不登校ヤンキー✕本好き高校生 恋を知らないふたりが不器用につむぐ切ない青春ラブストーリー。

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表題作君に降る言の葉は

五十嵐雪人
高校生,小説家
小松日向
本好きの高校生

その他の収録作品

  • 描き下ろし(7P)

あらすじ

本好きの高校生・小松日向(こまつ ひなた)は、ある日、通学電車の中で金髪オールバックのヤンキーに出会う。
自分の大好きな小説に興味を持ってもらえたことが嬉しくて思わずはしゃいだ日向だが、ヤンキーから意外な反応が返ってきて、ひどい言葉を吐いてしまう。
このまま会うこともないだろうと思っていたら、例のヤンキーは入学以来一度も登校していなかった同じクラスの五十嵐雪人(いがらし ゆきと)であることがわかり――?

恋を知らないふたりが不器用につむぐ切ない青春ラブストーリー。

作品情報

作品名
君に降る言の葉は
著者
イズミハルカ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
メディアソフト
レーベル
Charles Comics
発売元
三交社
発売日
電子発売日
ISBN
9784815502683
4.5

(306)

(208)

萌々

(69)

(23)

中立

(4)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
30
得点
1389
評価数
306
平均
4.5 / 5
神率
68%

レビュー投稿数30

出逢うべくして出逢ったふたり

これは、映像で観たい作品!

小説のなかの描写がほんとうに美しくて!DK、否、書いたのはDCのときか・・・まだうら若い彼が、どうにもできない自らの感情を昇華する手立てとして熱のこもった、それでいて冷たい言葉を紡いで、もう1人の彼がそれを受け取って生かされる。

孤立するために普通を捨てた雪人と、孤立しないために自分を制する日向。どちらも自衛の手段でありながら正反対の方法を選んだ2人。

そんな2人が、偶然にも出逢う。

どちらも近寄り方が下手で、BLに良くあるような、手練手管で知らぬ間にハマっていて、なんてことはなくて、下手くそながらお互いの心を明らかにしていくお話。時間はかかったけれど、きっと壊れることのない関係。

2人まとめてぎゅっとしたくなります。とてもハッピーな読後感です。

10

全てを曝け出した自分を愛した貴方と始める疑似恋愛

新刊配信をお待ちしておりましたーーー(♡´∀`♡)
前作の「イケ地味」で弾けるような作画と感情が揺れ動く繊細さに魅了され、今作もとても楽しみにしていました!!

配信の0時を待ち速攻で読みました٩(*´ᗜ`)ㅅ(ˊᗜˋ*)وワァーーイ♪*˚
マイペースイケメン五十嵐雪人くん×人付き合いに臆病な本好き青年小松日向くんの同級生DK BL

レビュータイトルは攻めの雪人視点で付けてみました
こちらの攻めの雪人がなかなか個性溢れる萌え要素の多いイケメンさんで目が離せません♪
初出の電車のコマのビジュとか一瞬で心の中で拍手喝采雨嵐です♡(表紙は黒髪ですが初手では金パでそれがまた似合う…‼)
で、何とこのイケメンさんは普通のDKじゃぁないんです!
何と彼は日向(受け)が大好きな作家さんという顔を実は持っています

最初はDKである事も小説家である事も知らぬまま日向は出会います
何の接点もない2人を電車の中で繋いだのが何を隠そう雪人が円城桜として執筆した「雪の果て」という小説です

日向が著者本人が目の前に居る事も知らずに、この作品への溢れる想いの丈をぶつけます
ここでちょっとした齟齬が生まれてしまった事で日向はまだ”誰”とも認識していない相手=後に雪人であり円城桜と判明する男に強烈で鮮烈な言葉を放ちます
「そういういびつなところも含めて 俺は全部愛してるっ‼」
この想いの乗った言葉が雪人に刺さった、、、彼の中に”降り注いだ”のが分かる名シーン…‼冒頭の30ページで魅了されまくりです♡♡ .゚(→ε←*)゚ .゚

