電子限定おまけ付き
山田さんの新刊は、『跪いて愛を問う』と同じくDom/Subユニバースもの。
『跪いて~』のスピンオフ作品、というわけではありませんが、『跪いて~』の攻め・悠生の従兄弟が今作品の受けちゃんという繋がりがあります。ちょびっとではありますが悠生は重要なキーパーソンとして登場していますので、思わずニヨニヨしながら読んでしまいました。
山田さんてとってもきれいな絵柄を描かれる作家さまですが、その美麗絵柄で紡がれるDom/Subユニバースは視覚に訴えかける部分が多く、それだけでおかわり3回イケそうな萌えが詰まっています。
表紙の彼は大企業・伊達クループの御曹司・御門。
容姿端麗、有能で、幼いころから帝王学を叩き込まれてきた彼は当然のようにDomだと思われていたが、実は彼の性はSubだったー。
と、まあここまではよくあるお話というか。
が、もう、もう、めっちゃよかった…!
人の上に立つべき人物、だと自他共に認めて生きてきた彼の張りつめた日々。
そんな彼の懐に入ってきたのは、人目を避けるように学生生活を過ごしている須藤くんだった。初めは須藤くんを助けようと声をかけた御門くんが、己の性をまざまざと見せつけられる出来事が起きる。
受け入れがたい行為のはず、けれど、彼の身体は紛れもなく満ち足りていて。
Dom/Subものであること、そして山田さん作品であること。エロ度はかなり高いです。高いのですが、エロに特化した作品では、決してない。
登場人物はそう多くはありません。
ありませんが、密度が高いというのか濃度が濃いというのか。
複雑な人間関係があり、まるでジェットコースターに乗っているかのような二転三転するストーリー展開に引きづりこまれる。
とにかく御門という男の子がカッコいい。
どんな時でも、彼は自分の足で立とうとする強さがある。けれど、人は強さだけでは生きていけないのだと。
タイトルの「レトリック」。
中身のない、うわべだけのもの。
御門くんの、自虐を込めた己をさした言葉だろうか。
御門くんは、「伊達グループのトップ」になる入れ物でしかなかった。
そこに、彼の意志は、彼の思いはあっただろうか。義務感しかなかったんじゃないかな。
彼が、真の「伊達御門」になっていく。
その軸にあったのは、須藤くんの一途でひたむきの愛があってこそ、だったのだと、そう思いました。
御門くんはですね、本当にかっこいい男の子なんですけれど、須藤くんもいい…。
彼の御門くんに向ける深く一途な愛情に萌え滾って仕方なかった。
二人が近づいていく因子がきちんとあるのもいい。
個人的に「海」がツールになっているのがすごくロマンティックで素敵だなと思いました。
須藤くんの描く絵。
海にまつわる二人の過去のエピソード。
そして、二人で行った、海。
それらが山田さんの美麗絵柄で紡がれるという眼福さよ。
最高か。
そして、最後のページにも。
本当に、差別のない世界。
御門くんが、作ろうとした世界。
これが泣かずにいられますかという、最高の終わり方だったと思いました。
Dom/Subユニバースものは、一歩間違えるとオメガバものと何が違うのか分からないお話だったり、SM風味の強い作品になってしまいがちなバックボーンだと思いますが、今作品ほど上手に設定が生きた作品はそうそうないなと。Dom/Subものという因子がありながら、それを思わず忘れてしまうほどのキャラの素敵さがあり、ストーリー展開でもありました。
須藤くんの愛に支えられ、「伊達御門」として満たされた彼の強さとカッコよさに萌えが留まるところを知りません。
文句なしの神作品。
初めから最後まで、萌えのない部分を探すのが困難な、そんな萌え作品でした。
ずっとお待ちしてました…
先生の作画Liveなどを拝見して「レトリックの2人」の存在はモチロン存じ上げておりましたがお話しの全容自体は不明のままこの日をただただ楽しみにしていました
そしてまさかの電子配信も有り!?
直前まで紙先行かと思っていた所にとんでもないサプライズで嬉し過ぎて泣けます(ノД`)・゜・。
そんな訳で思いがけず予定より早く読めた興奮から始まったレトリックの世界…!
