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表題作セカンド・セレナーデ full complete version

●大学生 掛川  ●高校生 明智    
●性格悪いリーマン 橋本  ●教師 砂原

その他の収録作品

  • 水のナイフ
  • ONE NIGHT
  • セカンド・セレナーデ
  • その後のセカンド・セレナーデ
  • わがまま
  • いじわる

あらすじ

「初めてだと言うわりには、まあまあよかったよ。相性も悪くなかったしね」
一途に好きだった高校時代の先生に大失恋してしまった大学生の掛川。しかも先生の秘密の恋人は、自分の友人だった。なかばやけっぱちに誘った年上の男・橋本は、顔は極上だが性格は最悪。カラダで失恋の痛みを慰めてもらうには、うってつけの相手だったが…。
木原音瀬のデビューノベルズ、幻の商業誌未発表作から書き下ろし作品まで含めた完全収録版で登場!

作品情報

作品名
セカンド・セレナーデ full complete version
著者
木原音瀬 
イラスト
北畠あけ乃 
媒体
小説
出版社
ビブロス
レーベル
ビーボーイノベルズ
発売日
ISBN
9784835217758
4.1

(11)

(6)

萌々

(1)

(4)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
46
評価数
11
平均
4.1 / 5
神率
54.5%

レビュー投稿数5

柔らかい!

デビュー作、というだけあって今の木原さんの作風の片鱗を見せてはいますが、それにしても柔らかかったです。

ふわふわしてる!
痛さが少ない!

とりあえず「水のナイフ」を読んだ時そう思いました。
なんだこの甘さ!
木原さんって最初はこういう感じで書いてたんだ、と驚きが(笑)

「セカンド・セレナーデ」はやはり木原さんらしい痛さが感じられましたけども。

本人があとがきで少しこぼしていた意味が分かるような気がします。
内容は読んで確認してみてください(笑)

0

はじめて読んだ木原作品。

セカンド・セレナーデ収録中、「水のナイフ」は傑作。one night、いじわる等、続編が読めたのも嬉しい。受の砂原先生は木原作品には珍しい、かなり完成度の高い良い人(不細工だけどね。)。レアキャラです。攻の明智は木原作品によくでてくる感じの完成度の高い嫌な奴です。
はじめて読んだ木原作品です。当時、何回も何回も繰り返し読みかえしたのを覚えています。こんなに自分の琴線に触れる、完成度の高い作品を読めると思っていなかったので「水のナイフ」にはホントすごい衝撃を受けました。

2

これを読んで『木原さんの旧作、いつかぜんぶ集めたい…!』と思っちゃったんです

木原音瀬さんの絶版本は、とにかく値段がつり上がっちゃってるのが特徴です。
ファンといえども「うへー、この値段なら、他の本が数冊買える…」と、ビミョーに躊躇ってしまう。
そんな躊躇いをなくしてくれた作品が本作で、しかもこれ、木原音瀬さんのデビューノベルズ(の復刻版)なのです。

木原音瀬さんの作品には「性格の悪い男」がよく登場します。
私はこの「性格の悪い男」が大好きなんです。
もっと正確にいうと、「最初は傲岸不遜な性格の悪い男が、本気の恋をしてしまい、うちひしがれるシーン」が好き。大好物。
この本に出てくるカップル二組は、そんな私のサドな心を大満足させてくれました。

『水のナイフ』
『ONE NIGHT』
『いじわる』
性格の悪い高校生と、優しい先生。
この腹黒高校生、本気でサイテーです。
先生に近づいたのは、その先生のことを好きな女の子を手に入れるため。
さんざん利用しておいて、結局は先生から切り捨てられてしまう。
いつの間にか先生のことを好きになっていた腹黒男が苦悶するさまに、ゾクゾクしましたw
番外編は数年後のお話ですが、高校生は正統派のツンデレです。惚れ抜いて苦しんでやっと手に入った男に、こんなに甘いとは。

『セカンド・セレナーデ』
『その後のセカンド・セレナーデ』
『わがまま』
大学生と性格の悪い社会人。
大学生は、『水のナイフ』に登場してます。先生に片思いしてたのだ。
いつの間にか腹黒男と先生がカップルになっているのを知り、めちゃくちゃショックを受ける。
そのショックを癒すために、性格の悪い社会人と初体験をする。
まぁ、どっちもどっちな二人なんですがw
このクールビューティ系の社会人は、人格破綻?ってぐらいのひどさです。
そんな彼が凋落していく様子に…萌えましたw
最後には「こいつカワイイな~」と思えました。

痛いシーンはありませんから、痛い木原さんが苦手なかたにもオススメできる一冊です。

3

大満足!

