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表題作ひと恋、手合わせ願います

三池双葉,阿久津の妹が頼んだ家政婦サービスのエース家政婦
阿久津春光,33歳,史上最年少で初タイトルをとった棋士

その他の収録作品

  • 君へ、最愛の一手を捧ぐ
  • あとがき
  • 三池双葉という男

あらすじ

スランプに陥ったプロ棋士の阿久津は、生活を心配した妹から家政夫を派遣される。見目のいい世話焼きな三池に反発していた阿久津だが、ある日、自慰している姿を見られてしまい……!?

作品情報

作品名
ひと恋、手合わせ願います
著者
椿姫せいら 
イラスト
コウキ。 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784403525384
2.6

(20)

(3)

萌々

(2)

(6)

中立

(3)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
5
得点
44
評価数
20
平均
2.6 / 5
神率
15%

レビュー投稿数5

コミカルな囲碁もの。

初読みの作家さま。

コウキ。さんの描かれた可愛らしい表紙に釣られて手に取りました。タイトルや表紙からも推測できるように、今作品は「囲碁」の世界が舞台。全く知らない勝負の世界にすんなり入り込めるかな?と思いましたが、難しい囲碁の話は書かれていません。「囲碁」の知識を生かしつつ、描かれているのは恋愛部分がメインなのでさっくりと読めました。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。






主人公はかつて天才棋士と呼ばれた33歳のプロ棋士の阿久津。
「かつて」というところがキモで、現在は10連敗中。神童と呼ばれたのは遥か彼方の過去の話になり、今ではすっかりスランプに陥っている。

子どもの時から囲碁一筋。
恋人は囲碁。
そんな阿久津は、当然のように日々の生活はずぼら。掃除はしない、料理は作らない、寝ずに囲碁の研究。そんな兄を心配した阿久津の妹・夏南に家政婦を手配されてしまう。そして、夏南の依頼でやってきたのは、家政夫の三池という男性だった。

チャラい見た目に反して有能な家政夫の三池に生活のペースを崩される阿久津は三池に対して良い感情は持っていなかったが―?

んー。
良くある話、と言って差し支えない展開かと思います。
生活能力が低い受けさんに、お世話するオカン気質の家政夫さん。
はじめは意見の相違があったものの、とあるきっかけで二人は急速に心と身体の距離を縮めていく。

今作品のキモは、ずばり阿久津という男性の中身かと思われます。

彼は幼いころから囲碁に夢中。
神童と呼ばれ数々のタイトルを総なめにしてきた。
囲碁が、彼のすべてだった。

そんな阿久津という男性は33歳にして全くの世間知らずさんなんですね。いろいろな意味で。そう、性的な意味でも。

オッサンなのに性的なことは何も知らずおぼこいんです。なのにプライドだけは高く物言いも横柄で面倒くさい。面倒くさいオッサンなのに、めちゃめちゃ可愛いんですよ。三池の手練手管にチョロくも騙され、翻弄されていく。

で、この三池という青年もですね、なかなかの人物です。
イケメンで、なんでもそつなくできて、けれどなぜか阿久津に執着している。その理由もきちんと描かれているので、読んでいて応援したくなる感じ。

そして何よりGJなのが、「囲碁」に絡めて性的に阿久津を翻弄する閨のシーン。
これがめっちゃ笑えます。爆笑です。阿久津が真面目なのがまた良い。

レビューの序盤で囲碁についての詳細な描写はない、と書きましたが、なんですよ。ないのですが、「囲碁」という部分がきちんと生きている。それも、濡れ場に特化して。エッチなのに笑えます。くすりと、時に爆笑で。

三池くんにしろ、阿久津にしろ、二人の相手を想う愛情は本物なんですね。
三池と阿久津の意外な過去とか、阿久津の囲碁のスランプさとか。
ベースとしてはコミカルな展開ではないんです。無いのに、濡れ場は爆笑。