2人のキャラが輝き過ぎていて眩暈がして来るほどです
そしてお話しの世界の創り込み、創作の世界に圧倒的な説得力を持たせる画力…眩暈に加え全身鳥肌ものデス!言い過ぎじゃなくホントに…!
読後もこの爆発しそうな興奮が止まりません…⸜⸜٩( 'ω' )و //
すっごく心をときめかせるシーンやワクワクするシーン、そして狂おしく気付かぬ間にきゅっと唇を噛みしめてしまうようなシーンなどが余りに多過ぎて、、、
語ろうとすると止まらない位に1ページが、1シーンが、1コマが…この作品自体の威力に魅入られるばかり
中でも圧巻なのが2人が自転車を走らせ辿り着いた先に広がるマジックアワーの「海」を見開きで魅せて下さったシーン…
今、このレビューを書きながらも手が震えて来る位脳裏に焼き付いています
これぞ「画の力」です!!!!
是非…是非っ!見て欲しいです…
実際は白黒で表現さてるのにマジックアワー寸前のあの幻想的で夕陽と水面が溶け合いそうで反射して輝いて見える、そんな色使いが見えてくるようなんです
きっと2人の目を通して「海」を私も見ていたのでしょうね…こんなに輝いて見える、見る事が出来る綺麗な目、そして心の持ち主である須藤くんと御門くんを感じる圧巻の見開きです
足元さえ見えない位真っ暗だった心に陽の光が真っすぐ伸びるように御門くんの心に須藤くんの真っすぐな想いが届いているように感じて…言葉を奪われる程に魅了されます
画に感動するってこういう瞬間!というのをハッキリ感じられるおススメのシーンです
読後は興奮と余韻を楽しみながら2人が歩んだ年月に想いを馳せながら妄想に耽ってしまう事必至な終わり方で、またまた先生の世界に囚われる幸せな日々となりそうです
叶うならいつか妄想の世界を先生がカタチにして下さる日が来たら…と願ってます
そんな期待値を込めての神評価です(´ ˘ `*)
Dom/Subの世界ならではの陰影を映しながらも未来を感じる力強いストーリー
表紙の御門くんの挑むような力強い目力の印象が読後には頼もしく映ります
須藤(Dom)×御門(Sub)
痛くて泣けちゃう。
エロいけど切なくて萌える。
心を掴む、救済系のDom/Subユニバース。
『レトリック』、なんか響きがいいよね。
「レトリック」の意味は、
感情や説得力を持たせるために言葉や表現技法を使うことを指す。
主人公、御門と須藤にとってレトリックはーーセーフワード。
そのセーフワードの愛の力で、相手の心をつかみ、傷を癒し、
お互いの心の壁を乗り越えて、救い合い、成長していくのでしょう。
伊達御門は、
上流家庭の大企業の跡継ぎで、
優秀な彼が中学生の時に検査でSubだと判明された。
当然Subの性別は許されないという厳しい現実に直面する。
彼は戸惑いや否定の気持ちで心が揺れている。
期待や立場に縛られつつも、御門は本当の自分を求めている。
彼の心の叫びはただ一つーーSubとして認められたいという願いなんだ。
そんな御門がある日、病院で
須藤と出会う。
須藤はコミュ障で学校でいじめられていて、
かわいそうな状況にいるらしい。
御門は須藤の苦しみを救いたくて、
手助けしようとするけど、
実は須藤の正体がなんとDom。
それで、意外なオチが待っているーー
2人のDom/Subの関係がますますエスカレートしていく中で、
まだ高校生の2人なのに、
この年齢で抱える精神的な苦しみは本当に辛くて・・・。
須藤は過去のトラウマに苦しんでいて、
御門の存在が彼にとっての癒しになっているのがわかってくる。
須藤は弱くてヘタレな一面を持っているけど、
その中にある強くて悪魔っぽい、
病的な御門が大好きで求めている姿が
ギャップが激しすぎてたまらなくヤバい!
ただ御門のために一生懸命で優しい
一途な想いも胸キュン必至だ!
須藤がどんな風に御門をDomとしてサポートしてくれるのか、
またドキドキする。
御門はただ認めてもらいたくて、
自分のプライドとの戦いもあるけど、
Subとしての苦しみも抱えながら、
須藤を導くことで次第に彼に惹かれていく姿が
切なくてウルウルするのだ。
「ゆるして・・・」ーー2人だけの「レトリック」!
