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  • 十五年後に、会いましょう。 ~顔も知らない運命のアルファが距離をつめてきます
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十五年後に、会いましょう。 ~顔も知らない運命のアルファが距離をつめてきます

15nen go ni, aimashou. ~ kao mo shiranai unmei no alpha ga kyori wo tsumete kimasu

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表題作十五年後に、会いましょう。 ~顔も知らない運命のアルファが距離をつめてきます

如月 透麻
α、超人気俳優、20代
伊岡 灯莉
Ω、29歳→30歳、一級建築士

その他の収録作品

  • クズなクソガキだったあの日の俺に一つだけ教えてやろう。
  • 結婚を前提に同棲させてください。
  • いっきゅうけんちくし はじめて すを つくる!
  • 君を表す言葉を知らない。

あらすじ

「ごめんなさい。大好きです。愛してます」

オメガの灯莉は昔、自分より幼いアルファに思わぬ事故で噛まれたものの、
奇跡的に『番契約』は不完全なまま。
結果、発情(ヒート)が来ることもなく、ベータのように穏やかな日常を過ごしてきた。
あれから十五年。
あの時のアルファと再会しなければ、このまま普通に過ごせると思っていたのに…。
超人気アルファ俳優・如月透麻が初めての生配信で<たった一人の人へ>送ったメッセージをきっかけに、
灯莉の時間は突然動き出す…!

「俺はやっぱり貴方に会いたい。『貴方との未来』が欲しい」
過去に運命の相手を傷付け見失った年下アルファ×事故によってオメガとしての負担から解放されていた年上のオメガ。

作品情報

作品名
十五年後に、会いましょう。 ~顔も知らない運命のアルファが距離をつめてきます
著者
一片澪 
イラスト
小井湖イコ 
媒体
小説
出版社
リブレ
発売日
電子発売日
ISBN
9784799773550

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45

4.4

(27)

(18)

萌々

(5)

(2)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
10
得点
117
評価数
27
平均
4.4 / 5
神率
66.7%

レビュー投稿数10

オメガバース好きの方にも、そうでない方にもお薦め。

オメガバース大好きで、目にすると、よっぽど(趣味でなさそう)ではない限り漫画も小説もポチってしまいます。
でも買ってからなんと言いますか、買ったことに安心してしまい、ネットの積ん読状態の作品も多いです。いざ読んでみると、似た話読んだなぁ、と思ってしまうこともしばしば。
だけど、「十五年後に、会いましょう。」はストーリーも、登場人物も斬新で魅力的。あらすじ読んで即購入、即読了。お気に入りとなりました。本当は出産、悪戦苦闘の子育て編も読みたいところですが、一片先生も「想像で楽しんで」と書かれているので、そのようにしたいと思います。先生の気が変わったら嬉しいなぁ、なんて…

2

攻めの誠実さに百万点!

攻めの誠実さがすごいですね!
二人の十五年が対照的でした。

最後まで読むと、もっと早く再会していれば…。と思ってしまいますが、攻めがちゃんと待ったからこそですね!

切なくて辛いお話なのかな?でも文章は軽い感じだしと思いながら一気読みでした。

二人の両親がちゃんとした人達で良かったです。感情的になりすぎず尊重してくれて。

二人の交流が始まってとうとう受けが心を決められたのも攻めの誠意が伝わったからですよね。

その後の二人がやっと会えたねな、やり直してスピード交際で楽しかったです。
受けが自立した大人なのも良かったし、攻めが大型ワンコぶりを隠さなくなって、受けにメってされるのも良かった。

気がついたら仲良しカップルのお話になってましたね。
オメガバースものでもアルファに寄り添ったお話ですね、新鮮でした。

2

新しいαとΩのあり方、描き方

はじめて一片澪先生の本を購入しました。
とっっても良かったです!
なんせ受けのΩ、灯莉が不幸でない。
オメガバといえばオメガが悲しみに深くてエロエロが主流ですが、この作品のΩはとても順調に生きてます。
そんな中、αの透麻を知り、受け入れるといった流れですが少し笑ってしまったり、ほろっと涙したり、とにかく引き込まれて一気に読んでしまいました。
エロがこってりだどたまに飛ばしてしまうこともありますが、先生の本はストーリーに無駄がなく、全て完璧でした。
本編完結後の透麻の犬っぷりも素晴らしい!
BL小説をずっと読んできていますが、昔の作家さんより、力をもった新人さんがなかなか出てこない中、(漫画主流で小説が売れないからだと思いますが)とてもよい文を書いてくれて今後に期待です♪
オメガにとって重くないオメガバを是非ご堪能あれ。
月曜日からの仕事頑張れます!

