おまけ付きRenta!限定版
廃品(オレ)を回収してよ。
まず表紙がすっごい好き!(装丁:kotoyo design)
心ときめく色使いとデザイン!紙で持ってたら確実に面出しで飾るやつ。
電子で買うなら他のストアに比べてかなり良い画質で手に入るebjがオススメです。
他ストアのものは画質をだいぶん落としてある…なんでなのかしら。
ちょこちょこ読み返す大好きな作品です。
心がゆっくりとほどけていくようなカタルシス系のお話。
読んだ後に表紙を改めて眺めると、刺さるような青の綺麗さがますます引き立ちます。
カモメが飛んでるような海辺の町で廃品回収業を営む晴仁(ハレさん)は、壊れたモノを魔法のようにパパッとなんでも直しちゃう職人系イケメン。
そんなハレさんの傍らで事務面をサポートするのは美形イケメンの桜次郎。
2人とも何やらワケありそうな雰囲気を漂わせながら始まるお話です。
本ストーリー、なかなかの変化球で展開していきます。
まず1話目で「壊れて不要になったから回収してください」って車椅子の子供が連れてこられてギョッとしてしまうのですが、作者の描くお話を読んでいると感じ取れるこの作家様の感受性の高さで持ってして世の中を見るとこんな風に見えてるのかもなと思うところもあり、そう思いながら読み進めていくと印象は結構変わるのです。描かれているものの純粋さがぐぐっと一気に引き立つというか、ハッとさせられるというか。
このお話の中では壊れてる人達が分かりやすく壊れてるし、お前らの方が壊れてるんだってガツンと言われてるからスカッとするけど、現実はそうはいかないと思うし、人から勝手に不良品のレッテル貼られて人生を終えてしまう人たちの方が多いと思うから。
ハレさんと桜次郎が綺麗な青空の下でちゃんと笑っているのが嬉しくて幸せな気持ちになれます。
お話のタイプとしては近刊の「舌先に夜明けの味」と同系統かなと思います。
何でも直せちゃうハレさんが唯一何年も直せなかったあるモノがあって、それを桜次郎がいじったのをきっかけにハレさんはついに直せてしまう。
1人では何年かけても無理だったことが2人でなら。そんなお話なんだけど、「舌先に夜明けの味」を申し訳ないながらも物足りなく感じてしまったのはきっとこちらを先に読んでいたからだろうなと思っています。
好きなカップルが多い上田さんの作品の中でも特に大好きな2人。
Cannaさんが50号記念号に後日談載っけてくれたの嬉しかったけど、もっともっとこの2人のお話が読みたいなぁ。
↑の後日談(7ページ)は電子版本誌(500円)と分冊版(200円)で今でも読めます。
分冊版は「オリジナルボーイズラブアンソロジーCanna Vol.50号記念スペシャルショート【翌朝】3」というタイトルのものです。
【電子】ebj版:修正白抜き、カバー下○、裏表紙○
二次元における私の性癖ぶっ刺さりの長髪美形攻。この属性だからこの作品を読んだ訳ではなく、なんとなくストーリーに惹かれ購入したら、偶然性癖ドンピシャの登場人物が現れたのでもうボーナス!という感じでした。ありがとうございます。
しかも少し訳ありで闇を抱えていそうな雰囲気もグッド!見た目パーフェクトに加え、受のことが人生賭けるほど大大大好きときたもんだ。最高です。
話もすごくおもしろくてぐっときました。上田アキ先生、初読みでしたがこれはハマりそう。
青空をバックにシュッとしたイケメン二人(廃品回収業者!)が佇む表紙が素敵な一冊。
人と人の繋がりの素晴らしさ、温かさが様々な「廃品」のエピソードを通じて描かれたハートフルな作品です。
廃品回収「ハレノヒ」を営む晴仁(受け・28歳、表紙右)と、彼の下で働く桜次郎(攻め・22歳)。
二人の出会いは数年前、ゴミ捨て場に捨てられていた桜次郎(当時10代)を晴仁が拾ったことに始まります。
わけあって「廃品」として親に捨てられた桜次郎。
壊れていた彼の心は、晴仁の温かな人柄に触れることで少しずつ再生していきます。
廃品回収の傍ら、それらの廃品の修理も行っている晴仁。
捨てられたモノがまた誰かに使われるよう、一つ一つに愛情を込めて修理しています。
そんな晴仁の下で働き一緒に暮らすうち、彼のことを意識し始める桜次郎。
晴仁を尊敬し、彼の屈託のない笑みやスキンシップにいちいちドキドキしている姿が大変微笑ましいですv
その素直さはすっかり大人になった今も健在。
パッと見はロン毛のスカしたイケメンなのに、中身はウブな青年のままというギャップが堪りません。
桜次郎が自分を捨てた親に再会するシーンは、彼の成長が見えて感動的。
二度も子どもを捨てる親がちょっと説教されたくらいで改心するか?というツッコミどころはありますが、
桜次郎がかつての自分と同じ「廃品」の少年を救い、家族の形に直そうとする姿には心打たれました。
そうやって桜次郎が過去にケリをつけた後、今度は晴仁の過去が語られるという展開が秀逸。
何でも直せるのに、亡くなった「じいさん」から譲り受けた時計(のような機器)だけは何年も直せずにいる晴仁。
そんな時計が、素人の桜次郎がちょっといじっただけで動き始めるというのはご都合主義が過ぎるかも?
