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小説
今回は王家の近衛騎士と侯爵家の婚外子のお話です。
侯爵家で虐げられた受様が攻様に助けられて
王家の秘密に関わり、攻様の大事な人となるまで。
受様は侯爵家の先代当主と使用人との不義の子です。
母は受様を身籠ってすぐに使用人を辞め
母子はひっそりと暮らしていましたが
8才の時に母が病死したため侯爵家を訊ねます。
先代当主も病床にあり、
受様を自身の子と認めるものの正式な手続きを
取る間もなく亡くなったため
先代の妻も当主を継いだ異母兄も受様を認めず
屋敷の最下層の住み込みの使用人として
給金もなくこき使われます。
誰もが受様を見下して関わろうとせず
受様の癒しは馬達の世話をする時間だけで
受様の得意な口笛は馬達にもよくねだられます。
実はその口笛は"祈りの口笛"という父譲りの力で
母には誰にも知られないようにと言われていましたが
侯爵の外出で馬車用の馬が落ち着つかず
馬車同乗して久しぶりの街に出た際に
暴走していた馬を鎮める為に力を使ってしまいます。
息せき切って近づいてきた銀髪の美丈夫は
馬を止めてくれた受様に感謝してくれるのですが
彼が今回の攻様になります♪
攻様は王族の近衛騎士で
受様への謝礼の話をしている時に
怒り狂った侯爵が受様の打ち据えた仕打ちを諫め
侯爵が受様を持て余しすなら
王城の気難しい動物たちの世話役に欲しいと
王城の使用人として引き受けると言いだして!?
王子の護衛を務める攻様と婚外子と虐げられた受様の
ファンタジックな恋物語になります♪
本作は明日崎さんのデビュー作で
角川ルビー小説大賞読者賞受賞となりますが
王道なスパダリ攻と健気受の組み合わせによる
お約束なジレジレ恋愛模様に
王家と攻様、受様それぞれの秘密が絡んで
読者の期待通りな流れに予想外な展開が絡み
とても楽しく読ませて頂きました (^-^)/
攻様が動物の世話役を探していたのは
王城に棲む太古の力を持つ獅子達の世話役が
引退したからでした。
獅子達は迫害により絶滅したと言われており
秘密を知った世話係は生涯城から出られなるため
特殊な絶対条件がありましたが
受様は成獣にも幼獣にも好かれ
世話係の仲間達にも快く受け入れられ
攻様が護衛をする王子にも懐かれ
受様も仕事を楽しんでできるようになっていき
良い雰囲気になっていきます。
両片思いなのは誰の目にも明らかなのですが
受様を疎む侯爵は攻様の失脚を狙って
信じられない事件を起こし
その事件で受様の出生と攻様の真の地位と
先代が公にしなかった異母兄の秘密が明かされていく
展開は小気味よく見事な大団円でした ヾ(≧▽≦)ノ
次作も楽しみにしています♡
美人年上スパダリ×不憫健気受け(+癒しの仔獅子モフモフ)に
すっかり心奪われ、酔いしれた読書時間でした…!
素晴らしい作品、素晴らしいデビュー作に出会ってしまい、
読み終えた今もどんどこどんどこ、胸が高鳴っています。
角川ルビー小説大賞で読者賞を獲得されたという、こちら。
明日崎先生のデビュー作なのですね。おめでとうございます☺︎✨
自分のヘキ・萌えどころに刺さりまくりの、
長髪美人スパダリ×頑張る不憫健気受けというカプ。
サマミヤアカザ先生のイラストが麗しいです。うっとり。
最初は長ーい前髪で顔を覆い隠しているイリス(受け)と、
アーネヴァルト(攻め)から髪飾りを贈られ頬を染めているイリス。
この二人のイラストの対比が最高で...!
