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表題作雨のちマル

山本児太郎 26歳、美容師 172cm
丸井ハルキ 32歳 184cm

あらすじ

どしゃ降りの雨の日、美容師のコタが仕事帰りの公園で拾ったのは
さみしがりやで愛され不足な[まるで大型わんこ]のマル。
酔って人違いをしたまま「捨てないで…」とずぶ濡れで
泣きすがる様子を放っておけず仕方なく家に連れて帰るが、
部屋に着くなり押し倒されてしまう。

ずっと誰かの"二番目"だった孤独なマルは、人違いをしていると気づかないまま
いつものように自らの身体で相手が喜ぶようにただ尽くそうとしていた。
――それが、マルにできる唯一の愛情表現だから。

翌朝、落ち着いたマルに朝ごはんを作ってあげるが、
行くところがなくなってしまったとぼろぼろ涙を流し出す姿を見て
コタもまた自身の抱える寂しさを重ねてしまい、
マルをしばらく家に置くことを決める――。


「どうしても
そばにいたいって思っちゃうんだ」

弱い自分と向き合えず逃げ出した後悔
×
捨てられないよう押し殺し続けてきた感情


居場所を探し求めるふたりが出会い、
どしゃ降りの中で見つけた、"雨上がり"の予感――。

ただ一緒にごはんを食べて、カラダを重ねて、眠って、また起きて。
成り行きではじまった名前のない関係が、愛になるまで。

作品情報

作品名
雨のちマル
著者
久喜わかめ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス Qpaコレクション
発売日
電子発売日
ISBN
9784801976306
3.3

(54)

(15)

萌々

(10)

(15)

中立

(9)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
12
得点
169
評価数
54
平均
3.3 / 5
神率
27.8%

レビュー投稿数12

心の雨が晴れたね♪

心に寂しさを抱える者同士が、やっと心に安らぎを求め合える相手を見つけられて良かったですଘ(੭´ ꒫`)੭̸*

冒頭、2人の出会い方にビックリしました。そして、なんやかんやで同居生活を送ることになっていてコタが心に何かを抱えているし、マルもほんわかする笑顔の下に何かを抱えているのが徐々に明らかになっていきました。

コタの『寂しさ』と『後悔』の理由は物語が進むにつれて分かっていったのですが、マルの『寂しさ』『孤独』の理由が私には分からなくて…ちょっとだけそこがモヤッとしました。

2人の抱える『寂しさ』をお互いに伝えることはしないまま、穏やかに日々を過ごしている中での『温かさ』と『優しさ』に癒されている2人は、本当に幸せそうで…恋人同士じゃないのが不思議なくらいの同居生活でした♪
ご飯がとても美味しそうだった〜!

色々と2人が歩んできた出来事を話して、そして同居していた頃に感じていた感情を伝えあって、やっと2人が本当の意味で分かり合えた者同士になれて良かったです(๑´∀`๑)

0

少し大人の少し臆病な恋

Qpano early summer 2020収録の単話読み切りが1冊にまとまってますね。
Opanoのアンソロお題が時期的な事もあって「雨」にちなんだストーリー。

そんな訳で印象深く雨のシーンが描かれています。
冒頭から雨。
そんな雨の中、マル(受け)をコタ(攻め)が文字通り拾う所から始まります。

ちょっと脱線しますが、漫画やフィクションの世界でよく見るこの人を拾うシーン…
そんなにイケメンって世の中に落ちてるのデショウカ…?!
ウチの近隣おじさんばっかりで持ち帰れない!
いいトコ陽気な学生さんだけどこれは犯罪の匂いがするから近付かない(笑)

話、本編に戻しますネ(;´Д`)

拾ったマルは何やら訳アリっぽい。
でも何だかほっておけないコタはマルをそのまま保護(同居)します。

2人とも抱える寂しさを埋めるようにカラダを重ね、そして何より暮らしを共にしている事で感じる居心地の良さに浸かっていきます。
この積み重ねの中で交錯する2人の過去や人物が絡み合い、2人の恋路を阻みます。

少し大人の少し臆病な2人の恋の先を応援したくなる背景と展開が
上手に繰り広げられます。

同情も愛情も「情」は「情」
無関心よりよっぽどいい!
ちゃんと言葉で伝えられる内に伝える大切さにじーんとしました。

優しいお話しで、読み終わった後に表紙を見てとてもじんわりします。
最初にQpanoで読んだ印象とは違った展開と着地点でしたが楽しく読ませて頂けました。
最初の印象は実はもっとヒリつく感じのお話しかと思っていたので思いの外優しいお話しだった為期待違いって所はありました。
なのでとてもいい話!なのは確かなのですが私の評価としては萌2寄りの萌とさせて頂きます。

止まない雨は無い。
真理ですね。

1

マルのワンコ感がかわいい

終始マルのワンコ感がかわいかったです!

