小説

  • 愛を知らない竜王と秘密の王子

愛を知らない竜王と秘密の王子

ai wo shiranai ryuou to himitsu no oji

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作愛を知らない竜王と秘密の王子

シュリシュマ
ミカの幼馴染みの竜騎士だが実は銀鱗の竜
ミカ
デリカテッセンの看板店員

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

デリカテッセンで働く天真爛漫なミカは、
幼馴染みのシュリと兄弟のように育てられた。
逞しく成長したシュリは竜騎士となり、人々から尊敬される存在に。
自身との差を感じるミカだが、彼はまったく気にせず、
「二人だけのおまじない」を続ける毎日。
だがシュリは、ミカに隠し事がある。実は「暴虐の竜王」と恐れられる竜だったのだ!
魂の番であるミカへ一目惚れして人間になり、必死に求愛し続けているけれど、
ミカにはイマイチ想いが伝わらず…?

初めて愛を知った竜王×竜に愛された無垢な青年、不器用すぎる愛の行方は――!?

作品情報

作品名
愛を知らない竜王と秘密の王子
著者
エナリユウ 
イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
電子発売日
ISBN
9784773063660
3.9

(37)

(14)

萌々

(12)

(7)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
9
得点
142
評価数
37
平均
3.9 / 5
神率
37.8%

レビュー投稿数9

こんな箱入り王子さま、見たことない!

表紙……ビューティフル♡
ストーリー……エクセレント!

とっても面白かったです!!
ファンタジーの良さがいっぱい詰まっていました。竜とか騎士や魔物が存在する世界観も設定も良いんですけど、BLターンもこれまた良くて。純真無垢でピュアッピュアなミカと魂の番になりたくて、ミカに愛されようと奮闘する竜王・シュリの溺愛が光る素敵な一冊でした。


「愛を知らない竜王」とタイトルにありますが、厳密に言うと「愛を知らなかった」が正しいですかね。現在のシュリはミカにゾッコンのあまあまの大溺愛なので(笑)
暴れ者だった竜王のシュリが、ミカに会って魂の番だと確信し愛に生きるようになった、というのが今の姿です。

ミカの方はというと、庶民の息子のように見えて実は王子さまです。母である元妃とともに刺客から身を隠して、デリカテッセンの主人・ボリス(実は護衛騎士)という男性と母と3人で暮らしています。

物語の始まりは、ミカがシュリと出会うところからです。
シュリが突然ミカの前に現れてボリスに拾われました。シュリは人間の子どもの姿をしていたので、それからはミカと兄弟同然に暮らし、その後シュリは竜騎士になります。

ミカもシュリのように独り立ちしたいのに、なかなか出来ません。…というかさせてもらえません。二十歳になっても超のつく過保護に育てられているシュリは、実は自分が王子だと知らないからです。友だちもいない(作らせてもらえない)、遠くにいくのもダメだし、いつもボリスや母の目に届くところにしか置かせてもらえなくてモヤモヤしています。
二十歳の男子がこれやられたら相当ストレスだろうなー…と同情せざるを得ません。

更にビックリなのは、このサンベルムの人たちも皆グルだと言うことです!∑(゚Д゚)
ミカとミカの母を刺客から守るため町のみんなが2人を守っている、という図式です。それはミカが皆に愛されてるからに他ならないのですが、実父である王も王太子である兄もミカを溺愛しているので、防犯バリアがケタ違いなのです。

さて、こんな状況に置かれたミカはひとり暮らしをしたいと考えますが、普通に言えば却下されるのは目に見えています。そこでシュリと暮らせば良いんじゃん!?と思いシュリに言ったら、シュリはそれを同棲=恋人=好きと思って、ウキウキ♡
完全誤解だけど、何とか周りを説得しシュリとミカは同居生活をスタートさせます。シュリは恋人に格上げ…ついでにエロいことしたい思いを抱き頑張ります。

ミカは恋愛的なことも性的なことも何も知らないので、シュリが不憫に思えてくるんですけど、シュリの頑張りと忍耐が健気すぎて応援したくなりました。今日はここまで出来た。今日はここまで進めた…と綴るシュリの姿に、誰が彼を暴れ竜だったと思うでしょうか(笑)それだけシュリのことが大好きで堪らない気持ちが溢れていて、キューーンとなりました。


ミカが無垢過ぎて、シュリの思いが届いてないよぉぉ〜と焦ったくもどかしい気持ちに襲われます。
大人らめ、過保護に育て過ぎやがってーー!と国王たちやボリスにプチ怒りまで湧いちゃいましたわ。

ミカも恋心を抱き始めてシュリを好きだと思うようになったのに、ミカの発言を間違った方に捉えてショックからミカの前から離れてしまうシュリが可哀想で仕方なかったです。


そのあとはミカを襲うピンチに、シュリが…!ってなります。この一連のシーンは凄かったな。見応えあったし、ミカのピンチにみんなが総力戦で対応してて。ミカの愛され具合とシュリの危機迫る姿が実感できる素晴らしいシーンでした。


最後の最後まで面白くて楽しくて大大満足でした(*´︶`*)♡
ストーリーや設定やキャラクターも良いんですけど、結構クスッと笑っちゃう会話も推しポイントです。ミカとシュリが同棲すると知ってシュリに敵意剥き出しにする、お偉いさんたちにはウケました。サンベルムの秘宝が…俺の天使が〜…って何なの(笑)


既に長いレビューなのに、ここもあそこもあっちも…っておススメポイントまだまだあるんですよ〜。
この作品の良さが少しでも伝わってくれたら嬉しいなと思います(*´꒳`*)

6

お勧めです!