イリスの無自覚な美しさにハッとし、心奪われるアーネヴァルトの
描写、文章だけでもその心の動きがダイレクトに伝わってきて、
素敵でした✧
侯爵家先代当主が使用人と密かに愛を育み、
生まれた不義の子であるイリス。
両親ともに亡き後、その生い立ちゆえ
侯爵家では使用人としてこき使われ、
自由に外に出ることもできない生活を送っています。
しかしそんなイリスには母から「誰にも言わないように」と
言われたある秘密の能力が。
そして運良く街へと出かけることができたある日…
その能力を使い、近衛騎士・アーネヴァルトの暴走する馬を止めたことにより、
運命が一変。
王宮で密かに護られている神獣獅子たちの世話係に抜擢されます。
そして王宮でアーネヴァルトとの交流が深まっていくにつれ、
特別な想いを抱くようになりー
と続くファンタジー。
キャラクターもお話のテンポ・展開も魅力たっぷり!!すぎて、
どこから書いていけばよいのか迷いましたが...
まず、攻め受け・そして脇キャラたちの魅力が大・大・大!
酷い目に遭わされながらも、逆境に耐え健気に頑張る不憫受け。
そして銀髪麗しい(長髪大好き♡)愛と慈しみの年上スパダリ攻め。
イリスのピンチにきっちり駆けつけ、救い出してくれる
王道ヒーローなところにも、心射抜かれました。
王宮でイリスの優しい兄的ポジションになるテオ、
またおおらかで頼れる現国王・フリードリヒ、
可愛らしい王子のハンス...
そんな素敵な人間脇キャラと共に、萌えを加速させてくれるのが
神獣の獅子たちです。
特に無邪気にイリスにゴロゴロニャーする(ライオンだけど)
仔獅子たちの可愛さたるや...!(*´∀`*)
表紙のサマミヤ先生のイラストも最っ高にモフモフ可愛い♡
そんな中、悪役中の悪役の”あの人”も
その性根の腐りっぷり・悪っぷりが光りに光っていた…!
シリアスな緊張感で、物語をキュッと
引き締めてくれているように感じました。
キャラクターも見事なら、恋のドキドキやときめき、
その甘さと苦しさ切なさ(身分差…!)、
そして事件というシリアスパートの配分・展開も最高にワクワク、
興奮してしまう素敵な要素でした◎
-どこからどう見てもバレバレなイリスの恋心に、
我らがスパダリ・アーネヴァルトはどう応えるのか?
(期待を裏切らない”完璧”で理想的な告白シーンにうっとり...//)
-イリスが隠している秘密の”口笛”を使った能力は、
いつどんな形でバレてしまうのか?
-何やら主従関係以上に親密さを感じさせる国王・フリードリヒと
アーネヴァルトとの関係は?
などなど、見逃せない!知りたい!と思うピースが次々と出てきて、
夢中になって読み耽りました。
イリスのピンチに駆けつけるアーネヴァルトも
最高にカッコ良かったけれど、
アーネヴァルトやハンス王子を守ろうと、小さな体で懸命に頑張るイリスも
また頼もしく、胸熱な展開でした。
王宮で働く中で初めて得られた充実感や達成感、
努力を人に認められ、感謝されることへの喜び。
家族のように温かな人間関係と、初めての”特別な好き”という感情...
自己肯定感の著しく低かったイリスの内面が
少しずつ少しずつ変化し、成長していく様子が眩しかったー...!✨
ただただ”甘い”恋に酔いしれるのではなく、
身分違いの恋の悲しみや辛さ、苦しみを経験し、
許されぬ恋に身を投じた両親の葛藤をも理解するようになるー
そんなところもリアルさを感じ共感を覚え、
没入感を持って読むことができました。
想いを確かめ合った二人の情事も、また素敵でうっとり。
何もかも初めてのイリスを気遣いながら…だったアーネヴァルトが
次第に余裕をなくしていく様ー...! 萌え悶えました(*´◒`*)
キャラ、ストーリー、物語のテンポと甘さ・切なさのバランス。
それら全部が萌えツボをぎゅぎゅっ!と押してくれる、
最高のファンタジーでした。
明日崎先生の次回作、今からとても楽しみです✧*。(気が早い...?)
素敵な物語を届けてくださり、ありがとうございました。