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わんこと僕と、あなたのはなし

wanko to boku to anata no hanashi

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表題作わんこと僕と、あなたのはなし

小田切遥
28歳,動物病院の常連客,作家
椎名ひかる
22歳,新米動物看護師

あらすじ

椎名ひかるは大の犬好きの新米動物看護師。癒やし系キャラゆえ勤務先の動物病院でも人気者のひかるは、保護犬ムサシを院内で飼わせてもらい充実した日々を送っていた。ところが高齢の院長が病院をたたむことになり、急遽ペット可のアパートを探さねばならなくなった。そんな折、ひかるは密かに思いを寄せていた常連客のひとり、小田切の飼い犬を助けようとして車に撥ねられてしまい、気づくと犬たちの天国に…。そこで長老犬から「犬を愛する心を讃えて元の世界へ戻してあげよう」と言われ、期間限定で犬と会話できる秘密の能力を授けられた。そして再び目覚めたひかるは、なんと本当に犬と話せるようになっていた。一方、ひかるがアパート探しに苦慮していることを知ると、小田切は犬を助けてもらった礼として、同居を申し出てくれる。片思いの相手との同居生活にドキドキのひかるだが、小田切の飼い犬たちから『ご主人さまを助けて欲しい』と頼まれてしまい…。

作品情報

作品名
わんこと僕と、あなたのはなし
著者
墨谷佐和 
イラスト
上條ロロ 
媒体
小説
出版社
シーラボ
レーベル
ラルーナ文庫オリジナル
電子発売日
3

(3)

(0)

萌々

(1)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
8
評価数
3
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

スパダリとは程遠い攻め

動物看護師の主人公が、犬を助けるために一度死後の世界に行き、そのあと犬と話せる不思議な力を授かって……というファンタジーなお話です。

主人公のひかるくん(受け)は、動物病院の常連の小田切さん(攻め)に片思いをしています。
ひかるくんは小田切さんの犬を助けようとして、一度死にかけて、そのあと犬と話せる力を授かります。
その後、ひかるくんは小田切さんの家で同居を始めます。
重要なキャラは二人がそれぞれ飼っている3匹の犬(ひかるくんには彼らの言葉がわかる)です。
それぞれ個性あふれる性格をしています。
ひかるくんは健気で優しい子です。

対する小田切さんがとにかく面倒な性格をしています。
料理は得意のようですが、生活能力はないし、嫉妬深いし、気難しいし。
過去に辛い経験をしていたからではありますが、あれは元々の性格もありそう。
とりあえず、スパダリとは程遠いなと思いました。
面倒な性格の人はそれなりにいるので、それはいいんですが。
中盤、とある場面で、犬たちがひかるくんに飛びかかります(普通に見たら、犬がじゃれている図)。その時に、彼が怒りに任せて飼い犬に放ったひとことが本当に無理でした。
むやみやたらに犬が人に飛びつくのは良くないので(犬の方は犬の方で、そうするのにはちゃんと理由があったのですが)、それはちゃんと言い聞かせなければいけませんが、犬のために怒っているようには到底見えず、(この人、犬を飼う資格ないわ……)と思ってしまいました。
犬に裏切られたって言っていましたが、大概の犬の問題行動(今回の例では正確には問題行動ではありませんが)は飼い主の責任です。
ちなみに、その時に彼が何故イライラしていたかというと、ひかるくんが他の男(ただの幼馴染)と仲良くしていたというただの嫉妬……。
要するに、両片思いだったわけなんですが。
この段階ではまだ付き合っていないんですが、そんなに好きだったら、さっさと告白してあげなよ!としか思えなかった。

それまではほのぼのな感じで読み進めていたのですが、この人なんかちょっと……って思ってしまい、そのあとテンションが下がってしまいました。
一応面倒な性格という自覚はあるようなので、なんだかんだしっかり者のひかるくん(だいぶ年下だけど)の尻に敷かれるといいよ!そういう意味ではお似合いの二人であるかもしれない。

上記のことがなかったら、もっといい読後感だったのに、本当に残念です……。

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