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後編です。
前編は後編のための説明の部分が大きかったかなと思われます。
4人の兄妹達の境遇と葛藤。
マフィアの対立と抗争。
そして肝心のアレックスと史貴の愛。
前編からの続きで、後編の前半は史貴の拉致、刺青(これすごいですよね)、レイプに薬(ビデを付き)とまぁ鬼畜なBLにはお馴染みなラインナップなんですが、唯一刺青はすごいですね。
しかも図柄とか、その因縁とかが半端じゃない。
ここでタイトルの「帝」の所以が出てくるんですが、なんかマフィアの執念というか、陰湿さが……でもここまで描くかわいさんの力量が、その作品を私がずっと追うきっかけになりました。
とても好きな作家さんです。
後編を読むと、この4人の兄妹が本当はとても愛し合っていることがわかります。
でも微妙な心の揺れがその関係に影を落とす。
4人がそれぞれ自分の愛した兄妹と、その他の兄弟との間で揺れ動くんです。
それがとても切ない。
最後に4人がそれぞれ選ぶ未来も、自分では不本意ながらも他の3人を思いやりながら苦渋の選択をする。
他に道はなかったのかと読んでいるこちらは涙にくれます。
史貴が主役で相手役がアレックスではありますが、他の二人の兄妹も重要な役。
史貴の心には最後まで死んだ母親の「麻里絵を守ってね」と言う言葉が生きていて、それを忠実に守ったのでした(涙)
とても古い本なので今では手に入りにくいと思うし、手元にある本も黄ばんでいます。
ビブロスからはもう無理ですが、どこからか復刊しないですかね。
4人の未来が気になるので、できれば書き下ろしも欲しいなぁ……と思いつつ。
読み終えたときの虚脱感というか、このどうしようもないやるせなさ、何とかならんもんでしょうか。
どんどん崩壊に向かっていく、巨大マフィア。過酷な運命に翻弄される、若い四人の兄弟に胸が痛くて仕方なかったです。
父親の早すぎる突然の死の影響が大きすぎました。
三人の男兄弟に実力がなかったわけじゃなく、基盤をしっかり築き上げるだけの時間がなかったんだなと。
あと10年この父親が踏ん張ってくれてたら、
イェインはマフィアのドンとして君臨できるだけの実力を身につけただろうし、
アレックスは剛の部分で組織を支える地盤を作りあげただろうし、
史貴は能力のある弁護士になっていただろうし。
麻里絵もトラウマを克服できただろう。
バッドエンド大好きな私なんですが、それにしたってあまりにもやるせない結末…。
そういやゴッドファーザー三部作を見終わったときも似たような虚脱感に襲われたっけ。
といっても、完全なバッドエンドじゃないんだよね。
結末に暗示されてる未来はけしてバッドエンドじゃない。妄想で補完して満足しておくさ!涙!
書き下ろしつきの新装版を希望します。
ありがとうございます。凄い破壊力でした。
久し振りに心にグイグイくるお話に出会えて嬉しいです。
最後までノンストップでした。
後編では真のタイトルの意味が分かりダメージおいました。
前編あとがきの商品名で頭いっぱいだったので。
ハード好きな私ですがその部分をこんなにも刺激し満たしてくれた作品は凄く久し振りでした。出会いに感謝です。
受けが強制的に刺青いれられる時点で、一生ものだよ、これはヤバいぜ…と凄くドキドキしましたが、その後も不幸が続き心やられつつも目が離せませんでした。
主要人物たちの子ども時代から成人まで追えるので愛着もひとしおですよね。
誰もが願うようなみーんな幸せな世界を終着としなかったのも推したいポイントです。
ヤ○ザものなど何冊か読んできましたが、この作品は一二を争うシリアスぶりでした。
実際裏の世界に生きる人たちってこうなる方が普通かもしれないし、物語とはいえそういう部分を見せてくれて嬉しかったです。
文句無しの名作です。