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いらないカラスは金狼王子と家族になりたい

iranai karasu ha kinrou ouji to kazoku ni naritai

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表題作いらないカラスは金狼王子と家族になりたい

リカルド
狼獣人,クロンヒルデ王国の王甥で王子,郷土防衛軍長官,25歳
トア・ファーレウス
伯爵家の次男,烏鳥人でパン屋の店主,20歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

心優しき不良狼王子×弟思いの負け烏+ちびカラス。ほんわか溺愛BL!

鴉鳥人の名家に生まれながらも、ある致命的な体質のせいで軍鴉を諦めたトアは、小さな「パンと焼き菓子の店」を営みささやかに暮らしていた。そんなある日、幼い弟のルッデが不良王子と噂の狼獣人・リカルドを客として呼び込んでしまう。彼の王族らしからぬ粗野な言動に初めは怯えたトアだが、ルッデの飛行訓練を手伝ったり、意外に世話焼きな一面を知り、次第に惹かれていく。しかし、ある密命を帯びていたリカルドが追う案件にトア達が巻き込まれることになり…!?

作品情報

作品名
いらないカラスは金狼王子と家族になりたい
著者
市川紗弓 
イラスト
鈴倉温 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784041165751

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趣味じゃない

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2
得点
35
評価数
9
平均
4 / 5
神率
44.4%

レビュー投稿数2

健気な貴方の未来のために

今回は王の甥の狼獣人と伯爵家次男の烏鳥人のお話です。

軍鴉になれず家を出された受様が
不良王子と噂の攻様との出会いで新たな未来を掴むまで。

軍神クリグは金色の狼と漆黒の鴉を忠実なる僕とし
氷に閉ざされた北方大陸を創成します。

軍神が斃れたのち大地に流れ込んだ軍神の魔力で
狼は神獣に鴉は神鳥となり、狼獣人と鴉鳥人が生まれ、
国を興します。

受様は神鳥の血を引く鴉貴族で
王国軍の要職に就く父を当主とする伯爵家の次男です。

受様は鳥化飛行が得意で父に期待を掛けられますが
7才の時に魔力光過敏症と診断されて欠陥品とされ
使用人扱いされても家族に認められたいと働き続けますが

2年前に兄の縁談が受様の存在が原因で断られた事で
家を出る事を余儀なくされ
受様の将来を案じた祖母が残してくれた土地と家屋を改装し
街に「パンと焼き菓子の店」を開店します。

唯一の従業員の狼獣人は接客が得意で
半年前から受様宅に身を寄せる5才の弟が
看板息子して宣伝を担ってくれて大いに助けられていますが

特出した魔力光の感知能力のある弟を軍鴉にしたい父が
飛行能力の上ゲルために受様に預けたのですが
弟はひこぅくんんよりも店のお手伝いに熱心なのです。

今日も新商品のチラシ配りをしていましたが
「キラキラ、はっけん!」と駆け出していき
背の高い狼獣人の男性に突撃します(笑)
彼が今回の攻様です♪

華麗な軍服に身を包んだ攻様は
王族の証である輝く黄金色の狼獣人で
数日前から街で噂の信認の強度防衛軍長官に間違いなく
受様は慌てて非礼を詫びますが

弟はひるまず受様が無料券を渡して店に誘っていて
受様は弟の手を取り店にダッシュで店に逃げ帰ります。

無邪気に攻様を待つ弟に受様は
社交辞令という現実を教えるのですが
なんと攻様は「ガキに頼まれたら断れねぇだろうが」と
受様の店にやって来て!?

不良王子と噂される郷土防衛軍長官の攻様と
実家を出されて菓子店を営む受様の
もふもふファンタジーです♪

あらすじから俺様風な攻様に純な受様が
絡め捕らめとられる感じかなと思ったのですが
(大筋では間違いなかったけど)

攻様の俺様な不良王子な態度は隠れ蓑であり
本当の攻様というか素の攻様は
誠実で優しくて心ある温かい獣人でした♡

そんな攻様に受様も協力する事になるのですが
攻様の捜査が進んでいく事で

受様もまた呪薬の被害者であることがわかるとともに
一見無関係そうな登場人物達に徐々に共通項が見えて来て
ドキドキ&ワクワク増し増し♪

攻様が黒幕を捕縛し悪評を覆し受様を伴侶にするまで
大変楽しく読ませて頂きました ヾ(≧▽≦)ノ

受様にどんな未来を選べると魔装の指輪を差し出す攻様が
とってもかっこ良かったです。

1

傲岸不遜な”不良”狼王子にギャップ萌え!&健気受け+ちびカラスの可愛さに沼落ち

狼とカラス(共に獣人)が、協力し合い戦場で共に戦うー

というバディ設定の世界観にまず、おおお…!とテンションアップ⤴︎した
こちらの作品。
(※攻め受けの二人が、実際にバディを組むわけではありません)

言葉も乱暴な”不良”狼獣人王子×”無能”と虐げられ、軍に入れず
パン屋を営む健気カラス獣人という二人のお話です。

以下、あらすじと感想、見どころなどを..



