・クラン=カーティの召喚を試みるが、何故か逆にノアが魔界へ召喚され、彼の使い魔になってしまう。人間界に帰る方法を探すため、人間であることを隠しながら彼の従者として働き始めたが、魔力の少なさからことあるごとに周囲に迷惑をかけてばかり。そんなノアを、クラン=カーティは小言を漏らしながらも面倒を見てくれる。 次第にノアは彼が持つ優しさに心惹かれていくが、それは主従契約を結んだことで与えられる魔法の感情なのではないかと悩んでしまい…?

作品情報

作品名
落ちこぼれ魔法使いは魔界の獅子に撫でられたい
著者
鏡コノエ 
イラスト
乃一ミクロ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
電子発売日
ISBN
9784344852556
3.3

(8)

(0)

萌々

(3)

(5)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
27
評価数
8
平均
3.3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

落ちこぼれ君の成長物語

悪魔と魔法使いのBL。
ちょっとドジで落ちこぼれの魔法使いが思惑ハズレて、悪魔を使役するどころか使役されちゃう、コメディあり、シリアスあり、そしてハートフルなストーリーです。
自分の知らない世界・魔界に飛ばされることで、今まで知らなかった物事の本質を知り心身ともに成長していく物語です。


そもそも。
魔法使いと悪魔の関係はというと、強い悪魔を使い魔とすることで強い魔法使いの名誉を得ることが出来るというワケでして…
ノアは魔法使い名家の嫡男なんですが、いわゆる落ちこぼれって言うヤツで、不名誉を挽回するために強い悪魔を呼び出し使役しようという算段。しかし、あろうことか自分の方が魔界に飛ばされてしまい、逆に悪魔の使い魔になるという更に不名誉な事態に陥ってしまいます。

自分が主人となり悪魔を使役したいのに、自分が悪魔の良いように使われてしまうというイタい結果になってしまったノア。なんともトホホ…な展開になってしまいましたが、このことがノアの人生を大きく変えることに繋がり、そして初めての恋心を知ることとなっていくのです。


ノアは名家の出身のボンボン魔法使いです。素直で基本良いヤツなんですが、甘ちゃんだし、ちょっとプライドも高い。名家の嫡男の出身のプライドに懸けて悪魔のクラン=カーティを使い魔にし名声を上げようとしたところ失敗しました。
クラン=カーティの使い魔というより小間使いみたいに使われるノアですが、クラン=カーティの領主としての資質や、魔物たちからの深い信頼を目の当たりにし、ノアの中で彼の見方に変化が生まれていきます。

魔界といっても普通に人間界とそこまで構造は変わりません。使役されることで今まで気付かなかった立場で物事を見ることができるようになっていくんですよね。
魔法使いは悪魔を使い魔にして当然で、自分にはその資格がある。と意気込んでいたノアも、徐々にクラン=カーティに対して尊敬の気持ちを抱いていきます。もはや、自分は悪魔の使い魔となることに何の違和感も持たなくなっていくのが、ノアの素直さというか可愛い部分でもあります。

そんなノアだからクラン=カーティが惹かれていくのも分かる気がします(^ ^)ノアももちろん彼に惹かれていますが、クラン=カーティはノアに魔法使いとしても、人としても大事なことをたくさん教えてくれるんですよ。最初こそ冷たい態度ですが、出来たことにはちゃんと褒めてくれるし、悪魔ってよりは師匠みたいない立ち位置かな。
ノアがちゃんとした魔法使いに成長出来たのは彼の力が大きいのは間違いありません。


それと、これが一番驚きました。
ノアが何故落ちこぼれと言われるようになったのかの理由……クラン=カーティが関わっている事案だったのですが、ノアのことを想う家族の愛が全ての始まりだったことに。振り返ってみると、そう言うことか!って思うところが多々あったので、伏線にも注目しながら読み進めるのも楽しいかも知れません^ ^


悪魔は金髪のイケメン貴族風の風貌ですが、獅子の姿をとることも出来ます。
ちょこっとですが、獅子姿でのセックスシーンもありまして…まぁ驚きましたが、色んなプレイが楽しめるという意味ではオススメです。

前向きで素直で頑張り屋な主人公は大好きなので、とってもワクワクしながら読ませて頂きました♪


4

2人の関係が絶妙で萌えます

鏡コノエ先生の作品は「白銀の将軍と仙界の御子~運命の愛に導く水蓮花~」から再び読み始めたのですが、今作もとても面白かったです。

最初はですね、全然甘い雰囲気が感じられなかったので、どうやってLOVEに発展するんだろうと読んでました。でも、魔界に召喚されクラン=カーティの使い魔として頑張るノアの姿にホッコリしてLOVEなんか無くなってと思い始める自分がいました。

このお話はどこに向かってるんだろうと思ったのですが、読んでるうちにクラン=カーティから預けられた魔力を秘めた石のネックレスとノアが関係あるのだろうと気付くのです。

ノアなんですが祖父と両親から溺愛されて甘やかされたボンボンなのですが、とても素直な努力家で魔力が少ないながらも一生懸命に頑張る姿に好感が持てました。

そして召喚された当初は言葉使いも礼儀もなってないノアなんですが、クラン=カーティの使い魔として恥じないように躾されて行く過程がまた面白いのですよ。

このクラン=カーティですが魔王から領地を託され、人間界に使い魔として召喚された際に学んで自領を豊かに統治している素晴らしい領主でもあるんです。領民に慕われる姿と領主としての勤勉に働く姿にノアは魔界と悪魔に対する見識を改めるんです。ここから一気にLOVEが加速して行くんです。

