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とても面白かった。
バイ・セクシャルでネイリストの主人公天馬は些細なきっかけでフォローし始めた韓国の一般男性ウノくんのネトストが日課。健やかに日常を送るウノくんを見るだけで満足していた筈なのに、ウノくんに彼女ができて失恋と共に恋を自覚する。
恋人のことはSNSに上げないタイプなのかと思ってたのに、久しぶりの恋人だっただけでめちゃくちゃ全部アップするし浮かれ文章だしでダメージ食らってる主人公。ウノくんの彼女に古参の上から目線だったり主人公のリア恋オタク仕草が面白かった。カエルの絵文字(彼女の絵文字)が見えたら薄目で高速スクロールする技を会得したり慎ましく片思いを続けていたところにリアルで会えるチャンスが舞い込む。お互いに拙い英語やメモ帳に描いた絵でコミュニケーションを取っている姿が微笑ましくて良かった。
そしていつも楽しくワイワイいろんなことを楽しんでいるように見えるウノくんにも、それ以外の面もあってウノくん視点のエピソードも好きだった。言葉じゃ伝えきれない自分の全てを誰かに知って欲しくて寂しがり屋なウノくん。新しいもの好きで三日坊主で俗物的なとろも、猫や犬を直ぐに拾って家族にしちゃう優しいことろも、良いところもそうじゃないところも全部ひっくるめてとても愛嬌がある人でした。主人公に告白しに来た時もめちゃくちゃ可愛かった。最後主人公の絵文字(彼氏の絵文字)が虹色の渦巻きキャンディーになるのオチも好き。
主人公とその両親との面映ゆい会話も面白かった。あんたのおかげでこの歳で勉強できて面白いよって言葉がめちゃくちゃ好きで、ちょっと泣いた。
一般誌で実績があり、初BLレーベルな作者さんと聞いて納得です。
普通の日常の中に組み込まれた、感情の機微を描くのがうますぎる。
あまりに普通すぎて、普段BLを読みなれている人間からすると物足りなく感じてしまうくらいには。
これは否定的な意味ではなく、特別なことがなくても恋愛は描けるものだなと感じたからです。
扱われている題材は今どきで、海外の人とSNSで簡単に繋がれる時代だからこその展開。
初めて会った時、デートのつもりだった受けと、その気がなかったノンケ攻めとの気持ちのすれ違いがとてもリアルでした。
受けの切ない心の内が鮮明に描かれていて、彼が落ち込むとそれにつられて悲しくなってしまったり。
攻めのSNS依存も、その裏に秘められた思いがよくわかります。
日常に落とし込まれたBLは、ほんとうに貴重なので何度でも読み返しています。
感情がしっかりと描かれているので、とても読み応えがありました。
ぜひこのままBLを描き続けていただきたいです。
Twitter(Xとは一生呼んでやらん)で流れてきたこの作品のお知らせ、失礼ながらこの作者さん初知りでした。試し読みしたら心鷲掴み!発売されたら絶対読もう!と思ってました。
もうもう、めちゃ面白かったです。
まず、言葉のテンポがとても良い。
天馬くんの職場のネイルサロンでおしゃべりしながら施術してるんだけど、お隣の同僚とお客さんも一緒に天馬くんの推し、インスタで見つけた一般韓国人のウノくんの話で盛り上がってる。
めちゃ楽しそうなんだ〜。
私、ネイルサロン行かないからわかんないんだけど都会には男性ネイリストも多いのかな?
天馬くんは、バイで彼女もいるけどネットストーカーだろ!(笑)とネイルのお客さんに言われる位インスタのウノくん追っかけてる。
でもわかるよ、 SNSの一般人で素敵だなって思う子って実際いるもんね。しかも、相互フォローしてたら繋がれるんだよね。
遠くから見てるだけで満足って言うてたのに、急に彼女出来た宣言からの彼女絡みの発信だらけに。
それに想像以上のショックを受けた自分自身に驚いて本気の恋だったと気付いて彼女にも別れを申し出て失恋に浸るんだよ。案外律儀な天馬くん。
今までより天馬くんの既読頻度が下がった事で、ウノくんが今度は気にし出してアクションしてくんの。うわぁ〜、無自覚に恋の駆け引きしちゃったね?
ここからが素敵な展開が待っているのですよ!
遠距離、東京⇔ソウルの言葉と国境と性別の壁を超えた関係!さてどうなるか読んでみてください。
とっても良きです。
私えげつない話や、エロいの大好物ですけども
エロなくても面白い作品は面白いのです。
ちょっとコミコミスタジオさんの有償小冊子読んでみたくなりました。まだ在庫あるのかな?
シーモアで購入
修正のいるシーンは全くなし
売野機子さん、好きです。
以前、青年漫画誌から出ていた寄宿学校の少年達を描いたMAMAを読んで、思春期の少年をなんて魅力的かつ美しく描く作家さんなのだろうと感じたのを思い出しました。
まさかこちらのレーベルで読めるなんて!とうれしい気持ちでいっぱい。
そんな売野さんの初BLレーベル作。タイトル通り、スマートフォンやSNS他…現代っぽさが溢れる設定なのですが、これが本当に面白くって。
主人公である天馬が毎日夢中になってインスタで追っている韓国人のウノくん。
ストーリーが点線になるほど鬼のように更新をする彼を何年も追っては、ネイルサロンの常連客達にネットストーカーだと称されているのですけれど、一途で純粋な好意が溢れていてなんだかとても良いんですよね。
SNSって、今や手軽に誰でも発信出来るものですから、良いところも悪いところも凝縮されているツールだなと思うこともあるのですが、こちらの作品はどちらかと言うと良い面が出ているかなと思います。
タップひとつで繋がった掌サイズのコミュニケーションがリアルになった時のピュアさと眩しさに思わず微笑ましくなり、そして切なさには胸がギュッとなる。モノローグと独特の間が効いていて、気付けば感情移入してしまいます。
天馬視点で見るウノくんが明るくて非常にチャーミングな人だったので、そのSNSの裏側にある彼の孤独を見れば見るほど、ただひたすらにウノくんのことを見ていた天馬との出会いは運命だったのかもしれないなと。
2人のキャラクターも、言葉が通じない中での交流も、天馬の両親のエピソードもすごく好きでした。優しい人しかいません。
優しくて幸せなお話でした。
読み終えた時、自然とぽかぽかとあたたかい気持ちになれる作品だと思います。
愛の伝道師・売野機子さんの新刊です。
BLレーベルでは初コミックスとのことで、ずっと売野作品たちを愛している1人として勝手に感慨深くなってしまいました。
一般誌でたくさんの愛のかたちを描いてくださってありがとうございます。今作の愛もとっても素敵でした。
キャラクター達の言動が、今同じ時代を生きているんだろうな〜と感じるリアルさで、だからこそときめきや葛藤も手に取るように分かって、胸が苦しくなったりあったかくなったりして...。その感情の揺れが読んでいてとても楽しいです。
一冊を通して、2人が回り道をしたり途切れたりもしつつ、ゆっくり関係を育んでいく様子に胸がきゅんとしました。
恋愛っていいなあ〜!!