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ニッチな性癖を鋭く突くアンソロジー。それが「性欲図鑑」シリーズ。
今回のテーマは「ドS受け」。
ドSで、受け!これは楽しみだ。4作品収録。
以下、収録順にざっと。(作者様敬称略)
「ごほうび」今井ささる
とおるくんはイラつくとすぐ八つ当たりで蹴ってきて滅茶苦茶なセックス。苦しくて痛いけど興奮する…
浅沼にとってのご褒美は、2人で録音する曲作り。
ドSというか暴君受けと従う下僕攻め、それはそれとして、浅沼には音楽がある。とおるくんは浅沼の欲しい声を持っているというのがちょっと新しい視点のような。
「肉棒収監」木陰コケコ
取引先のデザイナー・芦屋の接待で自分が酔ってしまった丸山。思わず告白してしまったがアソコに貞操帯をつけられてお仕置きされる。
キレイな顔してド淫乱な芦屋のドレイになる丸山くんです。
「男囚Bー08、懲罰確定。」えりお
普通の大学生が、気づいたら牢獄に入れられていた!という不条理なお話。
独房で看守長のえっちな懲罰刑!看守長に気に入られて、これからはどんなご褒美?
看守長が女の子っぽいのが残念。この話、双方ゴリゴリの筋肉ダルマで読みたい。
「ドSなインキュバスは血も精液もどっちも大好物。」桜んぼ
大学の研究室助手の時枝は実は吸血インキュバス。彼は血も精液も「美味しい本物の男」を探していた。
その研究室にバイトで来た大学生の日野は、自分の意思と無関係になぜか体が勝手に時枝を拒絶する。だが、これこそが時枝の求める「勘のいい男」で…
結局は日野は時枝のものになっちゃいます。
お題の「ドS受け」はイコール襲い受け/誘い受け、みたいな固定観念はあるように思う。対する攻めも必然的にM男なので、もっとひねった発想があったらもっと面白いかな。
受け主導権が好きで、珍しい特集だったので購入しました。
…が、ビックリするほど刺さりませんでした(^-^;
あくまでピックアップされているのは「S受け」のみであり、
相手が喜んで罵られるドMとは限らないのですね…。
特集の内容を考えると正しいのかもしれませんが、
暴力的だったり一方的過ぎて、
SとMの相互扶助のような関係が好きな
私の腐女子レベルでは萌えに至りませんでした…。
ただ、どの受けも相手を弄んで楽しんでいる反面、
それは相手に夢中でハマって、執着している証でもあるように見えました。
以下、各作品の感想です。
「ごほうび」
攻めには関係無い会社や家庭の事情から八つ当たりで暴力を振るう。
…それ自分がやられたらどう思います?って聞きたい。
学生時代のパシりを匂わせる描写が少し垣間見えるのも苦手。
ただ、社会人になった今まで関係が続いているのは
一緒に居て居心地がいいとか、強い絆があるからこそだと思います。
音楽を二人で楽しんでいる場面などはBLを感じさせて良かったです。
「肉棒収監」
酔っている時に自分を襲おうとした攻めに罰を与える受け。
攻めにも過失があるけれど、パンツ一枚で乗っかる受けも悪いよね…。
このプレイに持ち込む為に全て計算済みでやっているのかもしれません。
貞操帯や他の人と致している所を見せつける我慢プレイがメイン。
罰を言い訳に本当はプレイを楽しんでいるだけ
…と言う部分にはデレを感じさせました。
最後は貞操帯の鍵を外してハッピーエンド、絵が結構濃いです。
「男囚B-08、懲罰確定。」
お偉いさんの訳解らん都合で囚人にされてHな罰を与えられる。
ストーリーはほぼ無し、絵はライトな男性向け風の印象。
ですが、この中ではコミカルタッチで可愛らしいので一番好みかも。
受けは攻めを最初から密かに可愛い!と思っており
ただ、その勢いがあり過ぎてやり過ぎ。
可愛い顔して拘束に顔面騎乗、コックリングとマニアック。
赦しを貰ったハチは自由を選んだのか?それとも…?
「ドSインキュバスは血も精液もどっちも大好物。」
外見は普通の人間的で、吸血描写や淫魔の要素も控えめ。
インパクトのあるドS特殊プレイも無く、中途半端に感じました。
但し、ストーリーの比率が高めで、一番きちんとプロセスを踏んでいる。
肉体的な痛みより精神的な縛りがメインで、他よりライトです。
絵も親しみやすい感じで、万人受けしやすいのでは無いでしょうか?
この中では一番BLらしいかな、って思いました。
殆どがドS受けに翻弄される攻め側の視点で描かれているので、
攻めに感情移入及び自己投影出来る
ドMの読者じゃないと楽しめないのかもしれません。
各単話での配信もされているようです。