ゆるして欲しいーー御門と須藤の超特別な意味。
2人も過去の痛みや苦しみを手放し、愛情という力で
新たな自分自身を築く勇気と優しさが込められているのだよね。
須藤の絵は、
最後の海のシーンでの海の広がりや壮大さとつながって、
2人の感情と心の声が詰まっているようだ。
さらに過去と現在が結びついていて、感動が倍増!
『跪いて愛を問う』の
伊達悠生が白衣を身にまとってカッコよくなったし、
頼もしくて理想のドクターになったね。
今回も彼の登場があって嬉しい。
当て馬の林が嫌がらせをすることで、
御門の脆さを浮き彫りにして、彼の成長を見せる。
そして、御門と須藤の関係をより強固にするのだ。
Dom/Subのエロエロ関係が激しく、
切なく痛々しく萌えが上昇して最極最高!
須藤の泣くほど一途な愛が神レベル!
彼の純粋な心で御門を支えて、
お互いに許し合いながら傷を癒やし合い、
御門はSubの自分を受け入れてもらうために
闘志する姿が超カッコいい!
2人の愛と絆は尊敬するしかなくて、
偏見のない未来を創れるなんて、
もう感動が限界を超えている!
2人の内面の葛藤や成長を丁寧に描いていて、
エロさと切なさ、痛みが交錯しながらも、
2人の愛の行方がどうなるのか、
まだまだ想像が膨らむばかり。
心に深く響く救済系のDom/Subユニバースでした。
最初の1話からスゴ……
購入に至った試し読みの内容から心臓鷲掴みにされてしまいました。
最初、ヤベーDomに捕まったSubのお話かと思っていたら、全っっっ然!(全力否定)
この始まり方で、あのエンディングが待っているとは予想できませんでした。もちろん最高の意味でです。
途中から泣いてしまいましたし、喜怒哀楽がギュッと詰まっていて感情を整えるのに大忙しです。それなりにページがあるせいか、中身が非常に濃かった。それだけ見応えがある作品です。
これまで何作品かのDomSub作品を読んできましたが、ここまで第二の性のブラックな部分に触れた話は無かったんじゃないでしょうか。(少なくとも私はそう思っています)
今までDomSubの作品は、主人公2人の問題に収まる作品しか読んでこなかったので、この作品のように家族が大きく干渉してくるものは初めて読みました。
御門が大企業の跡取り息子だからこその、Domへの執着・依存性がとてもダークで怖かったです。ここまでするか…?と。それが家族という小さな囲いの世界でやられちゃうと逃げ場ないですよね…
"伊達 御門"であることに変わりはないのに、ダイナミクスがDomではないことで存在そのものが否定されてしまう御門のやりきれない思いに感情が揺さぶられてしまいました。と同時にDomであることの価値を優先する世界に怒りが湧きました!
自分を、"自分"らしく律するために頑張る御門に寄り添うのが、須藤です。1話で御門をコマンドで強引に従わせた彼が、御門にとってヒーローで、まさしく救世主。精神的にも肉体的にも御門の拠り所で、側にいて見守ってくれる存在です。普段はオドオドして頼りないけど、ここぞっていうときは恐ろしくカッコいい。
須藤もまた、第二次性にトラウマを抱えた人物でもあります。御門はSubであることに、須藤はDomであることの息苦しさを感じている……境遇や立場、ダイナミクスは異なる2人だけど、どこか似ている2人は元から惹かれ合う運命だったのかも知れません。
DomはSubを支配して従わせる、そんな図式を想像しがちなDomSubストーリーですが、実はDomはSubを、SubもDomを苦痛から解放してくれる存在なんですよね。DomSub作品は、コマンドの使い方によってはどうしても嫌な方に目立つけど、コマンドは言い換えれば薬にもなるし癒しのツールにもなります。
「ゆるして」。
がプレイ中のセーフワードだけじゃなく、御門の生きてきた時間そのものに対する「ゆるして」なのだと。
こんなに重くて苦しいセーフワードを私は聞いたことがありません。胸が潰れそうでした…
その「ゆるして」に応えられるのは須藤だけ。彼が御門の「ゆるして」の言葉をどう受け止めてあげるのか、これはぜひ直接読んで2人の行方を見届けて欲しいなと思います。
こんなに苦しく切ない中盤・終盤を迎えてどう終着するのかドキドキハラハラしっ放しでしたが、とっても最高のエンディングでした。
はーーー……読後感最高です。
DomSubの特殊設定メインの話じゃなくて、それを超えたところで魅せていくストーリー展開が素晴らしかったです。
山田ノノノさんの描く救済系のお話はホンット泣ける。
何を守り、何に守られ、心が救われる過程が緻密で
ストレートに読み手の心を揺さぶるんですよね…;;
ノノノさんのDom/Sub作品で、
「跪いて愛を」が守りの救済とするならば
「レトリック」は許しの救済という感じでしょうか。
(「赦す」は、罪や過失を咎めないことにする。)
(「許す」は、そうであると認める・容認する。)
(との定義に当て嵌めると「許し」が合ってるのかな)
生まれながらに許されない立場の人が許される。
それによって救われる心が切なくて眩しくて、
めちゃくちゃ良かったです…!!!