物を書く雪人からすれば自分の中を曝け出して世に送り出した作品です
その作品に対してもしかしたら自分が注いだ情熱以上の想いを感じ”愛してる”と言われる事がどれ程彼の自尊心を満たした事か、、、
それは忘れられない出会いとなりますよね
ホント、この2人の接点が出来てから縁が繋がる出会いのエピソード0が素晴らしいのですよ(●≧v≦)(≧v≦●)
今、私クライマックス読んでたっけ?!と錯覚してしまう程のアツさに心のワーキャー具合が自分でも引くレベルwww

そんなインパクト溢れる出会いをした2人が、次にしっかりと認識する再会を果たすのが誰も居ない朝の教室です(←シチュエーションがエモい…‼)
ここからお互いがクラスメイトである事を知り、日向は雪人があの作品の著者である事を知っていきます
と、同時に光の速さで雪人から執筆の為に「付き合って」と迫られる、、、⁉

元来人付き合いが得意ではない日向、、、
※過去のお話しですが日向が人と上手くやれずにいじめ的な事に苦しんだ描写ありますので苦手な人は気をつけてくださいね
そんな日向ですから当然困惑、、、その上上手く気持ちを伝えられずに一度は拒絶してしまいます

でも、最初の電車での出会いからどこか放って置く事が出来なかった雪人の存在
かくして作品の為の「お付き合いごっこ」を始める2人、、、とBL的展開になっていきます

電話をしていて会いたくなる
居ても立っても居られず走り出し電車に飛び乗る
そんな「恋しちゃってる」描写に甘酸っぱいトキメキを感じながら進みつつ、これが疑似恋愛である故の釈然としない感情も横たわっているのが分かります…

甘酸っぱさと切なさ、、、
夜明け属性ど真ん中なぴゅあストーリーです!!

私見ではありますが少女漫画的な感覚もあるかな~?とは思います
ここは私の主観なのでドコが?と言われるとズバッと上手くは言えないですが、、、
2人とも元から「人として」相手を、相手の感性ごと見て・受け入れて…想いを寄せて行く節があるので、同性同士だからっていう事への葛藤や遠回りはほぼ感じなかったんですよね
なので元から恋愛する事が前提で進む事が多い少女漫画の世界の感覚と変わらぬ印象でムネキュン作品を読んだな~♡という意味での感想です
尚、少女漫画も大好きなのでそれが悪い・良い、という事ではなくそう感じた、という意味です

2人のやり直しの第一歩となる電車の再現シーン
作中作のカバー
小粋な演出が光る終盤がまた大変良かったです!!

日の光で雪解けを迎え桜が舞う
日向と雪人と円城桜の恋の物語でしたね(ღ˘͈︶˘͈ღ)


修正|キスのみなので修正は不要です

9

「言葉の力」を感じる、美しい物語

一つ一つの言葉、独白、シーンがとても美しくて、小説のような一冊でした。
言葉の持つ怖さや、良い意味でも悪い意味でも言葉には力があるということを
静かに考えさせられます。

そういえば最近、電車の中で紙の本(小説)を読んでる人、見なくなったなあ。。
(スマホで読んでいる人はいるかもですが;)
通学途中に紙の小説を読んでいる高校生なんて、本当に数少ないんじゃないだろうか、、なんて最初のシーンを読み、ふと思ってしまいました。

ヤンキー(風)だけど、とても優しく繊細なところを持つ雪人(攻め)。
そして、中学時代に言葉が原因でハブられる経験をし、言葉に対し人一倍繊細な意識を持つ本好き少年の日向(受け)。

ちょっとコミカルな電車内での出会いから、雪人の正体が明かされ
「(日向が作家・円城の本を)愛してる」という気持ちを理解したいと言う雪人との
疑似お付き合いが始まり…

憧れの作家に出会えてびっくり→ドキドキわくわくした気持ちが、次第に
恋のときめきに変わっていく様子に読んでいるこちらも一緒にときめきました。

中盤から攻め視点に変わるのもいい。。
作家としての探究心・「愛する」気持ちを知りたいという好奇心から、
日向のことがどうしようもなく愛おしくなっていく雪人の心情変化も丁寧に
描かれていて、本当に小説を読んでいるようでした。

読みながら思ったのは、思ったことを口に出すこと、
または”口には出さない”という判断をすること、これって本当に難しいことだよなあ、と。

過去のトラウマから素直に自分の気持ちを言葉にできない日向の背中を、
「バカみたいに口に出して伝えるのが日向だろ」
となんとも雪人らしい言葉で押してくれるシーンが特に印象的だった…・:*+.

