特典ペーパー付
名前も知らないあの子の涙
涙を軸に展開していくお話。
新学期、新しいクラスで出会った一人の男子を見て、主人公の狭霧は思い出す。
中等部の頃、学校の片隅で泣いていた名前も知らないあの子と、その涙に救われた自分...
という始まり方なのですが、透明な空気感と徐々に欠片が合わさっていくようなストーリーが素敵な作品でした。
萩の狭霧に対する想いの芽生えなど、やや描写が足りていないと感じる部分もあったのですが、初コミックスということを考えると寧ろ伸びしろで、これからの作品もとても楽しみです。
微力ながら応援させていただきます。
普段エロ無しでは物足りなく思い、避けているのですが、これは・・・
エロ無しということを知らなかったため読んだのですが、
読んで良かったです。
高校一年生のCPで、エロ無しですが、なんていうか尊いというか、みずみずしいというか、
若いふたりの恋がなんだか素敵だなと刺さりました。
エロがなくても充分満足。
キャラクターとしては攻めの天宮くんがイケメンだけど性格もよくて、いいこで、ピュアなところが好きでした。
あと絵も好き。
透明感と憂いのある絵が美しく、表情や場面の切り取り方に惹きつけられました。特に、各回扉絵の構図と、線の質感に滲むあたたかさがお気に入りです。
キャラがみんな純粋で優しく、気を遣いすぎる同士が少しずつ距離を縮める様子にじんわりし、幸せになってくれ〜と思いながら夢中で読みました。
狭霧は陽キャだけど無神経ではなく、開始すぐに嫌味のない人気者の説得力にまんまと堕ち、気づけば応援していました。なかなか自分を大切にしない様子にハラハラしました。
萩は表情がまとう艶に、狭霧さながら魅了されました。徐々に心を開き馴染んでいく様子が楽しかったです。
涙で繋がる、お互い囚われていたものからの救いになる関係が美しかったです。
また、個人的にこの二人のピュアさがとても刺さったので、描き下ろしでもじっくりと愛を育んでいる様子にホッとしました。
双子の藤や親友のウッチーとの関係も描かれているのが好きです。男子高校生らしい明るさと周囲から見た二人の関係の変化が自然に語られて、素敵でした。特典でも四人で仲良くしていたのが嬉しかったです。
純粋でとにかく可愛く、最後まで思いやりに満ちて優しい物語でした。幸せな気持ちになれました。
狭霧×萩
高校生のゆっくりと進むじわじわとした恋模様。
繊細さの中に、
陽キャ力のコミカルな要素も交えつつ、
恋という感情に迷い込んだ
未知の気持ちに混乱しながら、
成長していく恋心が生々しくて心がふんわり溶ける。
主人公の女子にモテる人気者の狭霧(陽キャ)が、
中学校の頃、学校の片隅で見知らぬ男子が泣いているのを偶然目撃していた。
高校1年生の新しいクラスメートとして、
その男子ーー萩(陰キャ)と再会してしまうという始まり。
狭霧のワンコパワーで、
正反対の2人が距離を縮めていく。
萩の仲良し双子の藤(陽キャ)の登場に加えて
3人の友情が深まっていくの展開で、
萩の涙の原因と恋の行方が気になる狭霧と読者。
果たしてその相手はーー藤!
藤には彼女がいることで、
不毛で叶わない恋が胸に突き刺さる!
狭霧が萩の恋心を知って応援する姿が尊すぎる。
狭霧の過去の元カノとのちょっとしたトラウマも見どころの一つで、
人の涙が苦手になったことや、
今まで他人に流されてきた自分の感情も、
萩によって変わっていく姿が感動的。
恋に鈍感のせいで、恋という感情を感じがしなかった狭霧。
恋に多感のせいで、恋という感情さえ紛糾してしまった萩。
2人の気持ちを重ねるうちに、
恋じゃないけど恋に近いドキドキ感が芽生えて、
次第に恋への変化した狭霧のまっずくの告白に
藤への「好き」がただの兄弟愛であることに気づきながら、
狭霧への本当の「好き」に向き合っていく萩の迫力が最高!
エロなし。キスのみ。
ほぼ学校の中で物語が進行しているから、
学園祭のエピソードもあって、
高校生活のリアルな描写が魅力的で、
2人が友情から恋を育んでいく過程が心を掴む。
青春のエッセンスが凝縮されている一冊でした。
・コミコミスタジオ限定特典4Pリーフレット
描き下ろし漫画2P:
藤が帰宅した直後、
偶然にも聞こえた狭霧と萩のいやらしい会話・・・ 実は・・・
青春のキラキラ、揺れ動く気持ち、切なさ…そんなものがぎゅぎゅっと詰まって輝いてた…!
高校の同級生もの。そこに「涙」というキーワードが絡んできます。
この”涙”の使い方がなんとも絶妙で素晴らしかった〜!
終盤の”涙舐め”に自分の中の新たなヘキ発動…
甘い味の涙は、悲しい時と嬉しい時だそう。正反対の感情の時の涙の味が同じだなんて、なんだか不思議です。
顔も運動神経も性格も良く、三拍子揃った陽キャ人気者高校生・狭霧(さぎり・攻)。そんな彼と新学期、新しいクラスで一緒になったのが萩(はぎ・受)。
萩を見て、中等部の時彼がこっそり泣いているところを見たのを思い出した狭霧。そして萩に「友達になろう!」と声をかけるのですが、萩はちょっと嫌がるそぶりを見せてー
というところから始まるお話です。
中学時代、付き合った女の子にある理由から泣かれてしまい、自分が誰かを泣かせること、そして誰かが泣くのを見ることを避けるようになった狭霧。
自分の気持ちや、本当にしたいことを抑え込んで「他人の希望」を叶えようとする狭霧に、萩がガツンと言うシーンがグッときた…!
萩はそんなふうに感情をあらわにして誰かにぶつけるようなタイプじゃなかったけれど、特別な思いが生じた相手だから、そして狭霧との付き合いの中で変わっていけたからこそ、そんな言葉をかけることができたんだよなあ、と。
無意識に、でも少しずつ確実にお互い影響を与え合い、大切な存在になっていく様子が丁寧に描かれていて、胸がきゅーっとなります。
萩が、双子の兄・藤に対する気持ちが「思ってたものじゃなかった」と気付くシーンはちょーっと個人的に肩透かしというか、そこはそのまま”恋心”でも良かった気がしたかなあ。個人的に兄弟もの大好きだからかもしれない…;
攻めが受けの涙をぺろっと舐めるシーンも大好きですが、二人で泣いちゃうシーンも高校生らしい素直さと可愛さが詰まっていて、萌えました。
「涙」がカギになる、読み応えある青春BLでした✨