何これ、最高なんですけど。

阿久津の妹の夏南。
彼女の存在も良い。彼女、を介して繋がっていくストーリー展開が秀逸で、ストーリーに過不足がないっていうのかな。無理がない展開で、伏線もきちんと回収しつつ進むので読んでいて引き込まれました。

コウキ。さんの挿絵も可愛らしくって、コミカルさと、切ない恋心、囲碁を絡めた笑いを誘いつつも濃厚な濡れ場と、バランスのいい作品でした。

6

囲碁

なんとなく買ってみましたが噴き出して笑う箇所が何箇所かあったので、萌にしました。囲碁知らない私でも面白かったですが、細かなことを知らなくてもスルっと読めるタイプの方限定でオススメです。プライド高いめんどくさい受けが囲碁も恋愛も頑張るお話、雑誌掲載120Pほど+その続き110Pほど+あとがき+おまけ話13P。

13歳のときに囲碁界にプロ入りし順調に力をつけた阿久津九段。囲碁のことで頭がいっぱい、生活力皆無。見かねた妹が家政夫を連れてきて…と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
夏南(なつな、受け妹)、ライバル棋士、柳(後半登場、受けの弟子入り希望者)ぐらいかな。妹強いw

++面白かったところ

攻めはイケメンらしいですが、イケメーン♡というところはあまり感じなかったです。四角四面なタイプでは無く、受けに誘われるとあれやこれややってしまう方です。おかん属性あり。

何より強烈だったのが受け。天才と何とかは紙一重というやつですかね?プライド高くて変人!物言いがいちいち偉そう。オナニーしたくなったら、歴史ある基盤、胸躍る一局を思ってシコるらしい!

そんな変人っぽくて、尊大な態度を取る受けが恋心を認識してからは、また違った方向、斜め上につっぱしるのも楽しかったし、妹を溺愛しまくっているところも面白かったです。

とにかく普通ではない、尊大な態度を取るキャラでも大丈夫でしたら、手に取っていただいても良いのではと思う一冊でした!

4

大成するには私生活も大切です

今回は家政婦サービスのエース家政婦と
スランプ中の棋士のお話です。 

囲碁が恋人だった受様が攻様の恋人になるまでと
受様が溺愛する妹の結婚問題を絡めた続編、
攻視点の過去回想を含めた後日談を収録。

受様は囲碁が趣味の父の影響で囲碁を始め、
小学校低学年で出場した大会でのちの師匠となる
棋士に見いだされて弟子入り、

13才で鳴り物入りでプロ入り、
17才で最年少で初タイトルを獲得して
囲碁界の星として日本中を大きく騒がせます。

そしてベテランと言われる33才となりますが、
手にしたタイトルはとうに失冠、
今は10連敗というスランプに陥っていました。

受様は東京下町の平屋建て一軒家に住んでいますが
早くに他界した両親に代わって育てた10才下の妹も
社会人となって家を出てからは

囲碁以外はダメダメな受様の1人暮らしによって
家は荒れ放題のゴミ屋敷と化していました。

受様本人は慣れたものと気にしませんでしたが
痩せて、顔色の良くなっていく兄を心配した妹は
兄の生活全般の面倒を見てくれるプロを雇う事にします。

そのプロフェッショナルこそが
家政婦サービスから派遣されてきた攻様です♪

極度のシスコンでもある受様は
妹のお願いという名の強要を拒否できませんが
家政婦なんて囲碁の役に立たない!! と
攻様に世話される事を拒むのです。

攻様は家政婦のプロとして
家の掃除、洗濯、受様の食事の世話をこなしますが
受様は攻様の話をきかず、食事にも手を手を付けません。

しかしその結果、
受様は極度の栄養失調と睡眠不足で倒れてしまうのです。

こんな頑固な受様とプロの気概で接する攻様の
攻防戦の結末とは!?