4

年下ワンコ系攻めが良いと再認識

作者様の書く番やオメガバは真っっ直ぐな攻めがいつも印象的ですが、やはり面白かった……(余韻)。一途に思い続けながら、時々クスっとしちゃうやり取り。細かい描写などが癖に刺さりました!じれじれやすれ違いが大好きな方は是非!お勧めいたします!

4

Ωがかっこいいのです!

α×Ωのオメガバースものは、Ωが大変な目に遭う作品が多いと思うのですが、こちらの作品、αが大変な目に遭うのです!!!!!そして物語に登場するΩの灯莉さんが!とにかくとにかくかっこいいのです!!!!!庇護欲をかき立てる華奢なΩ、、ではなく。すらっとした背の高い涼しげ美人の男性で。一級建築士の資格持ちの(←巣作りに活躍します)自立して生活している三十路の大人の男性。そんな彼と人気俳優のαのお話で。子どもの頃に一度咬傷事故で仮の番になったふたりが、15年の時を経て再開して『やり直し』をする物語です。
個人的に好きなところは、かっこいいΩの灯莉さんが、誠意をもってずっと真摯に自分に向き合い続けたαに、誠意には誠意で応えていくところ。じわじわ、生活の中に年下αが溶け込んできて。いつの間にか大切な存在になって、の。やり直しの儀式!そしてΩの灯莉さんの前でヘタレワンコ化するαの透麻がちゃんと、ちゃんっっっとヒートでとろっとろになっているΩの灯莉さんを、ガッッッツリαの本能全開で抱きにいくところです!!!!!カッコイイ!!!!!ふたりが番って。幸せになっていくのを見届ける最高の一冊!!!!!
人生で出会えてよかった作品でございます!!!!!

7

こんなにアルファが変態で笑えるとは思わなかった!

一味違うオメガバースで、WEBサイトで執筆されてた時からとても好きで、書籍化をずっと待ってました。
いつも読んでるオメガバースってやっぱりオメガが不遇で、虐げられたり搾取されたりしていて読むのが辛くなりますが、この作品はオメガである灯莉は過去の事故(事件?)が要因でオメガの辛い部分は前面には出てきません。その分アルファである透麻が頑張ってるのですが、自分の過去の過ちと向き合い真摯に行動する様が本当に来る!!ハートにジャストミーーートです!!古w
ネタバレになるのでこれ以上書けないけど、頑張ってるアルファを見て欲しい読んで欲しいです。
一途で健気でとてもかわいい(ちょっと変態w)アルファと、一所懸命今の生活を守りたいオメガの攻防戦、私は読後とても満足しています。

5

オメガバース世界に異世界転生する時はジップロックを持参しましょう!!

初読み作家様

攻めがまだ小学生だった頃、偶然通りかかった運命の番である15歳の受けと出会い、本能に抗えず仮初めの番として一時的に結ばれてしまいます。しかし、事故ということで、ふたりは別々の場所で15年間離れて暮らすことに。そして、15年経って出会うまでと出会ってから。
何故15年だったのかなど、少しずつ心と絆を取り戻し、本当の幸せを見つけていくまでの物語です。

自分がオメガバース世界に転生する時は、ジップロックを持参しよう!!と固く決意しましたw
ジップロックで大爆笑ですっっw

攻め:透麻
人気俳優なのに、受けの前だけワンコでかわいい

受け:灯莉
30歳 お兄ちゃん気質 攻めより年上なのでちょっとおやじっぽい。

少し変わったオメガバースですが、私はすごく楽しめました!!
SSの巣作りも萌えまくり、建築物並の巣ってどんなん!?!?と絵で見たかったほどです。

変わり種オメガバース、攻めわんこ ツンデレ受け
受けがちょっとおやじ が読みたい方にオススメです♡

6

カッコイイ受け好きにオススメ

オメガバース作品です。
アルファの如月透麻とオメガの伊岡灯莉は、咬傷事故によって、15年接触せずに生きてきました。この15年は2人は正反対とでも言うような生活を送ってきました。幼かった透麻に送った、気まぐれに走り書きした灯莉のメモの約束から始まる2人の運命。
とにかく灯莉がカッコイイのです。自立した立派な大人の男性。そんな灯莉が、自分で決断していく姿が素敵です。
同時に、透麻のどこまでも灯莉ファーストな態度も素敵です。物語が進むと、灯莉の前でだけ、ヘタレワンコになるのもたまりません!
重要なアイテムとしてジップロックは最強だとお伝えしておきたいと思います。
たったひとつだけ、心残りがあるとすれば、灯莉の作った巣の全体像が見たかったな、と思ってしまいました。これは、各個人の脳内で出来うる最高の巣を妄想する機会を得たと思っておきます。