コタもマルも自分の居場所を求めていて、そんな2人が出会ったのは偶然だったけど、運命だったかのように感じました。
2人で過ごす生活は当たり前の日常だったけど、読んでいてすごくすごく愛おしくなりました。

マルのばあちゃんの家とばあちゃんについては出てきましたが、両親については触れられていなくてちょっと気になりました。
また、マルのお仕事がFXっていうのが今どきだなぁって思いました。

たいちゃんの初登場では、なんだコイツ!??ってなりましたが、読み進めていくと満たされていなくて寂しそうで1番かわいそうになりました。
お互いにとっての1番になれるような人に出会えるといいなぁ…スピンオフが読みたいです!

楓さんの人を包み込むような雰囲気と優しい笑顔が素敵な人で、マルと雰囲気が少し似てるなと思いました。

マルの「こちらこそ ありがとう、コタ」って言ってる笑顔がすごく好きです。マルは笑ってる姿がすごく似合いますね!!

苦手な雨の日に拾ったマルがコタにとっての『晴れ』のような存在になったのが最高でした
この2人がもっと読みたいです!!

0

さびしがりやたちの癒し愛

雨の公園で拾ったコタと、拾われたマル。
二人は雨の日に出会い、その日のうちに身体を重ね、
さびしがりで健気なマルの涙にまんまと絆されてしまったコタ。
そうして、二人の成り行き同居生活がスタート。

はじまりは酔いの勢いに任せた流されエッチだったけれど、
一緒にご飯を食べて、同じベッドで眠って、行ってらっしゃいと
ただいまを言って、身体を繋げて、まるで恋人みたいな甘い日々。

一緒にいるとあたたかくて、心地よさそうで、
どこからどうみても恋人そのものな二人ですが、
恋人でもなければ、友達でもなく、二人の関係に名前はありません。
肝心なことは何も聞かず、何も話さず、曖昧なままに、
慰め合い、依存し合うだけの日々を過ごしていました。
そんなある日、二人の前にコタの前の飼い主が現れて…。

コタもマルも人を傷つけたり、傷つけられたり、と
それぞれ過去にトラウマがあって、それゆえの臆病がもどかしい。
だけど、本当はすごくさびしがりで、誰よりも愛されたがりやで、
そんな二人が出会い、恋になり、救われてゆく物語でした。

笑ったり、泣いたり、くるくると表情が変わり、
まるで大型犬みたいにコタに懐くマルが可愛かったです♡
キャラ設定ページで年齢を知った時にはその実年齢と可愛さの
ギャップに驚愕しました(笑)
そんなマルをかいがいしく世話を焼き、溺愛するコタはまさかの年下でした!
想像以上に年の差があったのもびっくりです!
でも、しっかり者の年下攻め要素が加わってからもう一度読み直してみると
コタの男前度がアップした気がしました♪

読み心地は全体的にふわっとした印象を受けました。
雰囲気的な意味ではホッとするとか、癒されるとか、良い意味で、
だけど、ストーリーとしてはそのふわっと感が逆に物足りなさを感じさせます。
二人が意外に重い過去を引きずっていたり、トラウマを抱えていたり、と
素材は面白くなる要素だらけなのに、調理が今一つ粗いというか…。
二人のキャラクターや彼らの日常が醸し出す甘く優しい空気感は
魅力十分なだけに、その一点がとても惜しく感じられました。

2

ふたりずっと一緒がいいね!!

ワンコが受け!!!犬系男子ってだいたい攻めにされがちだけど受け!!大型わんこの受け大好き!!!攻め持ち上げちゃうくせに攻めに喘がされちゃうとこ大好き!!でも攻めと体格差があるわけじゃなくて、ただただ性格含めて大型わんこ。かわいい。
話の内容だけ見れば雨とか捨てられとか不穏なワード散りばめられてるけど、後暗い感じない(これは多分黒があんまり使われてなかったからかな)し終始ふたりがイチャコラするだけの甘々な内容。メリバ/バトエン至高主義には険悪感ほぼないからまじで物足りない。ハッピーエンドならハッピーエンドに至るまでをもっとぐちゃぐちゃにしてほしい。受けが今の攻めに会うまでの環境が胸糞だったからには。ハピエン主義者には最高にかわいい話だと思う。

0

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