しかし「じいさん」を失ったことで止まっていた晴仁の時間が、桜次郎によって再び動き始めたことを象徴するかのようなエピソードには感動。
かつて桜次郎を救った晴仁ですが、実は彼自身も長年孤独を抱えていて、桜次郎の存在に救われていたのでした。
恋人になった後の二人は、挿入こそしませんが(描き下ろしラストに『帰ってから初めて最後までした』という一文あり)、そこここでイチャついていて微笑ましい感じ。
桜次郎の初々しさや、晴仁の年上らしいエロさと可愛さに萌えっぱなしでした。
エピソードがご都合主義的だったり、晴仁の生い立ちがよく分からず彼の孤独に共感し辛かったりといった点は気になりましたが、読後は温かな感動に包まれる一冊。
家族であり師弟であり恋人である二人の関係がとても素敵で、もっとずっと見ていたい気持ちになりました。
一読後の印象としては萌寄りでしたが、読み返すうち愛着が湧いてきたので萌×2評価で。
スルメ的魅力のある一冊です☆
こちらの作品はノーチェックだったのですが、レビューを拝見して手に取りました。すごくよかった!次回作が楽しみなお気に入り作家がまた増えました。表紙もですが、中の絵がとっても素敵なんですよ。ちなみに黒髪の彼・晴仁は大きな瞳のたれ目♡
傷ついていても自分からはその傷を見せられない…そんな相手をあたたかい毛布で包んであげるようなお話だと思いましたが、実はそれをずっと求めていたのはもう片方でもあって。好ましい展開でした!
ただ、桜次郎の過去との向き合いがあの形ではなくても...と思え、そこだけがこの本において自分が入り込めなかった部分。大事な場面ですが、大事な場面だけに結び付けがより不自然に感じられました。すごいのは、このときの引っかかりを引きずらせず、次のシーンからはそれを一度も気にすることなくイッキに読ませる内容だったこと。
相手が耳を舐めてきたから確かめるように返してあげるのはよかったなぁ。いや全部よかったんですよ。描き下ろしの頃には、なんだか自分もこの土地に住んでいて、彼らをその辺からこっそり覗いてるような気がしてましたね。年配おじちゃんもよかったです。パートパートで神!これイイ!好き!と思う部分がかなりあり、エロ不足感もなく、とてもよい読後感。ステキな作品に出逢え感謝です。
受けの寛大なる心と家族的な大きな愛情によって、攻めの魂が浄化されるお話。
エロいシーンが少なかったにも関わらず、2人の結びつきが強かったので、全く気になりませんでした。
攻め受けもそこまで感じませんでした。
受けが不良品として自分のもとに来るものは全て子どものよう、と話していたくだりはジーンと来ました。
自分も晴仁さんの持ち物になりたい!って感じですね。
独特の話し方も可愛らしく感じました。
目元の小じわが気になって、何歳だろうと思ってたのですが、28歳だったらしく、意外と若かったです。
子どもをまた捨てようとしてる攻めのお父さんともう一度再会する流れはできすぎで、アッサリ改心し過ぎだろうとも思いましたが、攻めがお父さんから解放されて良かったです。
孤独な2人の心が寄り添って、いつまでも暖かくありますように。