電子書籍限定版
とらのとら先生、初読みの先生です。
そしてこちら、先生初めての「紙の本」とのこと!出版おめでとうございます!・:*+.
うう…もう、このお話、大大大好きです。
どこまでも優しい世界線なのに、途中うるうるしてしまう箇所がいくつもあった…
(文体はちょっと特徴ある部分もあるかもしれないけれど(「である」で終わる文が多いところなど)、
物語世界に引き込まれて読み進めるうちに、全く気にならなくなりました)
読み終えてしまうのが惜しくて、3日ぐらいに分けてちょこちょこ読み進めたほど。
みずかねりょう先生の挿絵も、作品の雰囲気にぴったり合っていて
ため息が出るほど素晴らしかった。。
攻め受け共に黒髪なんですが、パッと見ただけで二人がすぐ見分けられる。すごいなあ…
序盤も序盤、攻めの千宙(ちひろ)が入学式で菫(受け)に一目惚れする描写から、
物語の世界観に惹き込まれました。
現代ものですが、リアルな現代とは少し違う。同性婚が法的にも認められ、
ごく普通のこととして受け止められている世界です(本当にこんな世界が早く実現するといいな)。
全編通して、胸を抉られるような事件とか、悲しい別れとか、そういったことは一切起こらないんです。
なのに、なのに、なんでだろう……切なくて甘くて酸っぱい、そして時に苦い。
そんな青春時代の彼らの揺らぎを、物語の中の10年間をごく間近にリアルに感じられて、胸がいっぱいになってしまう。
主人公二人の両片想いはもちろん良き。なんですが、個人的にチラッと出てくるだけの三好さんと樹の話にグッときたー…
詳しいことは書きませんが、自分が好きな誰かが違う人を追いかけていて、
でもその好きな人のためになんとか人肌脱ごうとする高校時代の友人・樹。。
そして終盤に明かされるその恋の結末の形が、もう!!!
夢物語、もしくはファンタジーかもしれないけれど、たまらなく胸がきゅーっとしました。
で、主役二人の恋愛もまた、自分のツボを押して押して押しまくるエモさなんですよね。もう、本当に好き。
まず、なんでも卒なくこなすイケメンモテ男・千宙のその一途さ健気さ。
菫に一目惚れした時から、ひたすら菫だけを追いかけ、彼の幸せの基準は
「菫に笑顔でいてもらうこと」そして「菫のそばにいること」。
これが、ずっとずっと揺らぐことがないんです。
就職によって離れ離れになり、遠距離恋愛に耐えられなくなった二人、
千宙が下した決断も潔くてかっこ良くて、もーーー、全私が惚れた…!!!!!
生まれ変わったら、こんな溺愛一途彼氏に愛される価値のある人になりたい。
(現世では難しそうなので笑)
一方、受けの菫くんはちょっと「大丈夫か?」と思うようなぽわぽわ天然内気なタイプなんですが。
(話変わりますが”尾骶骨に残る蒙古斑”を読みながら想像してめちゃめちゃに萌えました…)
でもでもでも、大事な場面で最初に素敵な言葉を発するのは、いつもいつも菫くんの方からなのですよ!!
少なくとも、私の記憶にある限り3回。(最初の告白と、遠距離恋愛が限界を迎えた時と、そして終盤のとあるシーン)
もちろん千宙も自分から言うつもりでいるんだけど、
菫くんが必ずそれより先に言ってくれるんですよね。
もう、この二人の揺るぎない愛と関係性が素敵すぎてキラキラしていて眩しくて、
目眩がした…!!
