これほど人を愛おしいと思ったのは、初めてだ。

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作王弟殿下の甘い執心

ジェフリー・オルブライト,36歳,国営石油会社CEO,アルカン王国の王弟
片山春輝,24歳,サラリーマン,東大路グループ社長の異母弟

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

大企業を経営する家系に妾の子として生まれ、肩身の狭い思いをしている会社員の春輝。ある日、箏の演奏をするため参加したパーティで、セレブな美丈夫・ジェフリーと出会う。不遜な振る舞いの彼に、春輝は思わず怒りをぶつけてしまうが、後日ジェフリーがとある国の王弟であることを知る。最初は彼が苦手だった春輝だが、なぜか食事に誘われ何度か会ううち、誠実で献身的な姿に惹かれはじめ…。

作品情報

作品名
王弟殿下の甘い執心
著者
名倉和希 
イラスト
蓮川愛 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784866574752
3.5

(34)

(6)

萌々

(15)

(8)

中立

(2)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
11
得点
116
評価数
34
平均
3.5 / 5
神率
17.6%

レビュー投稿数11

サスペンス要素入りのラブコメ

姐さんがたが書いているけど、売れ行き次第で続編が出る?
サスペンス要素入りのBLラブロマンス 
電子版は、表紙のみで挿絵無し。

王位継承権放棄、外人の母から生まれた王弟ジェフと、
琴奏者の母が会社代表の父と恋愛、未婚で生んだ庶子の晴輝。
・・二人共、異母兄と親族に疎まれている。

来日したジェフが王政反対派に銃で撃たれる。
事件が切っ掛けで、一気に二人の仲は親密化。
王弟が帰国、恋人や母への、無自覚だった自分の気持ちに気付く春輝
余韻を残した感じの〆。
 

片山春輝:24歳 東大路グループ前社長の婚外子 母は美貌の琴奏者
異母兄の指示で女装で琴を演奏 華奢な容姿、喫煙家で大食大酒飲み

ジェフリー・オルブライト:36歳 石油会社代表 国内政情不安定なアルカン王国の王弟 
断られたことが無い遊び人 春輝に一目惚れ

0

変わり種、健気な中東王族攻め

2021年刊。
う~ん、海外の王族攻めが日本人青年を見初める展開って好きなシチュエーションのはずなのにな。
どうもキラキラした雰囲気が噛み合わず王道のラグジュアリーBLを楽しめなかった。
大抵は王族貴族攻めだと俺様系だったり受けが常識的な健気系だったりするが、この話では攻め・ジェフリーが健気なスパダリ、受け・春輝がおおらかとガサツ紙一重な庶民派って印象で終わってしまった。

口説いてくる相手がVIPクラスの男だろうが動じる事ない春輝の態度は大したものだが。
しかし、全部ジェフリーの奢りだからと遠慮なく飲み食いしたり、その時の様子を友人とサシで飲んでいる時に酒の肴のようにガハハと話題にしているのにはドン引きした。
ジェフリーはムードもデリカシーも無い春輝を見て、物怖じせず裏表がないと感動していたけれど、ポジティブな見方が出来ているのはむしろ彼自身のほうなのだが。

あと、ジェフリーと春輝にはどちらも母親が正妻ではなく、二人いる義兄とも折り合いが良くないという共通点がある。
ジェフリーの義兄達についてはじっくり時間をかけた結果、お互いが過去に至らなかった点を反省したうえで無事に歩み寄ったのを見届けられたのが良かった。

一方、春輝のほうは義兄も母親も何か変だよ?って印象が拭えなかった。
父親が他所で愛人と義弟を囲ったのを快く思っていないにしても、その恨みがまだ元気な春輝母に向かず、春輝だけが被るのは気の毒だ。
春輝は財界パーティーで箏の発表の度に女装を強要されている状況を快く受け止めていないのに、箏の流派(片山流)の存続と活躍の場の為に、家元の叔母も母親もわざとスルーしているのかしらね?
春輝側の親族間はどうも相変わらずっぽくて、攻め側と受け側の周囲の人間性の落差が気になった。

0

キャラを好きになれるかどうかで評価が変わる

石油王モノとして起承転結しっかりしたストーリー、ちょっとしたイベントもあって、物語としてはよくまとまった作品でしたが、一筋縄ではいかない性格をした攻めも受けも好きになれず今一つ没入できませんでした。
攻めの方は石油王国の王族として、半分ファンタジーとして受け入れられなくもないのですが、受けが私にはどうしても可愛く思えなかった…。いくら強気な性格してるとはいえ、受けが親友と酒の肴に攻めの笑い話してるのはBLのキャラ以前に人として嫌だな。
好きな人は十分楽しめる本だと思うので、正しく評価するなら(私の)しゅみじゃない、という感じです。

4

王族は羞恥心があったら生きていけないのでは


第3妃の息子と妾の息子(どっちも末っ子)という同じような立場の二人の恋愛

異母兄の嫌がらせで何度も女装して箏の演奏をしている片山春輝(受け)はまたしてもパーティーでの演奏を強要され、そこで出会ったアラブの王弟ジェフリー(攻め)に出逢います。
不躾にタバコは健康に悪いと取り上げられて腹を立てた春輝は悪態をついて逃げるのですが‥

大食らいでうわばみというのも、思ったことをズケズケいう性格も、ジェフリーの誘いをさらっとすり抜けてジェフリーを振り回すのも、酒に釣られてホイホイついて行くというのも春輝という人物は面白い。異母兄に自分の拠り所を人質に取られ、言いなりになるしかなく大人になっても逃げられない状況の中でも足掻いている姿は気の毒で、誰か助けてあげられないものかと思いました。

対してジェフリーの方もイギリス出身の母親という異質扱いなため保守過激派に命を狙われるは飼い殺し状態だわで荒んでいます。


執着攻めとそれを振り回す受けという設定はとても好みだったのですが、日本国内の長距離恋愛もあまり好きではない私には、アラブと日本の超長距離恋愛はちょっと寂しすぎる。
これからは一緒に住むとか未来が明るければ良かったけど、移住することを考えて欲しいという状況で、かなり永らく超長距離恋愛なのは確定というのがどうにも。
ジェフリーは忙しいから、少しの時間でもとやってくるのはいいけど、抱き潰しておきながら、どうしても帰らないといけないと放置して帰ってしまうのもえ〜って感じ
少しの間でも逢いたいというのは理解できるけど、抱き潰した後くらいは一日くらい面倒見てほしい。

春輝の異母兄の意地悪に関しても、これからも管理される生活が改善される気配もないのも残念。ジェフリーの恋人になったことで異母兄にざまあが出来れば良かったのに。

話の展開は面白かったけど、色々思うところがあって読後はもやもやしてしまいました。

2

攻めの述懐「〜。可愛い」は安定

受け様が好きすぎて、おかしくなっちゃう
攻め様を書いたら屈指の名倉先生ですが、
今回はおかしくなっちゃうというより、アホになっちゃう感じで
少々スパダリ感薄めでした。
なんか劣化版オレオレ詐欺みたいなのにちょろ〜くひっかちゃうし。

受け様のキャラが渋滞気味で、たしかに現実でも複雑で多面的な人ほど
魅力的なんでしょうが、ちょっと感情移入しづらかったです。

実際に会ったら、秘書の方がよく働くし、しっかりしていて
モブ面でも好感持てそう。

あと、遠距離って、エコじゃないんだなあ。
時勢柄そんなことまで思っちゃって、読後モヤってます。

1

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP