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冒頭に過激で重い陵辱描写があり、感情移入して物語に没入するタイプの自分にはかなり辛かった…
でも、そこを乗り越えると、あとは寡黙で不器用だけど優しい攻め(セルジュ)の過保護な溺愛と、そんな彼に少しずつ心を開いていく受け(悠真)の救済の物語が待っていました…!
セルジュの献身的な愛情に触れるたびに、悠真の傷ついた心が少しずつ癒されていく様子がとても尊いです
とは言え、モブおじに4年半も凌辱され続けたトラウマは根深く、幸せを感じれば感じる程に過去の記憶がフラッシュバックしてしまう姿が本当に辛くて可哀想で……
ヘビーな内容に反して軽い口調で語られる悠真視点では、至って普通の気さくな少年という印象で、だからこそ突然の異世界召喚で辛い目にあっている姿が尚更しんどい;;
一方、献身的な攻めは本当に素晴らしいの一言につきます
寡黙で質実剛健。不器用ながらも悠真を想う言動の一つ一つに温かい愛情が溢れていて、そんなセルジュの腕の中が唯一安らげる場所だと感じる悠真
タイトルの「かえりたい」の真意と、本当に帰りたい場所に戻る事ができた悠真の「ただいま」に、思わず涙が溢れました
セルジュならお日様の香りがする毛布のように、これから先も傷ついた悠真の心を優しく包み込んで静かに寄り添ってくれるんだろうなぁ…と。彼の不器用な優しさがじんわりと心に響きます……
重くて切ない物語だからこそ、献身的な攻めの愛情で傷ついた受けを癒していく〚救済の物語〛として非常に読み応えがありました
只々、苦しく辛いだけの物語ではなく、胸が熱くなるような悠真の成長と、スカッとするザマァ展開もあり、読後感は最っっっ高に良いです!
辛い描写も沢山ありましたが、読んで良かった!と心から思える一冊でした。救済BLがお好きな方に是非◎
受けと攻めの視点で進んでいくお話です。
高校生の受けは、登校中に突如異世界へ転移させられます。
転移した先では、神子として崇められるものの、権力を持った人々に「セックスすると神力を得られる」という理由から強姦されます。
そんな日々が4年間続き、心身ともに疲弊しているときに、新人守護騎士としてやってきた攻めに出会います。
「ここから逃すか殺してほしい」という願いを口にした受けの望みを叶えるべく、攻めは逃亡をはかり……というお話です。
まず、冒頭の強姦シーン。とてもとても辛く苦しい描写で、ギブアップしそうになりました。
タイトルにはさらっと不遇と書かれていますが、思ったよりも不遇です。
痛々しくて、可哀想すぎて辛かったです。
この辛さがあるからこそ、後々の受けの笑顔に泣けるのですが。
神子がなぜ崇められるようになったのか、この国の信仰がどのようにしてできたのか、というくだりはとても面白く興味深かったです。
特に初代神子様の正体についての話は笑いました。ストーリーがよく練られていて、物語として楽しかったです。
キャラクターも魅力的で、
受けは、急に神子になってしまったときや、不遇な扱いを受けたときの心情の表現が、平凡な現代の高校生そのものでした。なので余計に可哀想で可哀想で……。
根が優しく、事なかれ主義のようなところを感じたので、転移することがなければ同級生の中でも目立たずに高校生活を送っていたのでしょう。
そんな受けが、攻めのあたたかい優しさと愛情で心溶かされていく様が沁みました。
攻めは、大きいワンコでしょうか。
自分の気持ちを抑えながら受けのことを第一に考えて行動するお人好し。
受け視点だと、攻めの表情がわかりやすいのも萌えポイントでした。
攻めの根気強い我慢と、どこか不器用な優しさが良かったです。
ページ数としては長めのお話ではありましたが、長さを感じないくらいにスルスルと読めて、攻めと受けで視点変更されても読みやすかったです。
日本文化がある異世界、ちょっと行ってみたいです。
あわよくば受けと攻めの近くで見守らせてほしいな……と思います!