その目を逸らしてくれるなよ

アイドルグループ「PRIMULA」のメンバー・純は、事務所社長の息子で、表向きは作曲担当。けれどその肩書きは、モデル上がりで王子様のような一心、劇団出身のやんちゃな悠馬という他のメンバーに比べて才能のない息子のために、父が用意したニセモノだった。だがデビュー直後、純は自分の代わりに曲を作っているのが、父に脅された一心だと知ってしまう。
「お前のことが、憎たらしくてたまらなかったよ」
冷たく豹変した一心に怒りをぶつけるように抱かれ、その日から純の全ては一心の支配下に置かれた。一心を犠牲にしていたことが苦しくて、憎まれていたことが悲しくて、言いなりになるだけの純は自分のトレーニング内容・衣装・食事さえも厳格に管理する一心の異常な執着に気づかずにいた――。
天才型アイドル×崖っぷちアイドルの、泥沼の恋!