水のナイフもセカンド・セレナーデも性格の悪い2人が素の自分をさらけ出せる相手を見つけて、好きになっていくみたいな話でした。

水のナイフは正直、砂原はなぜ明智を好きになったかよくわかりません。
何度も「好き」を繰り返されると好きになっていくということでしょうか。
まぁ確かに分からないでもないですが、同性ということを踏まえたら砂原はノーマルだったわけですから何か恋に落ちるにはあと少し何か欲しかったような気がしないでもないのです・・・

セカンド・セレナーデは作中ずっと橋本が性悪となってますが、掛川もわりと性格悪いですよね?
まぁ、その性格が悪い橋本も最後の方には掛川に対してはツンデレにしか見えませんでしたが^^
嫌われ者の橋本でしたが、私は割と好きでした。
掛川のもとに行きたいから、親にカミングアウトするところとかすごく萌えました。
人目も憚らず、橋本の世話を焼く掛川も微笑ましかったです。

繋がりがある2編ですが、どちらとも一筋縄ではいかなくて読みながらドキドキハラハラさせられます。
木原作品にしては、痛い度も低い気がします。
ぜひおすすめです!!

2

嘘から始まった恋

「水のナイフ」
美男子で優等生の明智と、美少女・大友と、小さな不細工教師・砂原の三角関係。
教師の砂原に大友を取られたくない明智は、砂原に「好きです」と嘘の告白し、意識を自分に向けさせ、「大友さんと付き合うなら、僕は死にます」と言って脅す。
砂原が大友を振り、失恋に傷ついた彼女を自分が慰めれば、仲良くなって付き合える。
そんな図式を頭に描きながら、「砂原が好き」だという演技を続ける。

大友の気持ちを聞き失恋した明智は、砂原の目の前で包丁を握り、自分の手首を切って「僕は本気だよ」と言う。
明智の本気は「大友が好き」ということであって、「砂原が好き」ということじゃない。
だが砂原はそれが演技とも知らず、大友を振って明智を好きになっていく。
しかし当初の計画通りに大友と付き合う様になった明智は、一方的に砂原に別れを告げるが、友人・掛川と砂原が急接近する様子に苛立ち、勢いで砂原を強姦してしまう。

「セカンド・セレナーデ」
掛川が一夜の慰めに寝た年上の橋本は、プライドが高く、人を傷付ける言葉を平気で言う、嫌味な男。だが橋本の隠されたかわいらしさを見つけた時から掛川は橋本に夢中になってしまう。
「性格の悪さは自分が変えてやればいい」…いつしかそんな風に思い、橋本と付き合う決心をする。なのに橋本は上司に勧められた女性と結婚すると言い出した。
別れて2ヶ月がたったある日、突然橋本がアパートに現れ結婚が破談になったことを聞かされる。しかし掛川は仕返しとばかりにきつい言葉で橋本を突き放す。

「100のうち、99が最悪でも1が好きならしょうがない」
そんな1パーセントのかわいさに惹かれた掛川。
自分しか頼るところがないと分かっているから、惨めな姿の橋本をかわいいと思ってしまう。
でもやっぱり残り99は俺様な橋本で、それを安易に許してしまう掛川はベタ惚れなのだった。

後半の急展開につられ、一気に読んでしまう気持ち良さは格別。
最後の最後まで展開が読めない、だから一気に読まなければヤキモキする。
そして読み終わった後で「にやり」としてしまう爽快感、本当に面白い作品でした。
文字も小さいし、P314というボリュームの多さ。
読み応えアリなので、木原ファンには是非オススメの1冊!
でも絶版なのが悲しい・・・。

6

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