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ザ・王道ですね。
同僚に裏切られた受けを助ける攻め。
そして育て上げ…
受けはちょっと悲観すぎ、後ろ向きすぎ、な感じであんまり好きになれない感じなのですが、少しづつ攻めによって育てられるトコロは読んでて清々しい。
最後は。あ、やっぱそこ?
ですけど、ちらほら出てくるアニメエピソードとか、飽きないストーリー運びであっという間にエンディングに。
こちらは新装版とSSの内容が違うので両方手に取りました。やはり色気と財力、権力を兼ね備えた実力派の攻めはイイ!
最初はビターチョコ、最後はとろとろスウィートチョコレートでした(#^.^#)
受け様の京一は、友人だと思っていた同僚の永瀬に、自分のシステムを盗まれ、驚きのあまり何もできないままコンペに落ちた。
失意のまま飲んだくれて、橋の上で佇んでいたところ、1人の男が話しかけてくれる。
これが今回の攻め様、梶本。
梶本は、永瀬は実はゲイであり、自分は恋人を永瀬に奪われた、と言ってきて、一緒に復讐しよう、と言葉巧みに誘われる。
梶本って男は、なんとも傲慢な俺様男。
傲岸不遜で、人の話は聞かないし。
おかけで、最初は毛を逆立てた仔猫ちゃん状態の京一。
まぁ、それはよくわかる。
人の気持ちを逆撫でする感じだったもの、梶本ってば。
ベッドでは、男同士のやり方を教える、との言葉通り京一にいろいろ致すだけで、最後まではしない忍耐力は褒めてあげるけどさ。
そんな梶本のどこに惚れるんだ!?と思っていたのですが、ロッカーでのやり取りがターニングポイントなのかな。
京一は、永瀬に裏切られて悔しいのではなく悲しいんだ。
そんな京一の気持ちに寄り添ってくれた梶本の側が、心地よくなっていく。
一緒にDVDを見て、泣いて。
同じ時間を同じ気持ちで共有できるって大事ですよね。
スレ違いもあったけど、あれは梶本が悪いと思うわ〜。
自分が言った最初の設定、そのまんまにすんなや(^_^;)
最後の種明かしでは、なんだか梶本の掌の上で転がされてたみたいでなんだとーーって京一と一緒に思ったりもしたけれど。
イマイチ好みの攻め様ではなかったのですが、オールオッケー的にハピエンで、スッキリしましたσ(≧ω≦*)
夢見る乙女だった頃に憧れた設定でもあり、慣れ親しんだ設定でもある…モッサリとした前髪を切り、ちょっと身に付ける物変えただけなのに人目を引く美男子に大変身。
そんな"お約束"がぎっしりと詰まった作品(^U^)!!ベタなのにっ、話の展開が予想できるのにっ、最高に良かった〜。
お話について。(梶本×京一)
設定だけでは無く、ストーリーもThe 王道!
友人の裏切りによりボロボロになった京一が、偶然出会った梶本により救済されるお話。
京一は生真面目だし意地っ張りだし…すぐ自分の殻に閉じこもるので普通の攻めさまではなかなか救えないタイプ(^^;)
ですので今回の攻めさまは、人の話を聞かないゴーイングマイウェイなタイプ。結構、無茶苦茶します。
でも、真剣に悩んだ時にはちゃんと話に耳を傾けてくれるし、単なるオレ様ではなく、傲慢な部分もありますが、それは経験と結果に裏打ちされた自信によるものなので…万事、結果オーライでうまくいく。
これも、頼れる攻めさまの"お約束"。
エロの主導権は常に攻め。エロの支配者的な。笑
そんな梶本に導かれ、開花していく京一は見ていてとてもかわいい。
あー。面白かった♪
ただ…ただ…1つだけ。
こちら2001年にノベルズで刊行され、私が手にしたのは2007年の文庫版。
イラストの金ひかるさんは好きですし、表紙も文庫化にあたり書き下ろされたようでとても素敵。……挿絵が2001年当時そのままなのでしょうね(´-`)ダブルのスーツやズボンのタッグなど…気になる〜。
色々事情もあるとは思うのですが、挿絵もぜひ書き下ろしていただきたかったなぁ(´-`)
本編「チョコレートのように」
書き下ろしショート「Love Fool」
Love FooI、梶本視点のとっても可愛いお話だったのですが、このlove foolってどう解釈したら良いのかな。
愛すべきおバカさん?
愛に(ボケてる、溺れてる)おバカさん?
前者だと受けに対して、後者だと攻めに対してとれる言葉かなと思い、とても気になる。
初回読み終え、モロモロ分かった上でまた読んで二度おいしい。
面白かった。テンポが良かったし、伏線もよかったし、かといってややこしくゴチャゴチャしすぎず、テーマはシンプルで、読みやすかった。
一番良かったのは受けの抵抗かな。何度も何度も違う、あり得ない、と抵抗し続け、抵抗しきれず、怒涛のように巻き込まれていく過程が非常に良かった。そこに来て攻めのあの弱り具合がね~。グッと来ますな。
あとイチイチ脇役が良かったな。悪役から贔屓の店員、果てはちょっと無神経な上司や部下のOLまで。好き嫌い別にして全員生きてました。
ところで、「世界名作劇場」とディズニーのみという攻めのライブラリ。ジブリ、ジブリは無いのか。
仕事は出来るが愛想はない、不器用で冴えないサラリーマンの静京一。
信頼していた同僚・永瀬に裏切られ、もう何もかもどうでもいいと自暴自棄になっていたところに声をかけてきたのは、不遜な態度の謎の男・梶本。
「復讐するんだ。──おまえのその手でな」
自分に無頓着な京一さん。
なんと磨けば光る原石の持ち主でした。うん、お約束。
あれよあれよと梶本の指示で身につけるものは上質なものに変えられ、髪も整えられ、眼鏡までも。
そして出来上がったのは、洗練された美人さんなのです。
奴はゲイで、おれは恋人を寝取られた。おれも身投げしたいと思ったことがある。
今度はお前が永瀬を誘惑し、体でたらし込んで夢中にさせて、そして手ひどく捨てるんだ。
そう言い、梶本は京一に男の快楽を植え付けていきます。
いやだいやだと言いながらも体はどんどん梶本におちていき、そして梶本の弱さに触れて心も引き寄せられていく京一。
梶本が好きだと自覚し、けれど仲むつまじい元恋人との写真を発見して、梶本はいまだこの人のことが好きなのだろうと落ち込む。
そして梶本のために永瀬を誘惑し復讐する、と梶本に告げ───。
梶本の正体、思惑。最後はベタベタのハッピーエンド。
もう安心するほどお約束展開満載です。
傲慢だけど京一に一途なところも、お前の魅力はおれが一番わかってんぞ!ってところも、元恋人の正体が実は、といったところも清々しいほど王道です。
難しいのはパス!安心してあま~いお話を読みたい!という方はぜひどうぞ。