二人が通う大学が”あの”大学を連想させる名前で、立地もその通りで、
都内の見知った土地、駅名なんかがふんだんに出てくるところも最高に良かった◎
秩父はね…都内に通うには、遠いよね。。もはや小旅行だよね、と
うんうん頷きながら、序盤のシーンを読んでいました。
で、二人に家を貸してくれたおじいさん、徳山さん。
この方の思わぬ恋路と、明かされるその後のお話も、最高に幸福感に包まれるもので…
熱海の家で海を眺めながら暮らす二人の、3年後、5年後、10年後そしておじいちゃんになるまで。。
二人だけでなく、その周囲の人々(主人公二人の親友たちの物語も最高なんです)のことも、
ずっとずっとそーっと追いかけて後ろ姿を見ていたいと思える、どこまでも優しい物語。
読めて良かった…大好きな小説の一つになりました✨
今は異世界転生とかにハマってる私ですが、たまには現実的な恋のお話も読みたいと思って購入しました。紙本になるのは初だそうです。これからがとても楽しみな作家さまの作品に出会えました。
現実世界とそんなに隔離してない時代設定で、でも同性婚が20年前に成立してる世界観なんです。だから同性愛者でも恋愛の先に結婚という選択肢が普通にあって、もし、現実に同性婚が成立したらこのようなCPも生まれて来るのかなと感慨深かったです。
ですがお話自体は小難しい話ではなくて、大学の入学式で出会った2人がお互いに特別な存在となって行くのを淡々と書いてあると思いました。導入部はゆっくりじっくりと進み、途中からはサクサク時が進んで行ったように思いました。
千宙(ちひろ)と菫(すみれ)の出会ってから10年あまりのお話ですので、派手な事件や出来事などは起こりません。誰もが経験するであろう学生生活や親元を離れての生活や、同居から同棲、友人との旅行や就活などが書かれているんです。
そして千宙はイケメンでモテモテですが菫しか見えてないので、そう言った意味でのハラハラやイライラはありません。ただ、良い人でありたい為に優先準備を間違えて後悔の念に駆られる出来事はありました。分かりやすい悪意や悪人は存在しません。
凄く可愛らしいと思ったのが2人の記念日でした。それと千宙の心の声ですね。菫のことが本当に大好きなので、読んでてこちらもホッコリさせて頂きました。こんなに心の声が駄々漏れな攻めは初めてでした。そして凄く優しいんです。
なので彼が最終的に決断したことにすごく納得でした。この作品はBLではあるけれど、どのジャンルでも千宙というキャラは好まれると思いました。そして菫も普段は大人しいけど根っこの部分は深くて揺るぎない強さを持っていると思いました。
このお話で素晴らしかったのは千宙と菫の家族が、2人の仲を当たり前のように受け入れている点でした。また、2人が借りてた家の大家さんの存在感が良かったです。多くの方に読んで欲しい作品でした。
わーお( ´∀`)
これ、すっごく面白いですね!ランキング上位だったので、興味ホイホイで購入したけど、見事にハマっちゃった。他のレビュアーさんの熱もすごいし、人気な理由に納得の作品でした。
現代もの作品は、誤魔化しの効かないリアルさが求められるせいか、書くのが難しいと思うんですよね。
だけど、この作品。2人の関係性の構築は元より、両視点に基づいた心理描写、充実した大学生活と情景描写といったアプローチが何とも魅力的に描かれていて、すごく引き込まれました。
その大きな力となったのは、作者さんの描く力。これに尽きます……!!
主人公2人のウブな恋模様や恋人同士の恋愛模様にちゃんと裏付けがある。まず、これです。
実在する関東近郊のエリアがモデルとなっていることからも分かるように、現実の舞台が丁寧に物語の世界にトレースされていて、リアルもリアル。多くの読者が頭の中にポッカリ思い浮かぶ景色に、2人が生きる世界がその延長にあるのではないかと思う錯覚を呼び起こすストーリーがとても素晴らしいと思いました!
リアルと仮想が混ざり合う空間の世界観がとても面白く、そんな世界で育まれていく2人の恋愛模様がより魅力的に映りました。要領良しの溺愛攻めとふわふわおっとり受けのカップル2人は、最初っから可愛くて甘くてお似合いです(´∀`*)
家族も友人も、借家のオーナーも会社の人たちも、ぶつかってケーキをダメにしちゃった男性もみんな2人を応援する良い人たちばかり。こんな羨ましい環境ありますかーってくらい。千宙と菫の住まうこの世界は2人のために回っているような気すらしました(笑)
社会人になって忙しくてすれ違う生活を送っていても、2人が消極的選択をするんじゃなく、どうしたらお互いが一緒にいられるかの積極的選択に向かって答えを出していくところは拍手!
置かれた状況を悲観してウジウジしないところ、これも大事な要素です。
読む側の気分アゲをしてくれる、こんな世の中だから読みたい物語……明日への活力のため、ビタミン補給剤としてこうして癒されるのが私の幸せです( ´∀`)
読みやすい文章と、ウィットに富んだセリフがちょいちょい飛び出す作者さんのセンスの良さもGOODポイント。わたくし、ちろこの「これからも読み返していきたい作品リスト」の仲間入りしました^ ^
文庫本にしてはちょいとお値段高めですが、これから先何度も読み返すことを考えると、私は購入して良かったなと思っています。
とらのとら先生、楽しみな作家さんが増えました。
この本すごく大好きです!!
