【電子限定おまけ付き】【イラスト付き】
初めて読んだ中庭先生の作品のように、好きな人をただ思うだけで辛い時も過ごしていける、ほんの少しのやり取りだけで何度も反芻して幸せを噛み締めるささやかさがとても好きでした。しかも、好きな高野がいつも仕事で使う言葉を後輩の人から間接的に教えてもらい、今までのおまじない(のような言葉)よりももっと安心できるというのが素敵だった。感情が穏やかな大人はいいよね…
両方の父親に気を使う気持ちも理解出来て、主人公の境遇は辛いのだけど、彼の高野への気持ちが一貫していて読んでいて心地よく、そこまで起伏のないような日常の描写でもいくらでも読んでいたい気持ちになりました。読ませる先生の力ですよね…
売りに関しては乱暴な描写や辞めることもそこまで都合よくいくかなぁとも思ったけど、瀬越の気持ちも分からんでもなく、おいしい展開ありがとう(最低)
ストーリーは長い分値段は高いけど、神以外に評価できない。
小舟にのって、遠くまで行くことを夢想する創。
絵はイメージに全然合ってないけど、悲しくて切なくて健気で、素晴らしいお話。
そして文章の表現がとてもきれい。
17歳、高校中退。親の離婚、再婚前の親の突然の他界。本来ならまだ大人に庇護される年齢なのに彼を守ってくれるものが何もない。そんな重くて苦しいお話です。
創ちゃんは自分が優しくてキレイな心の持ち主だということを知らないんです。だから他人と比べたり妬んだり、恨んだりをしない。自分の境遇や周りの大人を恨んで非行に走ってもおかしくない状況なのに。それって創ちゃんがめちゃくちゃ強い子だからじゃないかな?と読んでいて思いました。
自分には守ってくれる親や仕事やお金がなにもないのに、それでも落ち込んでいる人には自分のすべてを捧げようとしてしまう…。それは創ちゃんの無知によるところも大きいのですが…。
そしてそんな創ちゃんを取り巻く大きな存在の高野先生と瀬越先生。二人はまるで北風と太陽のような存在。側にいるだけで温かい気持ちになる高野先生。優しい態度ではあるけど何か自分本位の優しさのような瀬越先生。瀬越先生の優しさも間違いではないし、きっとそれで救われる人もいるんだろうけど…。
でも最後に瀬越先生との関係が変わるような出来事があって…というところで上巻が終わってしまうので、速やかに下巻にいかないと苦しくておかしくなりそうです。
創ちゃんの全身から放たれる優しさに押し潰されそうになりながらも、高野先生の言葉を胸に自分を小舟に乗った旅人のように一日一日を乗り越えていく強さに勇気をもらえます。
健気な不幸受けが、懐の大きい年上の攻めと出会って救われる。
そういう王道なパターンが大好きでそんなお話ばかり読んでいます。
この作品も、ちるちるの掲示板で他のお姉様方が積極的にお勧めされていたのを拝見して手に取りました。
実物は思った以上に内容がみっちりで、読み応え抜群。食事しながら食べるには重いですが、それさえも愛おしい重さでした笑
大体の内容については他の方もレビューされているので割愛します。
詳しくは下巻で改めてレビューしようと思いますが、この作品は是非、三角関係物が苦手なお姉様方にも、読んでもらいたいと思えたお話でした。
もともと私は上記でも書いたように、唯一無二のお互いの存在、みたいな関係性に萌えるところがありまして。
弱って弱って生きてるのもしんどいな、みたいな受けと、そういう受けを唯一見つけ出して掬いあげてくれるような攻め様のお話が大好きです。
なので、はっきり言って三角関係物、総受けものがあんまり得意じゃありません(総受けものに関しては攻めが1人確固たる位置にいて、その周りでちょっかいかけてる〜みたいなのは好きなのですが)
そしてこの作品も攻め様が2人居ます。
う〜ん、
健気受けは読みたいしあらすじもそそられるけど、攻め様が2人か……
気が進まずに少しの間放置。
どっちかが当て馬になるのが辛いので、悩みに悩む。
けれど、今思い返しても、早く読めば良かった!の一言に尽きます。
各エピソードや登場人物との関わりをじっくり、丁寧に、そして水底まで沈むような創の不幸を淡々と綴るこの上巻。
高野先生と瀬越先生とのやり取りは、水底から見上げる、太陽の光みたいに水面に反射してキラキラ輝いているように思えました。
そのくらい、創にとっては2人が大事で、どの出来事でもどのタイミングでもそれぞれ高野先生であって瀬越先生であったからこそ、創は救われたんだと思います。
上巻はすごく苦しい中で終わる展開ですので、下巻も一気に購入して読むことをおすすめ致します。
夜明けの腐女子様、ぜひ!
みかな先生のサイトの頃から「これを紙本で読みたい!」と、切実に思っていました。何度も後戻りするので。
創ちゃん。不憫。もうちょっと上手く生きていけないのか?と、何度も思うのだけど。母親は多分、生きるのに必死だった。父親は我が子の扱いが酷い。だから自己肯定感が低すぎて。なんでこんな方向に行ってしまうのか?と、何度も思った。
高野先生がしっかり愛してあげられるか・・・と、思っていたら、伏兵?の瀬越先生が・・・あれ?これ、まずいんじゃないの!?と、ハラハラしながら下巻に続く。いやその、話は知ってても、何度読んでもハラハラして最後まで読まないと気が済まない!即、下巻へ