エナリユウ先生の作品を読むのは今作で3冊目になりますが、この作品が1番好みだと思いました。

あらすじに「幼馴染みのシュリと兄弟のように育てられた。」とあるのですが全然想像と違ってて、幼かったミカ以外の母親のソニアとデリカテッセンの店主であるボリスはシュリの正体を知っているのです。

ミカが天真爛漫で世間知らずな理由はやはりミカ以外は知ってるのですが、ハッキリ言ってタイトルと帯からその理由が分かるのですが、こうも街ぐるみで協力してた事に驚くとともにホッコリしました。

ミカが純粋培養過ぎるので途中でシュリが気の毒で可哀想になるのですが、ミカの危機からの怒涛の展開が面白くてページを捲る手が止まりませんでした。ミカを救おうとするシュリの迫力が圧巻でした。また、シュリに協力してミカを救出しようとする竜たちの何と可愛いことか!

その後のミカと父親との初対面や兄との再会や、王宮を牛耳っていた貴族の敗北など読み応え抜群で、そのシーンは何度も読み返しました。

またミカの傷を癒すため温泉旅行に行っていたシュリとミカが帰って来たときの皆の歓迎ぶりと賭けの内容にクスッとさせて貰いました。

4

一途で健気な攻めが良い

とても面白かった。
王子様だけど王宮の政治的な理由で身を守るために平民として育てられている受けと、運命の番と出会い人に姿を変えた竜王攻め。幼児の受けに合わせて子供の姿で現れてそこから兄弟のように育つ。

竜は人間より上位の存在で気まぐれに人間と契約してくれたりする世界観なのもあって攻めが常に偉そうで良い。尊大で圧の強い攻めが受けに対してだけは臆病になったり心配性になるギャップが萌える。一人称が「我」の千歳越えの竜王が号泣したりクヨクヨしたりする姿が見れるのが楽しかった。意外と繊細な攻め。

嘘をつかない竜と純粋培養で好奇心旺盛な受けの会話も面白くて好き。二人揃って肝が太いのかお互いに夢中過ぎるのか周りの人達は大騒ぎの中でぽわわんと二人でイチャイチャしてる感じも好き。お似合いカップル。受けの側で人間社会を学んできたものの、人間の機微や習慣にピンときてなかったりよく分かってない攻めも面白かった。

寿命差問題の決着も好きだった。あと王様達に割と塩対応な受け親子も好き。

3

竜王が見初めた可愛い人

文が上手くて読みやすい。構成上手で引き込まれる展開。
挿絵と内容がマッチ、美麗。
あっという間に読了してしまった。明るいラブコメ

竜も溺愛するミカ、箱入り育ちのミカは人たらし。
悪意なく周囲の人達や竜王を振り回す、愛され屋。


シュリシュマ/シュリ:銀竜 最強の龍王 
飛来中に見つけた運命の番はミカ、
人化して地上に降りたその日から 恋の結果が分かるまで竜体に戻れない。

ミカ:訳あって田舎の町に母と隠遁する箱入り王子
ミカ以外は町中が出自を知って、街ぐるみでミカを守る。

ソニア:ミカの母。王妃に命を狙われる妃。
王妃一族から守る為、王はソニアを逃がす。

アダム/アダ:王妃の子 第一王子 ミカを愛する兄
王の代わりにミカに会いに来る。

ボリス:王命の護衛騎士、世を忍ぶ仮の姿はパン屋の亭主。
ミカは、ボリスを父親だと思っている。

3

全方位に愛されるミカ

盛りだくさんでしたね!初めましての作者さんでした。

最初からあった違和感がわかった時!
街ぐるみですごいですね。そりゃあみんながミカを知ってるはずだ。
でも何も知らないミカが可哀想でした。
制約ばかりで皆にも避けられ…。

シュリの愛の告白がミカにちゃんと伝わってなかった時の気の毒なこと。誰もミカにその手のことを教えないようにしてたしなあ。

ここからはシュリの涙ぐましい努力と少しずつ手探りで距離を縮めていくのが良かったです。どんなミカも可愛くて仕方ないシュリ。
すごいですね、同じ年に変身して一緒に育って。ボルスの采配も良かったのか悪かったのか。

そして嫉妬や誤解やすれ違いでミカがえらいことになって。ゾワっとしました。

最後はあんなに魂の番だって言い続けてきたシュリが土壇場で怖気付いて、なんか逆転したみたいになって。愛を知ったからこそ怖くなるんですね。

はぁ〜、長かった。二人の仲の進まなさにジレてたのが、とんでもない展開になって。

それにしてもBLって竜が好きですよね!

4

この作品が収納されている本棚

ちるちる評価ランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP