電子限定おまけ付き&イラスト収録
小説
蓮川先生なのでマストバイ。あらびっくり、愁堂先生にはお珍しい気がするんですけど?!王道!です。はらはらするしキラキラしくって良かったし、時間たっても覚えていそうな気がするので、萌2寄りの萌にしました。キラキラしいのが多いですよ!本編210Pほど+あとがき。
火魔法を操り剣術にも秀でた双子の兄(王太子)と異なり、突出した能力を示すことが無かったアシェル。存在を無かったことにされていましたが、ある日突然国王(あほ)に呼び出されます。なんでも王太子が他国王弟にやらかしたことの謝罪のため、代理でその相手国へ行ってこいというもので・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
オーウェン(攻め弟 天使)、ノア(帝国皇太子 国宝級キラキラ)、受け父兄(くそ)、帝国皇帝ぐらいだった気がする。
++攻め受けについて
4国をまとめているのが帝国、そのうちの2国間の争いというか、受けの国の王太子がアホでやらかしたのが事の発端 という設定。
このお話はどっちかというと受けに心情が寄りました。
受けが発動した王族の能力はなんと殺されて初めて発覚する「死に戻り」の能力。それに治癒能力。天使か!と思うキラキラ清純ビジュで、殺されては戻るという苦痛、健気な心情、あーこれ健気受け大好きさんには堪らんのでは。
最後までほんまによう頑張りました。エライ。幸せになって良し!
攻めは、セネドア王国国王。天使な王弟をめっちゃ酷い目に遭わされ怒り心頭。そりゃブチ切れるわって序盤です。そこから受けを大事に思うようになるまであれこれ大変だし、二人とも鈍ちんだし。めっちゃカッコいいなあと思うシーンは今一つなかったかも。キラキラなんだけどね。
そこをサポート?ちゃちゃいれ?するのが、皇太子ノア。このお話の中にはきらきらん星人何人目?というぐらいいるんですけど、おそらく正統派きらきらん№1。皇太子という地位、その地位に見合った人格、銀髪ストレートロン毛、最高。大好き。もっと受けにちょっかい出して❤と思いましたが、お話終わらなくなるんだろうな。適切な量でした(笑)
いつもれな先生には「は?」と驚かされるのですが、今作は序盤(死に戻り前)のみで、あとは王道と感じました!キラキラ多くて幸せ~
一応、評価上は神評価の5点を付けましたが、気持ち的には4.7点くらい。
足りない0.3点は何かというと、もうちょいじっくりと死に戻り描写にアプローチして欲しかったなと思う部分でちょいマイナスにしました。
死に戻り…つまりタイムリープは、アシェルの生死の分岐点となる時点に時間が巻き戻ることによって、自分の死に繋がる未来を変えることができる、この作品にとって最大の見どころです。話の主軸となる超重要ポイントということもあり、ここについてはゆっくり丁寧に攻めた方が話に重厚感が出たかなと思います。
アシェルの死が、タイムリープのトリガーとなっていて、生き返ると分かっていても殺されることには変わりないのですから、心と身体には相当な負担がかかっているハズ。アシェルが意外と肝がすわっているというか何というか……何回も殺されてるのに気丈で凛としていていて、死に対して淡々と受け入れている達観ぶりがすごいんです(笑)
それが彼自身のキャラクター性なのか、サクサクと進むストーリーのテンポ感のせいなのか分かりかねるところでもあったので、死に戻りが作業的に見えてしまった違和感を払拭する意味でも、アシェルの心情や葛藤について深く突っ込んでくれるとよりこの世界に入り込めたのかなと思いました。
とはいえ。とはいえですよ。
ストーリー自体は、めちゃくちゃ面白くて、テンションアゲアゲで読み入りました!
おとぎ話のように分かりやすい物語構成がまず満点。そして、悪人を華麗に断罪するスカッと展開も花丸満点です!
鬼畜な父兄によって嵌められて、身代わり王子として延々と殺される死亡ループにははらわた煮えくりかえるくらい憤慨しましたが、協力者を得て悪党どもをやり込めていく勧善懲悪エンドは読後感最高です!最初アシェルに対して敵対心を抱いていたセネドア国の王・ライアンが、クソ兄の身代わりだと知ってからアシェルに優しくなっていくBL展開は楽しさの塊でした。
俺様な男かと思っていたら、意外にも恋するとヘタレになる可愛らしさが萌えるキャラクターで、アシェルを襲わせた(アシェルが兄の身代わりだと知らなかった)ことをずっと引きずっている気にしぃなところもいじらしいです。
幼いときから不遇な立場に置かれてきたアシェルは、あの悪魔のような父と兄と同じ血を引いてるとは思えないほど清廉無垢で、よくぞ天使のように育ってくれたなと思いましたし、いつまでも気弱なライアンを励ましながら、ライアンの想いに応えていくアシェルの優しさや芯の強さが沁みる恋物語でした。
最初の方こそ腹立つ展開が目白押しだったけど、その後にどんどん巻き返していく幸せの道筋の高揚感はハンパなかったです。
スカッとする断罪ストーリーがお好みの方にぜひオススメしたい逸品です。
分かりやすく読みやすい作品なので、多くの方にハマるお話だと思います。
もーーーー目の離せないハラハラ・ドキドキの展開に、
手に汗握り、時間を忘れて一気読みです。
受け・アシェルの境遇、誤解からセネドア国で受ける仕打ちが
あまりにも悲惨で痛くて悲しくて( ; ; )
特に前半部分、かなり”痛い”描写が続きます。(受けが複数人に陵辱強姦される)
死に戻ってやり直そうとしても、何度も殺されてしまう展開に涙。
そんな痛々しさをやっと乗り越えてからの後半、
光へと向かう展開、救いには心からのため息が。
読みながら父王と兄王太子への怒りに燃えた自分の心も、
なんとか落ち着きました。
こちら、身内に騙され隣国へと赴き、無惨に殺されてしまった主人公が
”死に戻り”という能力を開花させ、復讐を誓うー
という王族×異能ファンタジーもの。
王子でありながら、王族が持つべき特別な能力を持たず、
”いないもの”として不遇の扱いを受けてきた17歳のアシェル(受け)。
双子の兄・エイダンと父王の策略により、真相を知らされず
エイダンの身代わりとして隣国へ赴くことに。
”剣で怪我をさせてしまった王弟への軽い謝罪”と聞いていたものの、
いざ到着してみると罪人のように扱われ...
訳の分からぬまま、若き(20歳)セネドア王・ライアン(攻め)の
命令により部下の兵士たちに追い立てられ、陵辱強姦されてー
と続きます。
こちらまず、兄・エイダンの所業が本当に酷いもので。。
隣国の王子・オーウェン(ライアンの弟)をそれとは知らず陵辱、
激怒したライアンに謝罪のために呼び寄せられると、真実を話さず
自分の身代わりとしてアシェルを隣国へと向かわせるのです。
で!
それだけではなく、なんとこれを隣国侵略の好機と捉え、
隣国でアシェルを密かに殺害するよう、部下に指示をしー
と、庇いようのないク◯っぷりに、怒りで体が震える...
そして恐ろしいのは、隣国セネドアの法では、
罪を犯した者は被害者と同じ罰を受ける、と定められていたこと。
何も知らず「僕もようやく役に立てる!」と涙を流し喜んで
向かった先で、エイダンと勘違いされたまま
オーウェンと同じ陵辱を受けるアシェル...
走って逃げるよう追い立てられ、追いつかれると
一枚ずつ衣服を剥ぎ取られ、最終的には裸にされ
脚の腱を切られ、複数人に陵辱され...
と、目を背けたくなるような描写に心底ゾッとしてしまうのですが、
これが兄・エイダンが実際にオーウェンへ行った所業なのですよね...
そしてそのまま囚われた地下牢で、自国からついてきたお供の者に
殺されてしまうアシェル。
その時になって初めて、自分が嵌められ
駒としていいように”使われた”ことを知るー
ここまでの段階で、エイダンと王に対する怒りはMAX、
アシェルのことを偽エイダンとは見抜けず冷酷に命令を下すライアンにも、
「どうして気づかないのー!」と(理不尽な)怒りと
もどかしさを感じ、心の中は炎メラメラです..
そして開花する”死に戻り”の能力(+1、治癒能力も!)。
ここから始まる復讐劇、逆転劇には
ページをめくる手が止まらず。
で、何とももどかしいのが、復讐を誓うアシェルが
懸命に「死」から逃れようとしてもうまくゆかず、
何度も同じルートを辿ってしまうこと。..
陵辱シーンの詳細な描写は一度目に死ぬ時だけですが、
何度も辛く耐え難い目に遭う展開に涙しました。
戻った分岐点でなんとか未来を変えようと奮闘し、
やっとライアンに「自分がエイダンではない」ということを
伝えられた瞬間には、心の中でグッ!と拳を握り締めた...・:*+
アシェルに対し酷いことを命じたライアンですが、
弟思いの彼がそうせざるを得なかったことは十分理解できます。
アシェルの正体が分かってから後悔の念に苛まれる様子も哀れで、
その後の真摯な謝罪と態度に、自分もアシェル同様絆されていきました。
で!脇キャラがまた一際美しく輝いていたのも、最高だったー...!
アシェルの国&ライアンの国の上に立つ皇国の皇太子・長髪美麗なノアが、
また最高に萌えと物語を盛り上げるスパイスになってくれています。
”主人公モテモテ”展開、私も大好き(*´◒`*)萌えが加速します...
(↑先生のあとがきの内容より)
ノアの知恵、ライアンの決意と不器用な愛、
そして健気なアシェルの頑張り。
この三つ巴が歯車のように噛み合い、見事な復讐逆転劇を演じていくー
という胸熱展開ですが、ここでもまた、思いがけない事態が!
初めて恋した人を守るため、身を挺してライアンの前に…。
泣いてしまう( ; ; )
まさか、まさかの4度目(かな?)の死に戻りもあり
最後まで全く気の抜けない展開でした。
見事復讐を果たし大団円!...からの、王太子引き継ぎ、
国の体制整備についてはやや駆け足、さらっとしていた感も;
欲を言えば、そこのところも詳しく知りたかったですし
牢に囚われた王とエイダンのその後は?という点も気になりました
(※これ!電子限定SSに、牢に入ったエイダン視点の回想独白あり。
個人的には本編に入れて欲しかったな...!)
またもう一つ気になったのは、死に戻りによってアシェルが戻る
”分岐点”が毎回異なる理由。(確か、2回目と3回目は同じ場面?)
これ、どんどん”死”に近い場面へと戻っていくことから
死に戻りできる「回数制限」なるものがあるのかな?
と思っていたのですが、どうやらそうではなく。
だとすると、なぜ死に戻りの場面が色々なのだろう...
ちょっと疑問の残るところでした。
とはいえ!
手に汗握るサスペンス、ミステリー好きな自分には
たまらなく興奮する読書時間だった...!
「死んでからでないと開花しない」異能なんて、なんて皮肉な、
とも思いますが。
絶望と苦しみが大きかった分、後半のスイートな甘やかし、
ハピエンに心満たされました。
痛い描写に耐性があり、逆転復讐劇・サスペンス好きの方には
たまらなく響くであろう一作。
読み応えある異能×復讐ファンタジーでした・:*+