3

切なさ、more求む。。あらすじから想像していたテイストとちょっと違いました

評価は「萌」にしたのですが、
萌え悶えたか…というとそうではありません;

設定自体はもう大好きなもの、
”攻めの葛藤”という点も他にない特徴で面白かった、
ただ...

受け側の葛藤、切なさが薄かったこと、
そして全体に漂う”コミカル感”に違和感を感じてしまったこと。

そうしたこと全部をひっくるめて、「★3つ」という意味での
「萌」です(萌えたかどうか、という点では中立に近いかもです、、)

こちら表紙とあらすじに惹かれ、
「切なさ」「夜明け」を期待して購入しました。
(自分が勝手に期待しただけ;)

…が、予想以上に”コミカル”に寄った文体・内容に
ちょっと拍子抜けだったかも..?
切なさをほぼ感じることなく、淡々と読み切ってしまった。。

重すぎるお話はちょっと…という方、明るさ・光重視の方には
きっと響くお話だと思います。

ただ、自分の中では
”幼い頃の咬傷事件によって、15年間引き離された運命のつがい”
というあらすじから思い描いていたイメージとは
だいぶ違ったな。。という印象が強く残ってしまいました。

そしてまた、文章・文体にもなかなか慣れなかった、、

特に攻め受け一方のセリフに、もう一方が言葉を被せて発する際の書き方。
「」の中に『』が挟まる書き方が、分かりにくいと感じました;
(あくまでも、自分にとっては...!です。
問題なく理解できる方もいらっしゃると思います)


年下(小学生!)α、運命の番による咬傷・強姦事件。
それにより15年間引き離された二人、Ωの主人公は擬似βとして
なに不自由のない生活をしているのですが、逆にαの攻めは
数ヶ月に一度、自死する危険もあるほどの苦しみに襲われるー

という、襲った側のαが贖罪の意識と身体的苦痛に耐える、
というちょっと珍しい設定の本作。

長い長い離別と再会、という設定(夜明け…!)、
本来なら大好物なはずなんですが、、

この点がすごく面白いと思ったのですが、
自分が一番見たかったのは多分、
「襲われた側のオメガの葛藤と(攻めへの)許し」の過程だったんだな...と。

というのも、灯莉(あかり・受け)は”襲われた”という
事実は記憶しているものの、強姦の詳細というのは
全く覚えておらず、トラウマやフラッシュバックに襲われ囚われることもなく
平穏な日常を過ごしている人物なのですね。

自分が女性のように濡れて男を受け入れるようになる、
そんなことは想像もできないし嫌だー

とは思っているのですが、”葛藤”というより”拒否感を持っている”
感じなのかな?

攻めやα全般に対する恐怖、乗り越えねばならいほどのトラウマはなく
一途な年下ワンコαに絆されてゆくΩー

というある意味王道の印象でした。

”受け側に感情移入して読み進め、苦しみ抜いた末の許し&幸福”を
思いきり感じたい!”
と思っていた自分の想像とは、恋愛成就までのプロセスや
灯莉の心情の部分がちょっと違っていたなあ、、と思います

自分の萌えどころとはちょっとズレていて、
いまいち萌えきれず辛口ですみません...

あと細かい点なのですが、いまいち理解できないというか、
腑に落ちなかったのですが、、

灯莉の父が改造したスマホ。
透麻は「折り返し」と「返信」のみ可能になっているのに、
灯莉からの着信があった際、着信履歴からメッセージを
送れるかどうか確かめようとすると、警告文が出てくる場面があります。

これは着信履歴には(電話には)電話で返せ、ということ??
電話には電話で、メッセージにはメッセージで返さなければいけない、
というルールなのでしょうか。

電話履歴を見てメッセージを送ろうとするのは、
「姑息な行動」(←警告の文言)なの..(ㆆ ㆆ )?

