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今年一番好きな作品になりました。
篁アンナ先生が描く作品はどの作品も大好きですが、この作品は群を抜いて一番大好きです。
最初はよくあるすれ違いものかと思いきや、気がついたら上・中・下と一気に読んでたくらい、ストーリーに惹き込まれました。
本当に全ての腐女子さんに読んでほしいと思うくらい、おすすめの作品です。
こちらの作品は間違いなく私が読んだBL作品の中で、最も素晴らしい作品です。複雑な想いが絡み合いとても切ないのですが、作品全体が美しさに纏われており完成された作品だなと、強く感じる事が出来るのではないかなと思います。涙無しに読む事が出来ず、心が少し辛くなってしまうかもしれませんが、真実の愛のあり方を教えてくれているような、そんな作品です。読了後多くの方が生きる事の意味や愛について噛み締める事ができる、本当に素晴らしく最高すぎて自身の内側だけに大切に大切に秘めておきたいなと感じた作品でした。ストーリーも素晴らしいのはもちろんなのですが、アンナ先生の描かれる絵も本当に美しく、ミステリアスな雰囲気にさらに胸を鷲掴みにされきっとずっと離してはくれない作品になります。
貴斗には奥さんと子供がいて、梓には同棲している恋人がいるけれど、高校生の時にすれ違いの末離れてしまってからもずっとお互いのことが忘れられず、偶然の再会によってそれまで抑えていた気持ちが一気に高まり欲情が溢れでてしまった二人がすごく官能的でドキドキしました。
不倫という許されない行為をしてしまい、このことはなかったことにしようとお互い自分を戒めるのですが、そう簡単に気持ちを切り替えることができない二人の葛藤に胸が締め付けられます。
途中、貴斗視点の高校時代の二人の様子が描かれていて、友達という関係が壊れるのを恐れてずっと気持ちを隠してきた貴斗が、梓から彼女ができたということを聞かされ、衝動的に梓にキスをしてしまい梓も動揺しながらもそれを受け入れてしまうシーンは、貴斗の性格や二人が友達以上の関係になったキッカケが知れて印象的なエピソードでした。貴斗は昔から自分の気持ちに素直に動いてしまうずるい男なんですね…。
そして、お互いのことは忘れようと決心した矢先また二人は偶然会ってしまい、律していた気持ちが再びかき乱されて、貴斗は自分の本心や欲望をぶつけてくるのですが、梓は流されそうになりつつも貴斗の幸せを壊すようなことはできない、と貴斗とは逆に自分の気持ちを必死に抑えようとする姿が不憫すぎて読んでいてとても苦しくなりました。
この上巻では、梓の気持ちに感情移入すると貴斗に対して腹立たしい気持ちになってしまうのですが、なぜ貴斗は結婚したのか、梓の恋人との関係性、息子なつめの存在、これらが次巻で物語を大きく動かしていきます。貴斗に対するイメージも少しずつ変化していくので、上巻だけで読みとどまっている人がもしいれば、中巻も続けて読み進めることをおすすめします!
まだ上巻ですが篁アンナ先生らしい作品でした。最初の発売日から延期になっていたので、心待ちにしてたんです。
究極のすれ違いの両片思いですね。片方は相手の為を思って別れ、片方は相手を忘れる為に色んな人と付き合い結婚までしてます。
再会して直ぐに攻めの貴斗が梓への想いを我慢できなくて抱いてしまってるので、2人は不倫関係になってしまいます。
ここで貴斗の妻は出てこないので、彼女がどんな気持ちで結婚したのかはまだ分かりません。ただ息子のなつめが何だか物申したそうなので、もしかしたらとも思ってしまいました。
そして不穏なのは梓に執着してる樹李でしょうか?彼がこれからどんな行動に出るのかが怖いです。
不倫ものが嫌いな方には地雷でしょうが、昔の小説とかにはよくあった題材でかなり好みだったので夢中になって読みました。
当時の結構えげつない内容よりかなりソフトな方のタイプの作品になると思います。
私のような癖をお持ちの方には堪らない作品だと思います。中巻に進みたいと思います!