素直で人が良い事でノアは危機に陥ってしまうのですが、クラン=カーティや彼の領地の人々を守ろうと頑張るのですが、それが結果的にノアの秘密に繋がっていて大満足の結末に唸りました。

一言で言えばノアの成長物語なんですが、クラン=カーティとノアの関係性に凄く萌えました。

0

好き好き

乃一ミクロ先生挿絵だから購入したんですけど、お話が「ふふ♡」という感じで良かったでした!いつまでも覚えている自信はないので萌にしましたが、クール悪魔攻めが気になる方でしたら是非是非。

魔王使いの名門に生まれたのですが魔力があまり無く、頑張ってなんとか西の森の守護の役を命じてもらえたノア。なんとか使い魔を召喚しようとしたのですが、なぜか気が付くと魔界にいて・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
ゴート(攻めの執事)、攻めの領地の方々、悪党、受けの両親、祖父ぐらいかな。魔界メインなお話なんですが、怖くないです。皆さん善良な領民って感じが強い。

++攻め受けについて

受けは愛され大事に育てられてきた落ちこぼれさん。ちっとも拗ねたり曲がったりしているところは無く、まっすぐな目で見つめてくるというタイプに感じます。よく喋って五月蠅いという感じはなく、品の良い坊ちゃんというように感じました。魔物を呼び出すはずだったのに逆に魔界に引き込まれちゃって!という仰天状態なはずなのに、能天気というか前向きというか、慌てずすんなり受け止めていくんですもん、ある種天才。

攻めがめちゃ好みのタイプでして。キランキラン系なのですが膨大な力を持つ、でも物静かというかクールなタイプ。意地悪多めというところもなく、理論派とでも言えば上手く伝わるかな。静かにそっと受けを見守っているんだろうけど、それをあからさまには伝えないので、良いのです。すきだわあこういうタイプ。ああ、そうだ、しゃべり方が好きなのかもしれない。「ほう、そちらがお好みかね」というような口調です!

出てくる人皆さん良い感じなのですよ、悪魔とか魔界の方なのに!(除く1名)お話の最後の種明かしの部分もすごく好きで、読んで良かったなあと思った一冊でした。このお話の私の気に入った部分が上手く伝えられていない気がするなあ、ううーん、文章力が足りなくて悔しいーーーー

1

魔法使いなのに使い魔になりました

今回は受様の先祖と契約してきた上位の悪魔と
落ちこぼれの魔法使いのお話です。

攻様を使い魔として召喚しようとした受様が魔界に召喚され
様々な経験を経て元の世界に戻るまで。

受様の生国では沢山の魔法使いが暮らしています。

魔法使いは時に軍のような国防も担い、
森に現れる悪魔を退治するために森に常駐し、
魔物を使い魔として召喚し退治するようになります。

受様の家系は魔法使いの名門で
天才と呼ばれる先祖は必ず同じ悪魔を召喚しています。
受様の祖先が召喚した悪魔が今回の攻様になります♪

受様はそんな名家の嫡男として生まれるも
魔力が少ない落ちこぼれで1人前の魔法使いとして
認められたのは20才になってからでした。

魔法使いとなった受様は王より西の森の守護を命じられ
一カ月以内に森の状況と魔物退治のために契約した
悪魔の仔細を報告する事を求められます。

森で1人で行動する事は危険なため
悪魔召喚は必須であり、出来なければ森を守る資格なしと
王室に判断され解雇されます。

受様はご先祖や祖父が書き留めてきた魔導書を手掛かりに
上位悪魔の攻様を召喚する儀式を行うのですが
なぜか受様のほうが魔界に召喚されてしまいます。

果たして受様は王命を果す事ができるのか!?

上位の悪魔である攻様と落ちこぼれ魔法使いの受様の
人外ファンタジーになります♪

受様は気が付くと見知らぬ場所にいたものの
目の前に立派な獅子の悪魔である攻様がいた事から
自分が攻様を召喚できたと思いますが

攻様は自分を呼んだ気配を「拒否」したものの
術式が効いていた連れていかれようとしたので
再度「拒否」しも術を跳ね除けたと言いますが
なぜか受様が魔界に召喚されてしまったようです。

なぜ、どうして、こうなったのかはわからず
今の受様に元の世界に帰る手段はなく
受様が魔界に来た事で、攻様が受様の主人、
受様が攻様の使い魔となるのです。

新米魔法使いである受様は探求心と行動力はあるものの
実力と考えが足りなさすぎて色々と問題を起こしますが
まっすぐで素直な受様は様々なことを身に着け
成長していきます。

攻様はそんな受様を心配しつつ見守っていくうちに
少しづつ受様に魅せられていき

受様と攻様の過去が詳らかになった事で
大逆転の幕引きまでハラハラ&ワクワク、
楽しく読ませて頂きました。

ただ、受様が攻様に惹かれていくのは判るけれど
受様が攻様にとってそんなに魅力的なのかな!?
と思ってしまったのと

受様が魔界召喚された事と攻様の関わり方に
ちょっとモヤったので「萌」とします。

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