何度も読み返してみたのですが、なんだかスッキリせず。


悲惨な事件からの15年の別離、
攻めの執念で己の存在を認知させ、口説き落とし、
番にして結婚さらに愛の結晶まで…

とストーリーだけを追えば自分の好みドンピシャ!の
”夜明け”の物語だっただけに、ハマりきれなかったことが残念です;

辛口ですみません。。

あくまでも、自分の好みとの一致がイマイチだった..ということなので、
年下執着ワンコ攻めがお好きな方、
切なさ要素がありながらも大筋は光...な物語がお好きな方には
また全然違った受け止め方になると思います。

7

真逆な運命を辿ってきたαとΩの光と陰の物語

不測の事態で番になってしまった2人の愛と苦悩の物語……ってところでしょうか。

そのときαの方は小学生、Ωの方は中学生。運命の番を見つけて衝動的にうなじを噛んでしまったαの懺悔と献身が健気で痛々しく、これまで読んだことのなかったα側の苦しみについて描かれたストーリーが斬新でした。
この作品の中で一番の核となるのは、α側は番になった後でも負担はほぼないけど番にさせられたΩは身体の負担が大きいといった不公平性が認識されている部分。ここの理解がこの物語の中心軸となり、話が進みます。

確かにオメガバースを読んでるとそういう話をよく目にします。番を失ったΩは衰弱して死に至る…とかそういうの。しかもαは別のΩの番が複数人持てるとかね。
それもあってか、この作品も番にさせられたΩの可哀想な部分が誇張された話なのかなと思っていましたが、OH……全然違うやんけ。
逆なんですよ、逆。
番を失ったαがどうなるのか。Ωの苦悩ばかりがフォーカスされてきた一方で、αは本当にノーダメージなのかどうか……加害者であるαが受ける身体的・心理的な苦しみにアプローチしていく物語展開によって、αもまた別の意味では被害者なのだと感じるストーリーには軽く衝撃でした。

傷モノにされたΩが保護されて当然とされている世界のため、番にしてしまったαはヒール側なんですよね。主人公の灯莉にはかなりの保証と保護が約束されたのはそのためです。
そこまでやるのかーって感じですが、これは噛んだα(αの親かな)がマトモな思考で、灯莉にいかに誠意ある謝罪の意を示しているのかということの判断材料の1つにもなっているので、これから先2人が再会したときに、成長したα青年の人柄や印象と結びつけて考えると物語により入り込めると思います。

因みにですが、2人は一応番ですが年齢が幼くて番契約がちゃんと成立していないため、灯莉は普通のβのような生活を送っています。
だからかこの状況をある意味ラッキーだと思っている節もありますし、αの方が自分より恵まれた生活を送っているだろうという思い込みもあって、自分の"番"に対する扱いが雑な部分が見受けられます。
灯莉は特に身体的にも問題なく、また彼女も複数人いたらしいので、人生をそれなりに楽しんできたことが伺えますが、さて。対して相手はどうだろう…。

自分を噛んだのが人気俳優の如月透麻だと知り、さぞかし相手も良い人生を送ってきたに違いないはずだと。色んなΩを選び放題だろうし、自分なんかに執着する意味が分からないといった態度で、再会を願う透麻を突き放します。
だけど透麻からすると番を失った意味は大きく、大きな代償を抱えながらこの15年もの間、灯莉が送った"15年後に考えてあげてもいい"のメッセージを拠り所にしてどうにか頑張ってきた彼の背景は悲痛でした。
透麻のどこまでも灯莉の気持ちに配慮した健気な態度、ひたむきな好意がめちゃくちゃ切ない…。透麻の事情を知らない灯莉の方が非情に見えなくもなかったです。

灯莉と少しでも繋がりを持てた透麻が可愛くて、あの事故がなければと思うところもあるけど、あの事故がなかったら一生出会っていなかった2人なのかもと思うところもあります。
何が良いのか悪いのか分かりませんが、あのときの透麻はΩをモノ扱いするクズガキだったし、多くの大人たちの力や介在があって生かされ続けた2人の関係だったことは間違いないでしょう。
運命の強制力の強さは、心身ともに透麻に苦痛をもたらし、またΩとして意識せざるを得なくなった灯莉の葛藤にも触れていて、複雑に話が入り組んだ見せ場の多いストーリーに仕上がっていたと思います。


番にしたαと番にされてしまったΩが辿る真逆な運命のストーリーに終始引き込まれた作品でした。
オメガバースってまだまだ底が知れませんね^ ^
オメガバースの新しい世界を楽しみたい方はぜひぜひ。

5

この作品が収納されている本棚

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