雑誌掲載作のタイトル作に続編を書き下ろしての文庫化で
祖父との関係で囲碁と家事に興味を持った攻様と
スランプから脱出できない棋士の恋物語になります。

囲碁しか興味がない受様は囲碁以外の知識欲も関心も薄く
囲碁のためなら何でも犠牲にできる囲碁バカです。

そんな受様のために妹が連れてきた攻様は
家政婦サービスのエースなのですが、
実は攻様が今の職に就いてのは
受様という棋士が多大な影響を与えているのですよ♪

こんな2人がどうなったら恋仲になるのか!?と
ワクワク&ドキドキ、楽しく読ませて頂きました。

棋士としての気質か受様は負けず嫌いでもあるので
攻様に負けまいと抗するのですが
常識に欠け、囲碁以外の知識も技量もない受様が
どんな意味でも勝てるはずもなく

それでも負けまいとして虚勢を張る受様の言動が
またあらゆる意味で攻様のツボを押しまくり
墓穴を掘り待っているのに全く気づかず
本人だけが意気揚々、

結果、一枚も二枚も上手な攻様に
あっさりと返り討ちにされてしまう展開が
とってもMYツボで面白かったです。

続編でも受様の囲碁バカぶりが存分に活きていて
読者だってこれは!! とピンとくる展開なのに
受様には全く違う展開に見えていて

どうしてそっち!?という展開に
とっても笑わせて頂きました (^-^)/

3

家政夫と落ち目の元天才棋士


天才棋士と言われていた阿久津は現在スランプ中。
囲碁以外に興味を持たない阿久津は、悪循環に陥っていることにも気付いておらず荒れた生活をしていました。そんな阿久津を心配した妹の夏南が家政夫を寄越してきたのでした。
派遣されてきた三池はリア充感満載なチャラいイケメンに見えましたが、意外や意外オカン気質たっぷりな世話焼きで、あっという間に汚部屋ならぬ汚屋敷を綺麗にしてくれるのです。
が、それが気に入らない阿久津は三池を無視し、用意された料理も食べず傍若無人に振る舞うのでした。
そんなある日、オナニーをしているところを三池に見られてしまいます。

阿久津はほんとに囲碁以外のことに無頓着で(シスコンなので妹だけは別)オナニーも完全に機械的。変なプライドも相まって三池に手伝えといってしまったり、早くイカせろというわりに、イったら負けだと抵抗するのは何とも矛盾していて笑えます。

オナニーもろくにしたことがなくて、いちいち本気で感心する阿久津の姿は面白いとは思うのですが、もともと義務的な行為は好きではないので、三池が囲碁に見立てて色々阿久津を楽しませるのはわかるけど、何度もあるとそこから読む気がしなくて困りました。
話自体は世話焼き家政夫とくっつく話でよくある話だと思うけど、この行為が何度もあるのでこれを楽しめるかどうかでこの話の評価が変わるのではないでしょうか。
私は2回目のシーンは流し読み3回目はとうとうその部分を読み飛ばしてしまった。
両思いになってからのシーンが多いのはいいんですけど‥

エッチに囲碁を絡めるのではなくストーリーにもっと絡んでほしかったようにおもいます。

阿久津は33歳なのに、囲碁以外のことに無頓着ですごく純粋。プライドが高いというところを除けばすごく天然。三池を無意識に煽ってしまったている姿は面白かった。それだけにちょっと残念な気持ちになりました。

0

別に棋士じゃなくても良い作品

歴史ある囲碁の世界が大好きで、秘かに推し棋士がいる身です。
挿絵も可愛く、期待して手に取りました。

これは一体なんなんでしょうか。
棋士へのリスペクトが無いどころか、まともに調べてないでしょう。
内容のない稚拙な文章のエロに力を注いだ作品。
こんなものに棋士がエロ消費されたかと思うと怒りと悔しさで涙が出ます。

オモチャにするなら囲碁は趣味で良かったんじゃない?
なんで棋士?和服でも着せたかった?
棋士の肩書を付けてクセのあるキャラに説得力を持たせたかった?
囲碁の世界を描写する力もないのになぜ…棋士である必要ゼロ!

単純にBLとして見てもストーリーに工夫がなく、ありきたりでした。
とても悲しい…これがプロの小説?

6

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