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カバー裏表紙のあらすじが長いと内容が難解ですよね。こちらの作品もそうでした。
特に篝と恒の兄弟関係が何を表現したかったのか意味不明でした。反対に春生は若さ故に周りを見て居なかっただけで分かりやすいと思いました。
兎に角、モブが多いせいかお話の焦点がハッキリしていないです。
宮澤賢治の作品を引用してましたが、上手く活かせていないようでした。
商業BLデビュー作の「鵺の啼く夜に」は評価が高いようですが、2作目は難しいですよね。
申し訳ありませんが今回はハズレだと思いました。
そして受けをモブにヤラせる攻めが地雷の方は気をつけて下さい。
デビュー作もくっ付く前ですが、攻めが受けの前で女とヤってます。
雑然としていて限りなく中立に近い萌です。
何故中立にしなかったかというと、もしかしてこの作品の良さを誰かが分かりやすくレビューしてくれるかもと期待してるからです。
でももうこの作家さまの本は買わないかな…。
前作もそうでしたがやはり読む人を選ぶ内容の話だと思います。
常に少し影がある話ですが信仰と恋、狂愛みたいなものともまた違う主人公二人とその周りのやりとりがクセになります。
一見最初の方だけ読むとどうしてもとっつきにくい印象を受けますがこの話の中のテーマが一貫しているので意外と読みやすく、あとがきを読んだ後にもう一度読み返すとまた違った印象も受けて新鮮でした。
前作からの作者さん買いでしたが絵柄も儚くて物語にぴったりなので買ってよかったです。
独特の輝きを持った作品。
かなり暴力的な描写がありますが、今にも壊れそうな危うさが堪らない味です。
表紙だけでは表紙の子が虐げられているようにすら感じますが、読めばそれだけではない狂った尊さに出会うことができます。
ひりつくような痛みがパチパチと弾けるような快感を与えてくれる作品です。
沢山のモブが出てきますが、彼らの登場により、普通の人よりは特別だという目安が分かります。ですが、それだけでは叶えられない願いが痛烈です。
彼らの言動が閉ざされた場所で生きる息苦しさを教えてくれ、私はさらに内容が深まったと思います。
空虚で透明な人間である「ハル」が、炎のような「篝」というカリスマに魅入られる1話から、加速するようにその関係性が歪んでいく展開が凄まじいです。
恋を知らない人間がその感情を例えるときに、暴力衝動のような危うさ秘めてしまう描写が美しく「星が燃え尽きて死ぬように激しく 俺のこと焼き尽くしてくれなきゃダメだ」というハルのセリフが印象的でした。
作中で篝がハルの瞳をガラスに例えた場面がありますが、
"私という現象は仮定された有機交流電燈のひとつの青い照明です"
という宮沢賢治「春と修羅」冒頭の一文を想起させられ、
燃え尽きた後の篝火は、真空のガラスに閉じ込められたフィラメントとして光り続けることができるのかもしれない…と、そのように感じました。
仄暗くひりひりと痛む様な青春の物語でありながら、晴れやかな読後感のある美しい作品です。
この方の作品は好き嫌いハッキリ別れるなと。暴力束縛モブなどを"エモい"と感じていそうな独特のセリフの言い回しがすこし臭いな〜と感じてしまって入りこめず…。絵はすごく綺麗です。