鴉(カラス)鳥人の名家に生まれたトア(受け)。
幼い頃から、名誉ある軍鴉(ぐんあ・軍で斥侯(せっこう・敵を密かに監視する兵)や
間諜をやり抜く軍属のカラス)になることを夢見ていましたが、
ある”致命的な体質”のせいで夢を諦めざるを得ず、現在は
パン屋の店主を営んでいます。

そんなある日、わけあってトアのもとに預けられている幼い弟・ルッデが
”遊び人の不良王子”という噂の狼獣人王子・リカルドを
店に客として呼びこんでしまいます。

当初はリカルドの粗野な態度や言葉に怯えていたトア。
しかし次第に、彼の誠実で真面目で世話焼きな面を知り、
特別な想いを寄せていくように…

そんな中、リカルドが秘密裏に調査を進めていた案件に
トアや弟・ルッデが巻き込まれる事態になりー

と続く、体格差×身分差あり、事件というミステリー要素ありの
ファンタジー。


先生のあとがきによると、「王道可愛い」をコンセプトとして
書かれたということですが、まったくその通り!で、

健気頑張り屋のトアの奮闘、そしてトアの弟・ルッデの子鴉姿
(↑鈴倉温先生のイラストで可愛さ大爆発)、
そして狼獣人のモフモフケモミミ&尻尾とツンデレ…から次第に見えてくる
スパダリみとのギャップ...(スパダリだけど可愛い)

と、タイプの異なるいろんな”可愛い&萌え!!” の詰まった一作でした(*´◒`*)

もちろん、そんなキャラ萌えの他にストーリーの方も
グイグイ先へ先へ…と読ませてくれる面白さが。

-受け・トアの抱える”致命的な体質”とは?その原因は?
-”不良”を装うリカルド(攻め)が秘密裏に進める調査の内容とは?
その黒幕は?

-同性同士、また身分差のある二人は無事添い遂げられるのか?

と、見どころ盛りだくさん。


トアが実の父親に見限られた原因でもある、
”魔力光”への耐性のなさの理由が意外な結末と共に明らかにされたり。

ギャップ攻め・リカルドがある組織の摘発に力を尽くす理由、
その切なさに胸を締め付けられたり。

モフモフいいな、仔ガラス可愛いな…というほのぼのふんわり、からの
見事なミステリーを織り混ぜた展開に、夢中になって
ページをめくりました。

そしてまた、個性的な脇キャラの魅力が
キラリと光っていたのも印象的・:*+

特に自分のお気に入りとなったのは、黒髪長髪、
トアのお店の陰キャ内気なお得意様・詩人のヴィンターです(*´艸`)

物語にコミカルな風を吹かせてくれつつ、
意外にも(!ごめんなさい)重要な役どころで、
隠れファンとしては嬉しい限りでした◎

ひとつ欲を言えば、主人公・トアが”致命的な体質”解消後
もう少し自力で何か乗り越え克服していく姿が見たかったかな..?

父親の命令によって弟・ルッデと引き離されそうになった際、
リカルドの言葉によって心奮い立たせるトアでしたが、
自らの意思や力で、父親に立ち向かう気概を見てみたかった気がしました

とはいえ!

ルッデのことを心から愛し、心配し、暖かく見守るお兄ちゃんっぷりには
じーん...と心打たれます。

いつでも「お兄ちゃん」として、
自分自身は甘えることをしてこなかったトアが
リカルドと出会い、初めて”甘えられる場所”を得られたことに
ほっと安心、良かったね…!と心から思える幸せなエンディングでした✨

電子限定のSSでは、モフモフの醍醐味!
リカルドが狼のしっぽでトアを優しく包み込む描写も見られ、
糖度と萌えキュンがMAXに。(*´˘`*)♡

傲慢な不良に見えて、実は心優しきスパダリ狼のギャップに落とされ、
弟思いの健気なカラス受け+ちびカラスの可愛らしさにハートを射抜かれる。

そしてシリアスな事件にドキドキハラハラ…と、
一冊で何度も美味しいファンタジー、没入して堪能しました✨

2

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