◎攻め
千宙(ちひろ) 優しくてモテモテなのに気取ったところがないスパダリ
◎受け
菫(すみれ) 自分に自信がないけど一生懸命な頑張り屋さん
大学入学からの十年間、二人が出会って恋をして結婚するお話です。
出会ってすぐ菫くんに一目惚れをした千宙くん。見た目がかわいいから? かわいいからすぐ好きになるなんて不誠実じゃないか? と思い悩みながらも、菫くんの内面を知るたびにどんどんと惹かれていきます。
菫くんがめちゃくちゃ素直でおっとりとした良い子で、菫くんから発信される全てのエピソードがかわいすぎて身悶えちゃう千宙くんの気持ちすっごくわかる〜!
そんな菫くんも入学式で声をかけられた時から、千宙くんに好感をもちますが、千宙くんを大好きな友達は自分以外にもたくさんいる。「あんまり大好きにならないようにしないと」と自制します。それってもう大好きじゃん…! と思いますよね。でも恋を知らない菫くんは気づかないのですよ。
最初は友達としての「大好き」だったけど千宙くんに優しくされるたびに好きの種類がわからなくなる菫くん。
二人は付き合う前からお互い「大好き」って想い合ってて、これで付き合ってないの!? ってなるんですけど、そのスローペースが全くストレスならないし、むしろキュンキュンとして見守っていたくなりました。
菫くんに嫌われたくなくて、優しくしたくて、好きだ付き合ってなんて言って怖がらせたくない、となかなか自分の本心を言えない千宙くん。付き合うきっかけが菫くんからの言葉だったのがすごく良かったです。そのときの菫くんがかわいくてかわいくて…!
二人が付き合った日のクリスマスイブ、多幸感に溢れていました。ピュアだけど、ちゃんとそういう意味で千宙くんが好きだったんだと分かるシーンがあるのですが萌えすぎて大変でした。菫くんどこまでも素直。全部言っちゃうんだね、かわいい。
就職して遠距離になりますが、ちゃんと想い合っていてお互いを最優先にする二人なので、切なくてもそれを超える幸せな結末が待っているので安心してください。
「菫くん」「千宙」と呼び合っているのも可愛い。思わず呼び捨てしちゃった菫くんに対する千宙くんの受け止め方が最高でした。
千宙くんは甘く優しくて、話し方とかも柔らかいけどめちゃくちゃ頼りになる人ですよね。さすが「令和の攻め」です。菫くんのことすぐ抱き上げるし膝に乗せたり攻めっぽいことするけど、かっこ悪いところも自己申告したりして全然いやみがない。
優しさにあふれている先生の台詞の言葉選びがすごく好きです。文章も柔らかくて温かい。
場面描写もお上手で、挿絵のないシーンでも頭の中で自然と「こんな感じの建物なんだろうな」とか「こんな景色なんだろうな」と思い浮かべることができました。
感想を書いていたらまた読み返したくなりました。お話の中で引っかかるところがないので、どんな気分の日でも安心して読めるのが嬉しいです。
このお話に出てくる人たちがずっと幸せでいてほしいなと切に願います。
みずかねりょう先生の挿絵もすごく美しくて、特に遠距離中の二人がビデオ通話するシーンが好きです。
菫くんのみの挿絵のところは、すごくすごく良いシーンなので、実際に読んで確かめていただきたいです。
ピュアな二人の甘酸っぱくて幸せなお話が好きな方におすすめです!
初めましての作家さま。
他のお話も読みたくなる、そんな素敵な2人のお話でした(≧▽≦)
受様の菫と攻様の千宙。
大学の入学式で出会った2人。
人見知りな菫に一目惚れだった千宙は、優しく距離を縮めていく。
同居して、それが同棲となり(*^^*)
もう、千宙の溺愛ぶりが、めっちゃ好き♡
優しくしたい、幸せにしたい、ずっと一緒にいたい。
そんな学生同士の、スレてない素直な恋愛に、きゅんがとまらなかったです⸜(*˙꒳˙*)⸝
菫視点では、千宙の優しさや愛情溢れる言動にときめいて、また菫の真面目さや一生懸命さが微笑ましく。
千宙視点では、菫の可愛さや素直さにぎゅーっとしたくなり、また千宙の菫ファーストぶりに萌えまくり。
それぞれの視点で、相手へのときめきに一緒にときめいて、こんなの一緒に好きになっていっちゃいますよ(*^ω^*)
相手を思いやって大切にしていて、言葉も態度も惜しまず。
愛と誠実さがあふれる、本当に愛おしい素敵な2人(*ˊ˘ˋ*)♡
私まで幸せのおすそ分けをもらって、ほっこりにっこり暖かい気持ちになるお話でした(*^^*)