さてさて。
表向きはDomもSubも平等な社会を謳っていても
Dom以外は許されないDom至上主義が暗黙の了解の中、
伊達グループの御曹司・御門の二次性は「Sub」。
父親はこれからも変わらずDomとして育てると言い、
母親はこれから一緒に「治して」いこうと言います。
「Subの御門」は決して許されない上流家庭ーーー。
Domとして振る舞い本能を抑えて生きる御門でしたが、
勘違い事故的にクラスメイトのDom・須藤とプレイをしてしまうんですね。
そこで初めてSub本来の欲求を満たされた御門は
その後も度々須藤とプレイで息抜きをするようになりーーーと始まります。
受け:御門
生まれながらにして自分に与えられた立場を理解し、
その道を全うすべく自分を偽って生きています。
「Subの御門」は受け容れてもらえないのは当たり前。
「Domの御門」になることで初めて認めて貰える家庭。
許されない立場が重くのしかかります。
攻め:須藤
御門のことが大好きで、
御門のことならものすごーーーーく頑張る良い子。
コミュ障でおとなしくオドオドしているけれど、
実はDom性がめちゃくちゃ強い。
不用意に怖がらせないよう人と目を合わせず生きてます。
過去のトラウマで怖くなると逃げちゃう癖があるかな…。
御門は生まれも立場も恵まれているけれど、
ありのままの自分では許されない環境で育ってて。
SubなのにDomとして生きる歪さがシンドイです。
けれど須藤は「そのままの御門」を愛してくれる。
その事実が御門の心を救っていくーーー。
御門にしろ、須藤にしろ、
今の性格が作られた環境がしっかり練られているので、
物語にグイグイ引き込まれるんですよー!!!
御門は歪な環境なのが読んでてツラいけど、
御門なりに与えられた立場を貫こうとしているだけで。
自分で自分のことすら許してあげられないんですね…。
じゃあ許されなかった「Subの御門」はどこに行けばいいのか。
Domの御門は完璧に振る舞っていても危うい存在でね。
(そりゃそうだよね)
(本能をねじ曲げるなんて無茶だよ;;)
許しを得てからの御門が強くなっていくのが胸熱でした。
ただそこに辿り着くまでの道のりがもぅ涙・涙で…。
須藤に出会えてホンッット良かった。ありがとう須藤…。
須藤は最初逃げ癖が見られましたが、
御門を守る覚悟を決めたあと芯が強くなるとこが良い。
明るく笑いかけて、愛を注いで、光属性の攻めでした。
須藤が変わっていくところも泣けます(;///;)
ずっと御門を想い続けてる感情重めな攻めですが、
恋というよりは終始「愛」だったなーと思います。
見守って、包んで、ありのままをゆるす愛。
あたたかな愛情にゆるされるお話で涙・涙でした(;///;)
「レトリック」のタイトルとも相俟ってグッとくる…!
ちなみに「跪いて愛~」と世界観が繋がっていて、
少しだけあの2人も登場しててテンション上がりました♪
※紙・電子両方ゲットしたので追記※
表紙でもわかるようにノノノさんのカラーは美しい…!
同じカラーページをカラーで堪能するなら電子です。
(表紙・口絵を含めずに6P分ほどです)
修正重視なら絶対に紙!!!!!(///Д///)
(シーモアは白ボカシです。他サイト不明)