電子限定おまけ付き
こういう"白い"表紙、なかなか無いですよね。
差し色もよく映えていてすごく綺麗…。
インパクトがあって、読む前からグッと心を掴まれた作品でした。
ストーリーもその最初の印象を裏切っていません。
非現実感はあるけれども、恋心と切なさのバランスが本当に絶妙。
謎の奇病になってしまった想い人・レイレイを前にして、それでも諦めきれない恋心に揺れる操田の気持ちがすごく丁寧に描かれていて引き込まれました。
操田がケントになりすますことから始まったふたりの関係は、もしかしたら間違っていたのかもしれませんが。
その操田の行動のすべてはレイレイが"大事だから"なんですよね。
好きなので少しの欲もやっぱりあるけれど、行動の一つひとつに優しさがあふれていたのが本当に素敵で。
そんな日々の中、レイレイも記憶を取り戻し無事に両想いになってくれて嬉しかったです。
ケントと過ごした時間もレイレイにとっては必要だったと思いますが、何もかもが壊れてしまう前に操田と再会できて良かったな、と。
すごく幸せそうに笑うレイレイを見てそう思いました。
そして。ふたりの絡みがガッツリエロいのもすごく良かった〜!
読み応えがあって、ものすごく楽しめた作品でした!
面白かったです。謎の奇病ゾンビ症が流行りだしたとニュースでみた日に、予備校の憧れの臨時講師レイレイ先生が、まさにゾンビ症に掛かってるのでは?!ってところから始まるこのストーリー。
ゾンビ症は一眼でわかる症状で、失恋などショックな事が起こると一度仮死状態になったのち息を吹き返したと思ったら全身の色素が抜けて記憶喪失になってるんだって。
謎の奇病だから人に見つかったら病院に隔離されてしまうからと急いで隠して自分家に連れ帰る主人公の操田くん。
すると何故かレイレイ先生は、操田君のことを彼氏のケントと勘違いしていて抱いて欲しいとおねだりされて…。
自分を認識してくれてなくて彼氏と勘違いしてるとはいえ、ラッキースケベじゃんとも思えなくないけど、操田くんはいい子だからダメだと一度拒むんよ。でも心的ダメージがこの病の進行を進めるかもしれないって情報もあって結局望まれるままSEXしちゃう。
嬉しいけど、自分を見てくれてないケントの影がチラつくのって複雑。
この作品は、アートがキーになっている作品でした。レイレイがケントに惹かれたのは、彼の描く作品の独創性と自分とは全く違う性格と世界に連れ出してくれる行動力。
でも、ケントにとってレイレイはオンリーワンではなかったし、対等な関係じゃなかった。
操田くんの描いた絵を見てケントとは違うって気付くんだよね。きっと操田くんの絵はレイレイにとっては刺さるものではなかったんだけど、一緒に楽しめる関係性なんだろうな。
クリエイター同士ってしんどそうだわ。
操田くんは、そんな事拘ってなさそうだけど私なら卑屈になってしまうかもしれない。ケントの作品に衝撃を受けたような感覚を自分の作品では与えられないってのが。
恋人同士になるには、必要がない感覚で最後ハッピーエンドなんだけど、クリエーターとしてはどうなんだろう?って思ってしまった。
この作品の表紙は操田くんが描いたレイレイって事なのかな?
この作品の二人の身体の描き方が好きでした。一見可愛い子ちゃんなレイレイもしっかり男性の身体つきで。骨格と肉がしっかりしていました。
シーモアで購入
白抜き修正
突然身体中の色素が薄くなり、記憶障害も生じるゾンビ症という架空の病気を扱っていますが、極度のストレスによる白髪化や心的外傷による記憶の書き換えは実際に起こり得ることですから、そうファンタジー感の強いものでもないですよね。他人を別人に思い込むほど病むのは尋常じゃないと思いましたが、レイの回想を読んだらなるほどこうなってしまったのも仕方がない、と感じました。
才能のある人に魅せられ、その人に興味を持ってもらえると嬉しくて何を言われても尽くしてしまう。誰でもそういう風になる可能性を秘めていると思います。自分が極めたい道で輝いている人ですから、どうしようもなく惹かれて当然ですよね。でも、それと恋愛は別で。レイにとってケントは、どこまでも自分の先を歩いている人で、きらきらしている眩しい存在、憧れ続けるしかない存在で、自分と同じ目線に立って自分を見てくれる人ではなかった。一方で操田は、絵の才能は特別なものがなくても、レイ自身をよく理解して、いつも隣で寄り添っていてくれる。ケントの才能への憧れを持ちながら、操田と対等な恋愛をすることも十分できるはず。そういう人に巡り会えた不幸中の幸いが、素敵な運命だなと思いました。
美大生の操田×ゾンビ症で記憶喪失のレイレイ(元アルバイト講師)
失恋したショックで肌も髪も白くなり、記憶喪失が起きるというゾンビ症にかかったレイレイが公園で倒れた後、声をかけた操田を元カレのケントと思い込み、そんなレイレイに片思いしていた操田は放っておけず家に連れて帰ってしまう。
そこから始まる奇妙な同居生活。
元カレ・ケントを演じてる操田の絵を見て元カレじゃないと気づいたレイレイが、そこから操田のことをちゃんと見つめ始めたのには、少しキュンときた。
操田は本当に一途でその思いが通じて良かったね!
それにしても、レイレイえろいです笑。
描き下ろしまで本当に攻めてたレイレイ笑笑。
本編最後の絵はすっごく素敵だった。それを見れただけでもハッピーな気持ちになれました☆
前作「ずっと君のターン」が面白かったので、こちらも購入してみました。
こちらはかなりシリアスな話でしたが、ものすごく刺さりました。
こんなに雰囲気の違う話を生み出せるなんて引き出しの広い作者様ですね。すごいです。
操田が片想いしていたレイ先生が、ゾンビ症と呼ばれる謎の奇病に罹り、記憶を失った状態で現れます。
思わずレイ先生を家に連れ帰ってしまった操田の事を、レイ先生は別れた恋人「ケント」だと思い込んで縋ります。
レイ先生を死なせない為に、ケントのフリをしてレイ先生を抱く選択をする操田ですが、それはレイ先生とケントの情事を突きつけられる辛い選択でもありました。
憧れだったレイ先生が、自分の事をケントだと思い込んで、乱れる姿を見せつけられるんです。
心の中では物凄く葛藤しながら、レイ先生を気遣って優しくする操田が刺さりました。
ゾンビ症という架空の病気が軸にはなりますが、失恋という誰でも経験するであろう事をキーにしたこの話は、心を揺さぶられました。
そしてタイトルも表紙も、最後まで読んでから改めて見ると刺さりました。