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kannou no nijikan wo anata he
このタイトルは目を引きますね。
恋人または好きな人へのメッセージなのか、それとも読者に向けてのものなのか。そんなことを考えながら読んでみる楽しさもありました。
「官能」という言葉にドキドキしながら手に取りましたが、官能すなわちエロを期待していた私は大きな誤算(笑)この作品、官能がメインではありません。
家族の死、そこから生まれる心の隙間、愛に飢えた過程環境…などなど結構ストーリー的には暗め。作品の雰囲気は全然ピンクベースではなかったです。
でもこの誤算は私は大いに楽しみました。
主人公・岡崎の内面の苦しい描写が多く、シンドくてツラいシーンが多々あります。養子に迎えられた義家族たちが彼になんと冷たい態度をとることか。セリフをなぞるだけで本当に嫌になる。
小さい頃から気持ちを尊重されずに人形のように育てられてきた岡崎は、その身の上から自分に自信が持てません。仕事の評価は高いのに、チャンスや運に向き合うことに躊躇います。
そんなとき、フローリストとしての仕事を全うするため、ネイルケアを訪れることになるのですが、そこで出会ったのがネイリストの生嶌。岡崎と生嶌は次第に親しい間柄になっていく…というストーリーです。
ネイルの施術は2時間。
おそらくこれがタイトルの「官能の2時間」に掛かっていると思われます。そんなねぇ…仕事中にいかがわしいことをしてるとかそんなんじゃ全くなくて、生嶌はちゃんとお仕事をキッチリしてますよ^ ^
ただやっぱり岡崎には丁寧にマッサージやハンドケアを施しているので、下心がないかといえばあるとは思いますが、その間に岡崎の仕事の悩みや家族の悩みを癒すには十分な時間。
生嶌の施術は魔法の時間で、嫌なことをあっという間に忘れさせてくれるので、岡崎が生嶌に惹かれていくのも分かるかな。私でもうっとりして余計なこと話しちゃいそう(笑)
ネイリストと客という関係が次第に変化していくにつれ、岡崎の心の重い扉を開いていく生嶌の包容力はどれだけの救いになったことでしょう。生嶌もまた何か抱えるものがあるようで、だから岡崎の悩みに寄り添えたのかなと思います。
岡崎が色んな仕事にチャレンジする後押しをしてくれる大きな存在でもある生嶌は、岡崎の偽りの家族よりよっぽど家族らしい。
岡崎の家族は本当にイライラします。作者さんも書いていてイライラしたんじゃないかと思いますが、ヤツらがヒールに徹してくれたお陰で岡崎も心置きなく前に一歩夢進むことができたと思うので、そこだけは感謝しときます。
作品の雰囲気は全体的にしっとりめ。ナチュラルに大人の色気に包まれています。
官能というにはちょっと抑え気味なような?んー…でも私の感じ方なので、そこは実際に読んで感じてみて下さいね。
閉塞的な異質な関係からの脱却、抑圧されていた自分の殻を破って新たなに生まれ変わる主人公の応援ストーリーかなと思いました。自分のために生き、愛するのために生きてく明るい未来を感じることのできるエンディングでした。
派手なストーリーじゃないけど、多幸感溢れる素敵なお話です(*´︶`*)
生嶌×叶
岡崎叶は、
25歳のフラワーショップ店員で、才能あるフローリスト。
17年前に大切な母と妹を失っても、
心の中には家族愛がずっと続いている。
岡崎家に養子として迎えられたけど、微妙な関係がある。
寂しがり屋で誰かに必要とされていないと実感している。
真の愛や支えを求めていて苦しんでいるのだろう。
そんな叶が同僚に勧められてネイルサロンに通うようになって、
そこで出会ったのが、
美形ネイリストの生嶌。
生嶌は30歳で、繊細で感受性豊かな男。
叶が生嶌に指先に触れただけで、
熱が体中に広がっていく。
生嶌が指先をじっくりと解してくれるたびに、
心が甘く癒されていく。
爪も艶やかに飾られるし、心まで満たされる。
まるで官能的な2時間で、
叶と生嶌の交流が超進展し
2人の関係が瞬く間に築かれていく。
まもなく、生嶌が叶を誘うようになる。
それで2人の関係が
甘くて高速的で刺激的に一気に進展してしまう。
叶が、生嶌に自分の作品を見てもらいたいと思っているのは、
誰かに必要とされていると実感したいかもしれない。
叶が生嶌に自分の家族のことを打ち明けると、
生嶌はそれを聞いて叶の気持ちを理解し共感してくれる。
それだけじゃなくて、
生嶌が「叶」という名前を口にする瞬間、
叶は自分が受け入れられて愛されていると感じる。
本当に感動的だ!
叶にとって生嶌は、
自分の価値があると気づかせてくれる特別な人。
同時に心が癒されていく愛しい人。
実は、叶と生嶌は、似ているのだ。
2人とも過去に孤独やトラウマを抱えている。
心には傷がある。
過去の闇から抜け出して、
輝かしい未来を追い求めたい
生嶌にとって叶は、
過去の自分と重ね合わせて、過去に向き合いながらも
一緒に時間を通じて変わっていきたい人。
叶の左の薬指だけをダークレッドに塗るのは、
特別な意味でーー愛のサインなんだと思う。
生嶌からの感情をビシビシ感じられるのだ。
2人のエッチは、
自己表現の欲求とも絡み合っていて、
心がじんわりと感じるほどの
豊かさや安らぎが詰まっているのだ。
叶と生嶌の心もデリケートで、
お互いに愛や支えを求めていて、
体と心のつながりを通じて、
少しずつ寂しさや心の闇が癒されていく。
それに、
フローリストとネイリストの恋愛だから、
2人は美しさや感性を共有しながら、
花やネイルを通じて、
愛情が磨かれたりするんじゃないかな?
きっと関係が深まって、
新たな愛と希望が芽生えるのでしょう。
2人と一緒に甘〜い至福の時間を共有して、
愛と希望に溢れる超甘い恋物語でした。