電子(シーモアさん)で読んだのですが、その後の二人の様子、
雪人が脱稿後日向にハグを求めるところが可愛くて胸きゅんでした☺︎

その後の二人の様子も、ずーーっと見ていたいなあ。

8

繊細な感情 切なくて恋しくて・・・ 

雪人×日向

憧れの小説家の正体は、まさかの同じクラスメイト。
まるで運命の出会いのよう。

本の世界に逃げ込み、寂しさを埋める日向。
空虚な日常の中、ただ書くことだけが拠り所である雪人。
高校1年生の2人。

雪人が「恋愛小説のネタ」のために提案した恋人ごっこから始まって、


恋を知らず孤独を抱える2人が、
戸惑いながらも少しずつ惹かれ合う心理描写が非常に繊細で、
それぞれが恋に気づいた瞬間や、
切なさと恋しさが交錯する展開が心にじんわりと染み渡る。


日向にとって、
まだ雪人と出会う前はただ雪人が書く小説が好きで、
その小説を生み出すの小説家に憧れ、
その「好き」が雪人本人への愛情に変わっていく過程での戸惑いと矛盾・・・

雪人にとって、
日向が小説家としての自分を愛しているからこそ、
本当の自分を無理に全部受け入れようとしているのではないかと疑い・・・
自分には欠けた部分が多すぎるという自己否定・・・

好きなのに、不器用さゆえに生まれるすれ違い、
消えることを選んでしまう雪人・・・切ない。

好きだからこそ、向き合うのが怖いという2人の気持ち、
雪人が傷つかないために選んだ「離れる」、
日向が雪人を傷つけたことへの自責、
それらすべてが恋であることに強く共感してしまう。

離れた時間の中で、お互いに成長し、
小説を通して想いを伝える雪人のやり方にグッとして、
再会して通じ合った時のキスに感動が押し寄せ、
2人が一緒に迎える温もりに包まれた新しい季節が最高すぎる!

当て馬もいなく、周囲の人物が絡むこともないのに、
全く単調さは感じられず、
むしろ2人だけの世界がより深く没入させられる。

エロなし。透き通るような純愛が心地よい。

シリアスなシーンの中に挟まれるデフォルメの変化が絶妙でキュート!

絵が綺麗で、
純粋な日向が可愛くて
クールな雪人がカッコよく、
雪人が書く小説の文章が美しく、
センチな世界観に心を奪われる。
10代らしい恋心が清らかに、
2人の孤独と葛藤まで丁寧に描かれている中で、
乾いた心を潤せるのはーーお互いだけ・・・
そんな2人の姿に胸キュンしてしまいました。

6

瞳が印象的

電車の中での偶然の出会いから始まる、DK同士のお話でした。

詩的な表現がたくさん散りばめられているのが本当に素敵で、ふたりを繋いだのが"小説"であることを色々な場面から感じることができます。

結構むず痒いセリフもあるんですが、そこに至るまでのふたりを見ていれば違和感なく受け入れてしまえるんですよね。
内側にある感情だけではなく口に出して伝える言葉にも表れている、そんなふたりらしさあふれるやり取りに釘付けでした。

恋人(仮)な関係になったあとでそれぞれ気持ちが動いていくわけですが、揺れる想いやすれ違う切なさまでも美しく映ります。
すんなり両想いとはならないけれども、離れていた時間さえキラキラして見えたのが本当に良かったです。

ふたりの「瞳」が印象的で、そこから伝わる感情にも引き込まれるモノがあったなと思います。
そして。雪人のビジュアルがめちゃくちゃ好みで…!
金髪も黒髪も、だる着も制服も。
どストライクすぎて苦しかったです(笑)
初読みの作家さんだったのですが、ストーリーもキャラも刺さりまくでした。
これからも追っていきたいと思います…!

6

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