限定特典と割引が充実!
2人の「結婚式」から始まる2巻。
そんなフワフワな幸せが2人を包んでいる。なのに‼︎
大変な事件が巻き起こる…
…というのがこの2巻で、前半はメルが州をまたぐシリアルキラーに監禁されるという物凄いドラマが展開していきます。
これは…
ちょっと予想外でした。
勿論読んでて引き込まれるし面白いんだけど、1巻でのゲイを取り巻くヒューマニズムからは離れていると感じました。
しかし、メルはかわいそう…
なんでメルばっかりこんな目にあうんでしょう?
メルも犯人もだけど、子供時代の虐待とか精神不安定という「アメリカの暗部」が描かれます。
精神的にも長く尾を引いたこの大事件が終わり、ストーリーは2人が引き取った養女エリカの視点となってその後の人生へと移っていきます。
エリカははじめ周囲の偏見であれこれ言われ、でも家庭での愛情に包まれているのでそんな声に負けずに言い返すキリッとした子に育ちます。
同時にケインもメルも年を取っていき…
メルは52才でガンで逝去。
その後、エリカの夫が2人をモデルにした小説が話題となり、ケインは85才で逝去。
この後半は、視点がエリカなので直接2人の感情は描かれてないんだけれど、メルは落ち着いた優美な男に、ケインは浮気っぽさが無くなり誠実な男になったように見えます。
色々な事件に遭っても2人の後半生は非常に穏やかな幸せが訪れたようで良かった。
正直な感想は「ドラマチック過剰」。メルの過去や、2巻の事件など。
長い映画を見たようなドッシリズッシリな気分で、正にこれがレジェンドか…と納得です。
前半、内容が盛り盛りだったのに、後半は更に倍!
メロドラマ的だったのが、ジェットコースターになり、最後大河でしたね。
読み応えありました。
先生が書かれていたように、最終話があって私も正解だと思います。
エリカの目を通して、ケインとメルがいかに愛し合っていたかを語ってくれる。
これが沁みる。
今までの全部がフリになって、今は穏やかにしあわせに暮らしているようでほんとによかった、と。
ケインの母親もあんなにうれしそうに家族になってくれて。
メルが先に亡くなって、そこからラストまでもずっとじ〜んとしていました。
ケインがメルと最初に会った時に直感した運命は本物だったんだな〜と思っていたら、そのシーンで締め。
いや〜よかったです。
ケインとメル
BL恋愛ものでは珍しい、二人の人生の最後までを描いた作品
・・と説明があったので、重そうな内容だろうと思って、結末の2巻だけ読みました。
キャラ設定=プロットが細かく構成がされていたことが伺える、「裏設定」が文字だけで掲載されていました。
--メルの過去の恋愛遍歴についてです。
そしてこの作品は、「花ゆめ」‥少女向け雑誌で連載されていた、と知ってビックリ。
2003/06発表のこの作品がふれたテーマは、ゲイカップルに向けられる差別・偏見・宗教や家族の障害・養子問題が話題になった頃の作品で、「花とゆめ」の読者層は若いけれど、問題提起の一石を投じた効果は有っただろうと思います。
この漫画で触れていることは、掘り下げると深いテーマだと思います。
読後、寂寥感が湧くのは、私の捉え方が間違っているせいなのかな。
向かい風が強い環境の中で一生懸命生きる主人公たちの姿に感動しました。
読むたびに泣きます。
1巻と趣が少し変わり、サイコ・スリラー・サスペンスな1冊としてまとまっています。それでも面白さはそのままに。
案の定大号泣でした。特に好きなのがニューヨークを彼らが離れるシーン。
「ニューヨーク・ニューヨーク」というタイトルのこの作品で、憧れの地であり2人が出会った地であるニューヨークを「もう いいだろう」と、2人は出ることを決めるのです。
大きな喪失感もあり、また一つの到達点を踏んだ意味も持ち、そして彼らの幸せを願わずにはいられないこのシーンは読むたびに涙が出ます。
1巻で彼らがケインの両親と築けた関係があったからこそ、支えられながら辛い思い出を乗り越え、人の親となることができた…創作の登場人物とは分かりながら、ケインが、メルが、確かに人生を生きたことを感じる素晴らしい物語。
感動巨編的な面での感想を連ねてしまいましたが、しっかり萌えもあるよ!!金髪の美人メルはずっとキュートだし、188cmのケインの警官姿はたまらなくセクシーです!
20年程前に読ませて頂いてからの再読です。
贔屓目も含めまして完成度が凄い。
赤僕作者様だ~とうっかり手に取ったのがこの作品だったのですが、ハード・男性同士・強姦で、当時は新しい扉と言うよりショックの方が大きかった気がします。
車が揺れる意味が解らなかった時代と年齢でした。
20年前でこのような作品を商業で出せる作家様と出版社様はやばい(ありがとうございます)と思います。
世が世ならこのくらいの評価では収まらない作品だと思います。
再読して涙が止まりません。
20年前の初読では泣いた覚えはありません。若い頃では理解出来なかった事が多々あるのだと思います。
本当に素晴らしい作品です。